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カミキヒカルが去った後、リムルはすぐにマンションへ戻り、アクアをベランダへ呼び出した。
「……アクア。さっき、お前の父親に会った」
その言葉を聞いた瞬間、アクアの持っていたコップが床に落ち、粉々に砕けた。
「……カミキ、ヒカルか。どこにいた。あいつは、何を言っていた……!」
アクアの瞳の星が、黒い衝動で真っ黒に染まっていく。リムルはその肩をガシッと掴み、落ち着かせるように魔力を通した。
「落ち着け。あいつはお前たちが思っている以上に歪んでいる。……だがな、アクア。あいつは一つ大きな間違いを犯した」
「間違い……?」
「俺を怒らせたことだ。 アイを傷つけようとし、お前たちの未来を壊そうとしているあいつを、俺は絶対に逃さない」
リムルは空中に、シエルが解析したカミキのこれまでの「犯罪の証拠」を、魔法のホログラムで映し出した。
「警察に突き出すのは簡単だ。だが、それじゃお前の気が済まないだろ? ……アクア。お前が望むなら、俺がアイツの全てを奪ってやる。社会的地位も、プライドも、命さえもな」
アクアは震える拳を握りしめ、リムルを見上げた。
「……いいのか。お前は、アイドルの『リムル様』なんだぞ。そんな汚れ仕事を……」
「何言ってんだ。俺は元々、一国の王で魔王だぞ? 家族を守るためなら、世界を敵に回してもお釣りがくる」
リムルは不敵に笑い、アクアに手を差し出した。
「復讐は俺が手伝ってやる。その代わり、お前はアイとルビーを、光の中で支えてやれ。……いいな?」
「……ああ。……頼む、リムル」
アクアがその手を握り返した時、シエルの声が響いた。
『報告。カミキヒカルが次の標的を定めた模様。……対象は、アイの出演する映画の撮影現場。……マスター、これより「大掃除」を開始しますか?』
「ああ。徹底的に、跡形もなくやってやろうぜ、シエル」
銀色の髪が夜風にたなびき、リムルの瞳が金色に鋭く輝く。
伝説のアイドルを巡る悲劇は、ここで完全に**「魔王による断罪」**へと塗り替えられることになった。