見上げた天井は見知っていた。
しかし、闇を帯びて。
膨れ上がった闇は、とぐろを巻いて俺を襲ウ。
抵抗さえもできず気づけば、見知らぬ天井。
その後、頭に流れ込んでくる情報量に頭痛が走り、見知らぬ天井は見知った天井。
見知った仲間は見知らぬ他人となって、俺の前に立つ。
理由は知らない。
いや、
知りたくもない。
俺の親愛な人はコンなこと、しナイ。
俺は、いつも通り朝起きて、部屋から出られずにウジウジしていると、一抹の不安が込み上げてきた。なぜならば、この時間に運営の誰かしらが、起こしてくれるはずなのに、誰も来ない。
少しだけ、他の人の部屋を覗くことにした。皆がまだ寝ているという可能性も考えての決断だ。
「コンチャーン」
手始めに、部屋が隣であるコンちゃんの部屋にノックをしてみると、はーいと聞こえてきていつも通りコンちゃんは部屋から出てきた。
「どしたの、みっどぉ」
「ウーン」
俺を起こしに来なかったことに関して言及しようと思ったが、コンちゃんは今回の件に関わっていないということが、目に見えてわかった。
なぜなら、彼にしては珍しい、着崩れしたTシャツを着ていて、その上、起きてすぐに仕事に取り掛かったかのような痕跡が彼の部屋の中に残っていたからだ。
「ナンデモナイッ!」
「そー?なんかあったら何でも言ってよねー」
「ワカッテル」
「じゃあね〜」
「ン」
軽く手を振って彼と別れると、次にレウさんの部屋にノックした。
なぜ、近いきょーさんの部屋ではなく、レウさんの部屋をノックしたのかは、後で説明させてもらおう。
「レウサーン」
「はいはい」
レウさんはコンちゃんに比べ、とても早く部屋から出てきた。
「どしたのどりみー」
「イヤァー」
「ット言ウカ、レウサン。ゴハンツクッテル時間ジャ…」
「いやあのね!?」
と彼は興奮気味に話し始める。
「俺が朝食作ろうと思ってドアを開けようとしたら、もうらっだぁが起きてて、{もう、朝食作り終わったわよ〜}って言ってきて、ああ、ありがとうって感じで流したんだけどさ、」
「ヘンダネ」
「そうなんだよ!昨日外交とかあって大変だったと思うのになぁ」
「ネ」
「ちなみに、どりみーは何で来たの?」
「ヒマダッタカラ」
「そっか!じゃあまた後で」
「ン」
コンちゃんの時と同じ様に俺は手をフリフリと振ってレウさんと別れると、
次にきょーさんの部屋にノックした。
まぁ前提として、きょーさんが俺を起こしてくることは、まずない。
らだおくんみたいに、珍しく早く起きたから〜みたいなこともなく、俺と同じく起こされる側の人間だからだ。
「キョーサン」
「ん〜?」
ゆっくりと開いたドアに俺は心底驚いた。
なぜならば、俺がちょっと早く起きたときとかでも、きょーさんは絶対に部屋から出ようとする素振りすら無かったからだ。
「お、どりみーやん。どした」
「キョーサン、キョウダレニ起コサレタ?」
「…らっだぁ。」
「ソーナンダラダオクン、キョウ変ダネ」
「ほんまにな…」
俺ときょーさんのちょっとした違和感が大きな違和感に変わることを、まだ誰も知らない。
…1人を除いて。
おつぬ〜wktk〜
ほな〜
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