『 助けてよ 』
・桃赤
・病み系
・OD表現含
・血の表現含
・桃side
・2話編成
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桃 「 りうら~、? 」
急用ができ、夜にりうらの家へ向かった。
けれど、夜なのに真っ暗なリビング。
まるでお化け屋敷だ。
妙な静けさのせいか、より不気味さが増す。
カチ、カチ、という秒針を刻む音しか聞こえないこのリビングに、人は居ないのだろうか。
桃 「 おかしいな… 」
自分の声だけがリビングに響く。
…玄関に靴はあった。
桃 「 寝室か。 」
最近はダンス練や歌の収録で休みが取れていなかったはずだ。
加えて最近は大学にも行っていたようで。
休養を取っている、と言われれば納得できる。
)コンコン、
桃 「 りうら、入るよ…? 」
がちゃ、という音と共に開いた扉。
けれどそこにりうらの姿はなかった。
桃 「 あれ……? 」
リビング、寝室にも居ないとなると、残りは風呂場とトイレ。
申し訳ないが勝手に探させてもらうことにした。
桃 「 風呂場は…… 」
桃 「 いない…。 」
残るはトイレのみ。
桃 「 …入るからね?? 」
念の為、少しずつ扉を開けた。
桃 「 ん……? 」
が、ストッパーがかかったかのように扉が開かない。
桃 「 重、い… 」
ぐいっ、と先程より強めに扉を押す。
桃 「 ぇ、… 」
大きく開いた扉の前には、人が倒れていた。
桃 「 は、りうら、じゃん… 」
桃 「 え、うそ、ちょっ、りうら…?? 」
桃 「 大丈夫…?! 」
赤 「 ん゛っ… 」
意識があるのか否か、曖昧な声を出す彼。
とにかく広いところに移動させた方がいいだろう。
世に言う “ 姫抱き ” でりうらを運んだ。
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赤 「 あ゛…ぅ……… 」
ぱちっ、と目を覚ますりうら。
桃 「 りうら…? 」
桃 「 分かる?? 」
赤 「 ない、くん…… 」
赤 「 っぁ… 」
ソファーから体を起こし、目を見開く彼。
事態を理解したのだろう。
桃 「 トイレで倒れてたよ。 」
桃 「 ちゃんと食って寝てる…?? 」
姫抱きした時、成人男性とは思えないほどりうらは軽かった。
加えて真っ青な顔。
赤 「 ごめんね…笑 」
赤 「 貧血、かなぁ……笑 」
笑っているのに、目の奥が笑っていない。
明らかに苦しそうだ。
桃 「 ねぇりうら…? 」
桃 「 大丈夫なの?? 」
赤 「 なにが…… 」
桃 「 体調。あと精神的にも。 」
赤 「 何も問題ないよ…? 」
桃 「 そっ、か。 」
出来れば、悩みがあったとしても無理に聞き出したくない。
本人の口から言えるまで待ってあげたい。
桃 「 とりあえず、この後俺配信あるから一旦帰るけど…… 」
りうらの体がとにかく心配だ。
けれど今から配信の変更も出来ない。
桃 「 なんかあったら、直ぐ連絡してね。 」
赤 「 はーい 笑 」
赤 「 ありがとう、来てくれて。 」
桃 「 うん。 」
もしかしたらこの時、意地でも事情を聞き出しとけば良かったのかもしれない。
コメント
3件
神作の予感しかしないのだか!?
好きすぎるっ✨!、めちゃめちゃ、最高!