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いーぞー!もっとやれー!これ、次はめっちゃ尊い展開になるの確定ですよね!
これは次が楽しみになる展開だな〜!! そのまま大森くんがぐいぐいいったらいい感じになるかも?
 
 
 
 
 リハーサルのあと、スタジオにはもうほとんど人影がなかった。
照明は落とされ、わずかな常夜灯と窓から差す街明かりが楽器や譜面を淡く照らしている。
片付けを終えた若井は、静かな空気の中で隣に立つ大森の横顔をちらりと見つめた。
 “付き合ってる”って言葉を、ようやく交わしたばかり。
心はまだ、その余韻に浸ったまま熱く揺れている。
それなのに、大森は平然とした顔でスマホをいじったり、鼻歌を歌ったりしていて、若井は余計に落ち着かない。
 
 
 
 「……なぁ、元貴。」
 「んー?」
 「俺たち……恋人、なんだよな。」
 「うん、そうだな。」
 
 
 
 笑みを浮かべて、あっさり答える元貴。
若井の胸が高鳴り、足の先から耳まで熱くなる。
 
 “恋人なんだから……キスくらい、してもいいはずだ。”
 
 自分にそう言い聞かせ、若井はそっと一歩近づいた。
距離を縮めると、ふわりと香るシャンプーの匂い。
大森の長いまつげが揺れて、横顔の輪郭が柔らかく浮かび上がる。
 
 
 
 「……なぁ。」
 「なに?」
 「……キス、してもいい?」
 
 
 
 囁くように口にした瞬間、大森がこちらを向いた。
唇までの距離はあと数センチ。
見つめ合い、互いの吐息が頬にかかる。
若井は堪え切れずに目を閉じかけて——
 
 
 
 「なぁ、若井。」
 「……ん。」
 「そういう顔、残ってるスタッフに見られたらどうするのさ?」
 
 
 
 ふっと笑いながら、するりと体を離す元貴。
一瞬で消えた温度に、若井は唖然と目を開けた。
 
 
 
 「……お前……」
 「なに? 俺、何もしてないけど?」
 「……じらすなよ……」
 「ふふ。目閉じてる若井がかわいすぎなのよ」
 
 
 
 余裕たっぷりに笑い、わざと首を傾げる大森。
赤面したままの若井は、言葉を失って拳を握りしめる。
そんな様子を見て、大森はさらに楽しそうに口角を上げた。
 
 
 
 「……次は、目閉じる前にちゃんと言ってよ。」
 「……なにを……」
 「『大好き。俺にキスして』って。」
 
 
 
 挑発的な囁きが耳をくすぐり、若井の心臓は破裂しそうになる。
触れそうで触れなかった唇の余韻が、胸の奥にじりじりと火を灯し続けていた。