最初のゲームが終わった夜、参加者たちは汗と恐怖を抱えたまま、粗末なマットの上で身を寄せ合っていた。
ソン・ギフンはその中で、小さく震えていた初老の男性にそっと毛布をかけていた。
「寒いでしょ、少しだけど……これ、使ってください」
「……ありがとう。若いのに、優しいな……」
そのやり取りを、遠くからひとりの男がじっと見つめていた。
無表情、だが目は鋭く、何かを確かめるようにギフンを追っている。
──オ・ヨンイル。
誰とも群れず、ほとんど会話もない。静かすぎるその男は、誰からも警戒されていなかった。
(なんで……あんなに無防備に、人に触れるんですか、ギフンさん)
ヨンイルは、ギフンの笑顔が誰かに向くたび、胸の奥をぐっと締めつけられるような焦燥感を覚えていた。
(そんなの……私だけに、見せてほしいのに)
その夜、ギフンがトイレに立った。
水を飲みすぎたせいだろう。薄暗い廊下を抜けて、ぎぃ、と個室の扉を開ける。
そこに──静かに、ヨンイルが立っていた。
「……ヨンイルさん?」
「こんばんは、ギフンさん。こんな時間に、ひとりで出歩くのは危ないですよ」
「えっ、あ……だ、大丈夫です。慣れてるんで……」
「でも、誰が見てるか、わかりませんから」
淡々とした口調。それなのに、その声の奥に、どこか引っかかるような熱がある。
「……今日、助けてましたよね。あの老人の方」
「うん……? ああ、見てたんですね。あの人、ほんとに寒そうだったから、つい……」
「つい、ですか」
ヨンイルの口元が、わずかに歪む。
「私には、そうしてくれないんですか?」
「え……?」
「優しくしてくれたの、あの人だけですか? 私は、何もしてもらってない。……ギフンさんは、誰にでもそうなんですか?」
ぎゅ、とギフンの手首をつかむ手が、冷たく強い。
「よかった……間に合って。もっと他の誰かに優しくする前に、私が先に“触れて”おけて」
「ヨ、ヨンイルさん……?」
ふと、ギフンの中に生まれたのは、恐怖ではなかった。
確かに温度はおかしい。でもその瞳の奥にあるのは、確かに“自分を見てくれている”という確信。
その夜、トイレの個室に閉じ込められたギフンはまだ知らない。
この“ちいさな異常”が、じわじわと彼を侵食し、甘く、狂おしい愛へと繋がっていくことを──
うわ~、ガチで今日めちゃくちゃ書ける!色んな人参考に出来て嬉しい🥹🥹次回ケーキバースやりましょうかな…
コメント
4件
イノの愛がどろどろで最高😭💕🫶🏻🫶🏻🫶🏻🫶🏻フォロー失礼します!!!!!!!
かわいいいー🥰🥰最高!!👍👍R18しか描けないからえろすぎないの書けるの尊敬、、🙏