ピヨピヨと小鳥が外で鳴く声が聞こえる。
もう朝だ。俺は急いで起き、窓を開ける。
「…」
もうすぐ主役が月から太陽に変わる。
東の空を見て、月を探すと…
「…嘘でしょ」
やはり昨日と同様。月は赤色のままだった。
「…あ、でも好都合かも」
なんでそう思ったかって?何故なら…
今日の数学のテストをサボれると思ったからだ!
月が赤く見える
↓
目に異常が…?
↓
お父さんお母さん心配
↓
病院
↓
テストサボれる
ということだ!
「やった!」
ということでこれからすることはもう決まっている。
「スゥ、ヽヽ(;゚;Д;゚;; )ギャァァァ!」
大袈裟に叫ぶ!
ドッタンバッタンガラガラガチャ
「ど、どうした!」
「大丈夫!?」
1、2分経った後、フライパンを持った母とまな板を持った父が現れた。
フライパンはまぁわかるけど何でまな板?何故それを武器にチョイスした?
という疑問も胸に押し込み事情説明…
「なるほどな」
「びっくりしたじゃない!急に叫ばないでよ…まったく」
事情を説明すると、母と父は納得し武器をおろした。
「ごめんって、びっくりしすぎて思ったより大きい声が出ちゃったの!」
嘘ですガッツリわざとです!
「…目に異常があるかもね。今日は学校休んで病院行きましょうか」
「…ニヤ」
計画通り…✨
「何にやけてんだ、キモいぞ」
「ヒドイお父さん!それが大切な息子に言う言葉!」
「事実だろ」
否定はしないよ?
「取り敢えず、私は学校に連絡するからあんたたちは病院に行く準備しな」
「「はーい」」
お母さんが学校に連絡をいれてくれたおかげで無事、俺は学校に行かずにすんだ。そして今俺は家の近くの眼科に来て、受付をすませて呼ばれるのを待ってる。
ガラガラ
「愛園さーん。3番診察室へどうぞー」
「はーい」
席を立ち、診察室へ向かう
コンコン
「失礼します」
「どうぞー」
返事をされたのを確認し、部屋に入ると驚いた
「ヒュッ」
中にはとてつもない美形男子がいた
髪は白色のマッシュ。タレ眉の綺麗な紫色の瞳のつり目。医者特有の白衣を着て椅子に座っていた。
「…絶体この人攻めだ」
と思わず小声で言ってしまった。
「え、ごめん今なんて?」
微かに俺の小声が聞こえたのだろう。そのお医者さんが俺に聞いた。
「いっいやなんでも!」
「…そう。ならいいけど。どうぞ、席にお座りください。」
良かった深入りされなくて…
「俺は藤音 流綺(フジネ ルキ)と申します」
名前までお綺麗✨
「あ、愛園 恋(アイゾノ レン)です!」
「恋くんね。今回来た理由は月が赤く見える…と? 」
「は、はい。朝起きると月が赤く見えてて…目に異常があるのかなって思ったので来ました。」
「なるほどね…」
流綺さんは顎に手を当てて悩む素振りを見せる。悩む姿まで美しい✨
「それでは今から検査をしに行くのですが、時間がかかると思われるのでお父様とお母様は待合室でお待ちください。」
「分かりました。」
「息子をお願いします。」
そういって、お父さんとお母さんは診察室から出て待合室に向かった。
「じゃあ行こうか、恋くん」
「はいっ!」
先生と俺は診察室からでて、検査室に向かった。
「え、あの」
「…なに?」
「検査室ってあっちだと思うんですけど… 」
俺の記憶では検査室はこっち方向ではなく、逆だと記憶している。
「うん、そうだよ」
「…え、じゃなんでこっちに?」
「検査室に用があるんじゃなくて、こっちに用があるんだ。」
「…はぁ」
俺は少し焦ったが、少し考えてみると別の検査室がこっちにあるんだという結論に至った。
「…わかりました」
「ありがとね」
「着いたよ。」
「や、やっとですかぁ」
着いた場所は多分地下と思われる。本当にここで検査すんのかな…もしかして別に理由があるとか…。
ガラガラ
「はい、入って?」
「…は、はい!」
俺は少し怖くなりふと藤音先生の顔を見ると、気のせいか分からないがとても優しい顔をしてると思った。
「…ゴクリ、よし。」
俺は意を決して部屋へ入った。
「…ヒュッ」
今回二度目のヒュッだ。その理由は…
「主人公紹介」
(名前)愛園 恋 ←腐男子
(職業)高校2年
(好き)マンガ、アニメ、辛いもの
(苦手)甘いもの
(見た目)ポンパドールであってんのかな?
前髪をヘアピンで上に止めてる
髪の色は黒。目の色はマゼンタ色。
(性格)明るい