テラーノベル
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「ベガとアルタイル」
一年に一度の約束の場所
星屑を蹴散らして
会いに行くよ
指先が触れるまで数光年
この暗闇を
僕の吐息で照らした
だけど
夜明けの鐘が鳴り響く
魔法が溶けるように光が散る
君の輪郭が滲んで消えてゆく
届きそうで届かない
蒼い夜
ミルキーウェイに引き離された
光る河の向こう岸
君が泣いている
名前を呼ぶ声は真空に消えて
僕らはただ
眩しすぎる孤独を抱いて
また明日から他人(ひと)に戻る
「愛しすぎた報いだ」と
誰かが嘲笑(わら)う
真面目な日々を捨てたつもりはない
ただ君の隣で
生きたかっただけ
それを天を背く大罪だと言うのか
逆らえない規律(ルール)に
縛り付けられて
自由を奪われた
不器用な鳥たち
「離してくれ」と祈りは届かずに
無情な風が二人を引き裂いてゆく
テンテイ(天帝)に引き離された
慈悲のない眼差しに
ひざまずくけれど
心の中の火は
誰にも消せやしない
例え宇宙が僕らを分断しても
この魂だけは君を離さない
ベガが歌う愛の旋律(メロディ)
アルタイルが叫ぶ誓い
カササギの橋なんて
待ってはいられない
今すぐこの河を
干上がらせて
君を抱き締めるその日まで
夜空を見上げればそこに居るのに
あと一歩が届かない
ベガとアルタイル
重なることのない二つの光
おまけ解説
テーマは「彦星と織姫」
これは遡ること2026年1月19日(月)に浮かび
作詞した初の七夕ソングです
歌詞を深掘りすると
不器用な鳥たち
これはカササギのことを指しています
一年に一度の再会の時
天の川(英語圏ではミルキーウェイ)により
隔てられた二人を
引き会わせるために
道をつくったのが
カササギだと言われています
あと天帝ですが
これは織姫の父親です
モノクロナツキ
987
#能力
めんだこ
722
285
コメント
9件
おお、第56話が歌詞形式とは…! 鳥肌立ったわ。「届きそうで届かない」距離感、特に「光る河の向こう岸 君が泣いている」で一気に引き込まれた。カササギを“不器用な鳥たち”って例える感性、痺れるよね。おまけ解説読んで天帝=織姫の父親って知って、さらに切なくなった。詩としてのクオリティ高すぎるし、愛の強さと哀しさが凝縮されてて、何度も読み返したくなる。素敵な作品をありがとう!🔥