3月10日木曜日
卒業式当日。
朝からドキドキしていて、”最後だから”と
言い訳して、少しだけ校則を破りながら
身だしなみを整える。
髪の毛のセットもバッチリだし、リップも
塗ったし、制服も、うん、いい感じ。
教室に入ると、君はもう既にいて、胸元に
黄色い花を付けていた。机の上には
卒業証書を入れる筒だったり、記念品だったり
色々なものが置かれていた。
黒板や教室は、後輩たちによって綺麗に
飾り付けされていて、去年は僕もやったなぁ
なんて思い出す。
担任の先生は袴を着ていて、すごく綺麗
だった。学年主任の先生も、スーツが
すごくきまってる。
桃「るぅと、緊張してんの?笑」
黄「めっちゃしてる…笑」
桃「大丈夫だよ笑」
なんてたわいもない会話をしていたら
いよいよ、卒業式が始まった。
しっかり前を向いてさとみくんと入場する。
証書を受け取って、校長や
来賓の方からのお言葉を聞いた。
在校生代表の送辞。
そして、卒業生代表の答辞。
答辞は君が読む。
この時既にうるうるしていた僕。
君が答辞を読んだ時に泣くから、つられて
泣いちゃったじゃん。いつもは泣かない
くせに。ほんとずるい。
退場の時に、ほんとに終わりなんだって
感じて、寂しくなって、隣のさとみくんも
号泣してて、たくさん泣いた。
教室での最後の学活。
先生からひとりひとり卒業証書を受け取って
みんなに一言ずつ挨拶をしていった。
僕はその時にもものすごく泣いてしまって
うまく話せなかった。
やっぱりこのクラスでよかったな、そう
強く思った瞬間だった。
卒業式が終わって外で写真撮影が始まる。
僕はとりあえず、色んな人と写真を
撮って、LINEを交換したりした。
君には全く声をかけることができなくて
迷っていたら大親友が助けてくれた。
赤「るぅちゃん、最後だよ」
「頑張りなよ、いけるって」
黄「…うん」
僕は君に向かって真っ直ぐ歩いて
声をかけた。すごく小さい声だったけど
君にはちゃんと届いた。
黄「…ころちゃん」
青「ん、なに?」
黄「写真、撮って欲しいです…」
青「いいよ、撮ろ」
この瞬間、僕はきっとものすごく笑顔に
なっていたと思う。君と僕の距離はすごく
近くなって、ドキドキしながら写真を撮った。
黄「ありがとう」
青「うん、あのさ、るぅとくん」
黄「なに?」
青「あのさ、もう1回付き合わない?」
黄「…え?」
青「ごめん、自分勝手だってわかってる」
「でも、やっぱるぅとくんの事好きなんよ」
まさか、君から言ってくれるなんて。
さっきも泣かせたくせに、そんなこと
言われたら、また泣いちゃうじゃん。
黄「うぅ…ぐすっ」
青「ちょ、泣かないでよ」
「ごめん、嫌だったよね、忘れて…ごめん」
ほらまた、すぐに先回りして勘違いする。
そういうとこ変わってない。
黄「ちがうっ…!ぐすっ」
青「あ、え…?」
黄「僕も好き…だもん…///」
青「え、え、ほんとに?」
黄「信じてくれないならいいです…」
青「違うって!ごめん、好き」
君はそう言いながら僕を強く抱きしめた。
みんなには
「うぇーい、ころんかっけー」
「おめでとうー!!」
なんて冷やかされたけど。
恥ずかしいよりも、嬉しいの方が勝って
普段絶対にこんな事しないけど、僕も
君のことを強く抱きしめた。
卒業おめでとう。
大好きです。これからもよろしくね。
コメント
9件
うわぁぁぁ😭最高すぎます読んで良かった…創作なのにおめでとぉぉぉって思っちゃった
うわぁ、ハッピーエンドで良かったです!ころちゃんカッコよすぎる…✨