初投稿です🙇🏻♀️
日本語変なとこあったり誤字あるかもです…
見つけ次第、修正すると思います!
元貴 side …
スタジオを出ると、肩に一滴の水滴が落ちる。雨だ。予報ではなかったのにな。俺は屋根のある場所に戻り、雨が止むのを待とうとした。その時不意に、今日のことを振り返る。
「おはよ」
「おはよー!」
「おはよっ」
いつも通りのスタジオに入り、先に来ていた2人と挨拶を交わす。いつもの事なのに、何故か緊張してしまう。
「ちょっとスタッフさんたちのとこ行ってくるねー!」
涼ちゃんが部屋から出て、俺と若井の2人きりになってしまった。涼ちゃん行かないでよ。今若井と2人きりになっちゃったら、何も出来ない。
昨日の夜、不意に考えた。俺、本当は若井の事が好きなんだって。一緒にいる時異様に嬉しくて、離れたくない。多分俺は気づきたくなかったのだと思う。気づいてはいけないきがして、気づいたらいつも通り接することが出来なくなってしまうのが怖くて気付かないふりをしてたんだ。そんなことを考えてると、隣で若井がくしゃみをした。
「へっくしゅんっ」
若井のくしゃみで今自分が若井の隣にいるのだと理解した。理解してしまった。
その瞬間、どうしていいのか分からなくなってしまった。自分が隣に居たら若井が困っちゃうかも。若井に変なこと言っちゃうかも。だんだん息がしずらくなってきて、ぎゅうっと目を瞑る。すると若井がこちらを向いて話しかけてきた。
「元貴大丈夫?なんか今日静かだなって思って…」
「…え?あ、うん…大丈夫」
どう返していいのか分からなくて、変な返し方をしてしまった。嫌われたかな。変なやつって思われたかな。怖くて怖くて手が震える。
「…元貴寒い?本当に大丈夫?」
若井がそれに気づく。考えすぎてる自分が気持ち悪くて、頭が真っ白になっちゃって、若井の問いかけに答えることが出来なかった。
「元貴?大丈夫?」
若井が俺の肩を掴んだその時だった。
「やめて…!!」
怖くなって若井に声を張上げてしまった。ハッとした時にはもう遅い。若井は驚いたような顔でこちらを見ていた。その表情はどこか悲しそうにも見えた。違うんだ若井。若井が嫌いな訳じゃないんだ。心に1本の尖った氷柱が刺さったように胸が痛く、重くなる。怖くて怖くて呼吸が乱れていく。その時、ドアが開く音がした。
「ただいま〜…?どうかした?」
涼ちゃんが帰ってきた。なんて言おう。涼ちゃんに助けを求めようとしていた自分が哀れに思う。3人の間に沈黙が生まれる。先に口を開いたのは若井だった。
「いや…なんでもないよ、大丈夫」
そう呟く若井の表情はどこか、悲しんでいて戸惑っていた。その表情に更に氷柱が奥の方に刺さるように感じた。俺は怖くて部屋を飛び出してしまった。
その後会議が行われたが、俺はあまり話すことが出来なかった。
思い出す度に胸が締め付けられるような感覚に襲われる。空を見上げてみても、雨は止む気配がない。長い時間ここにいても、また若井に会うかもしれないと思い、雨の中帰ることにした。屋根の外に出ればもうびしょ濡れ。酷い雨だが仕方ないと思い、信号を渡ろうとしたその時だった。
「元貴!!!待って!!!!」
後ろから大声で名前を呼ばれた。俺は立ち止まり振り向くと、そこには傘をさし走ってくる若井の姿があった。
ここまで読んでくださり
ありがとうございます😭💕
この話は実はもう完成済みで、1日1話投稿しますので、楽しみにしててくれると幸いです🙌🏻
コメント
2件
切ない所から始まっていくのも最高すぎる!