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ゆ。
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仁人side
教室に入った瞬間、
いつも目で探してしまう。
そしていつもの席に居る
佐野勇斗。
今日は女子と話して笑ってる。
仁人「…なにそれ」
別に珍しくもないのに
なぜか少し引っかかる。
俺が席に座ると勇斗は気づいた。
勇斗「おはよ」
仁人「ん」
会話はそれだけ。
昨日までと同じはずなのに
なにか違う。
休み時間に入ると後ろで笑い声。
勇斗はさっきの女子とまだ話していた。
…長くね
話したいことあったけど、待ってる間
することがないのでスマホいじる。
でも相変わらず内容は入ってこない。
女子「えーそれうそでしょ!」
勇斗「ほんとだって笑」
楽しそう。
…別にいいけど。
俺、関係ないし。
飲み物を1階まで買いに行って、
戻ってきた。
のに、まだ話してる。
俺の席の横で。
ほんとに…長いな。
埒が明かない。
仁人「そこ、どいて」
女子「あ、ごめん!」
女の子は少し戸惑っていたけど
俺は何も言わずそのまま座る。
鞄を置く音だけが響いて
一瞬、静かになったけど
横目で見ると勇斗と目が合った。
勇斗「…なに」
仁人「別に」
視線を分かりやすく逸らしてしまった。
昼休みになり教室では弁当広げる音が
鳴り出す。
仁人「今日どこで食う?」
勇斗「教室でいいんじゃね」
???「一緒に食べよーよ!」
一瞬の間にさっきまで勇斗と話していた
女の子が近づいてくる。
勇斗「…あー、どうする?」
仁人「別にいいけど」
なんで俺が合わせてんだよ…
机くっつけて座る。
でも今日は――
向かい。
いつもは隣なのに。
…少しだけ遠い。
女子「ねえ佐野くんってさ、
休みの日なにしてるの?」
勇斗「んー、寝てるか、出かけるか」
女子「どこ行くの?」
勇斗「適当」
女子「えー絶対嘘じゃん笑」
・・・楽しそう。
雰囲気に耐えられず俺の箸が止まった。
仁人「…何が楽しいんだよ」
女子「仁人くんは?」
仁人「あっ…!!え?」
女子「休みの日!」
仁人「俺も…別に」
女子「なにそれ笑」
笑われるのはどうでもいい。
視線が勇斗の方に行く。
…これもなんか違う。
女子「佐野くんって優しそうだよね〜」
勇斗「そうでもないって」
女子「えー絶対優しい!」
その流れで、軽く腕触られる。
仁人「…は?」
箸を少し強く置いてしまった。
小さく音が鳴り、
勇斗がちらっとこっち見る。
目合う。
逸らす。
女子「今度さ、みんなでどっか行かない?」
勇斗「いいんじゃね」
仁人「行かない」
一瞬空気が止まる。
女子「え、なんで!?」
仁人「…予定あるし」
嘘だが。
少し後、もう限界で立ち上がった。
何も言わず。聞こえるのは椅子引く音だけ。
女子「あれ、仁人くん?」
無視をしてそのまま教室を出た。
歩くのが速い。
なんでイラついてんのか
わかんない。
<トイレ>
鏡の前に立つ。
呼吸がしずらい。
息が入ってこない。
仁人「はぁ…はぁ…」
顔を上げて見れば
目が少し赤い。
仁人「…は?」
なんで。
どうして。
こんなことに。
仁人「なんでなんだよ!!!!」
鏡を殴っても何も変わらない。
出るのは血と涙だけ。
仁人「・・・なんでいつも、
こうなるんだよ」
<教室>
ドアを開けると笑い声はまだあった。
席に戻る。
普通の顔、できてるはず。多分だけど。
すぐ横から声がした。
勇斗「…なあ」
「目、どうした?」
仁人「…は?」
勇斗「赤い」
仁人「なんもねえよ」
勇斗「いや、でも」
仁人「言ってるだろ、なんもねえって」
勇斗「…そっか」
<放課後>
帰る準備をしていても
今日は誘われない。
仁人「帰んの?」
勇斗「ちょっと残る」
仁人「そ」
<校門>
勇斗「おい」
振り返ると
勇斗が走ってきていた。
勇斗「やっぱ帰るわ」
仁人「…」
「残るんじゃなかったの」
勇斗「気分変わった」
仁人「あっそ」
なにそれ。
仁人「来なくてよかったのに」
勇斗「は?」
仁人「わざわざ無理して来なくていい」
勇斗「無理なんてしてねえよ」
仁人「…ならいいけど」
仁人「…さっきの人さ」
勇斗「ん?」
仁人「仲いいの」
勇斗「普通」
仁人「ふーん」
勇斗「…なに?」
「気になんの?」
仁人「別に」
今日はあんまり、目を見て
話せなかった気がする。
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( ◜‿◝ )♡