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慌てて追いかけるひろぱがかっこいい! この後どうなるんだろう...
早いですが、明日用事があるので第2話更新しちゃいます!
若井 side …
朝から元貴の様子のおかしさには気づいていた。本人を傷つけないように触れない方がいいかと思い、特に触れはしなかった。だが、突然隣に座っていた元貴の様子の悪さが悪化したように思い、心配で声をかけた。最初の頃はまだ良かったものの、徐々に口を開かなくなった。心配で問いかけたあとに肩を掴むと、静かだった元貴が声を張上げた。
「やめて…!!」
正直元貴の反応に驚いたが、それ以上に心配があった。何があったのだろう。これはいつもの元貴じゃない。その時、涼ちゃんが帰ってきた。
「ただいま〜…?どうかした?」
何も知らない涼ちゃんは明るくて、唯一場の空気を馴染ませていた。だが、涼ちゃんまで巻き込む訳にはいかない。
「いや…なんでもないよ大丈夫」
明らかに不自然だ。だが察してくれたのか、涼ちゃんはこれ以上深掘りすることはなかった。その後会議があったが、元貴はいつもとは違い、あまり話さなかった。
帰る準備をしていると、雨が降っていることに気づく。俺はスマホで雨が降るかもしれないことを知り、一応傘を持ってきていた。
窓に手を付き、外の景色を見た。灰色の空、街はいつもより人気が少ないように見える。傘をさして歩く人、屋根の下で雨が止むのを待つ人。雨の日はなんだか気分が浮かない。嫌なことばかり考えてしまう。はぁとため息を着くと、部屋の扉をガチャっと開ける音が聞こえた。
「若井〜、雨降ってきちゃったから僕はスタッフさんに送ってもらうけど、若井はどーする?」
振り返ると、涼ちゃんがトートバッグを肩にかけ、部屋から出ようとしてたのだ。
「俺傘もってきたから大丈夫!」
今日予報では晴れだったのにな〜と少し悲しそうな表情をして、涼ちゃんはまたねと言って帰ってしまった。俺も早く帰ろう。支度をして階段を降りて、傘をさして歩き始めた時だった。目の前にびしょ濡れで信号の方へ向かう元貴がいた。結構前にスタジオから出てたから、少しの間は雨が止むのを待っていたのだろう。俺は走って元貴の元へ向かった。
「元貴!!!待って!!!!」
第2話は、第1話の若井さん目線です!
お話の進展は第3話からなので、楽しみにしててもらえると嬉しいです🥹✨