⚠注意⚠
注意書きは一話にあります。
夜。時刻は短針と長針がてっぺんで重なった0時。ガッシャーンという大きな割れる音に目を覚ます。
隣で眠るショッピくんはぐっすりである。彼のそういうタフさは欲しいものである。
起きてしまったのだろう。
ロボロの発作が。
そっと手を胸に当て目をつぶる。そして目を開ければ自分の研究室。“ワープ”も使いこなせている。
いや感心している場合ではない。ロボロの発作を止めるために、研究に研究を重ねたポーション。これをロボロにかければ。
しかし、一つ困ったことがある。このポーションが実際にロボロに効くのかどうかということ。
実験のためと言ってロボロの少量の血で実験を重ねたが不安でしかない。いや、やってみなければ。
また、ワープを使い外に出る。ロボロとゾムの声がする。流石にこんな夜遅くまで起きているものはいないのだろう。もしくはいつものメンバーが止めるだろうと起きてこないのか。どちらにせよ、まずい状況である。
動き回っているロボロにポーションを当てるなんて小動物に矢で射抜くと同じぐらい難しい。…………ロボロがハムスターだなんて言ってないからな?
こんなことを言っている場合ではない。どうにかして、ロボロにバレずにゾムさんにロボロを押さえてもらうか。
バチッとゾムさんと目が合う。そして何かに気がついたのかロボロを気絶させる動きからロボロを押さえ込む動きと変わった。
ゾムさんの察し力上がってない?気の所為?いやそんなのはどうでもいい。ロボロを押さえ込んだそこにポーションを当てなければ。
あっ、ロボロがこっちを見た。こっちに近づいて………手を伸ばして
すっーと静かに息をする彼、ロボロは寝ているのか起きているのか分からない。銃声音が聞こえているはずなのに眉一つ動かさない。こころないなんて言えないこの状況。目撃者を一人残らず殺さなければ。
ロボロの腕に繋がっている管と呼吸器を外せば時間をかけて死を迎えるだろう。動くこともできない、助けを呼べない。
諸々の電源を切ろうと近づいた。
ガシッと腕を掴まれる。掴んだのはロボロだった。握るのではなく手首を力強く握りしめ、逃がすものかと圧迫される。
引き離そうとするが引き離せない。
痛みが来てなくなり、指先がしびれ始める。
なんとか振り払い電源を切ることができた。
ロボロは人知れず、息を引き取った。
ゾム:チーノ!!
はっと我に帰り、ロボロにポーションをかける。
パシャンとロボロにあたり動きが鈍くなる。そのまま倒れ込んだ。
脈も息も正常。ただ寝ているようだ。
右腕を見る。なんのあともついていない。今はそんな悪夢は無いのである。
そう、あれは現実であって夢である。
コメント
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::の間ってciさんの悪夢だったのですか?