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「お前ふざけんなよww」
「wwwwww」
あー、キヨとフジの会話に入れない。
「そうだぞーキヨー」
少しそのノリに乗ってみる。
このふたりの前で言葉を発するのは、こんなにも勇気のいることなのかな。
少なくとも、前はそんなことなかった。
「でさフジ〜」
俺の声聞こえなかった?まあいつも通りってところ。
無視しないで欲しいな〜
まあ俺がこのノリについていけないのが悪いけど。笑
俺はキヨが嫌いって訳じゃない。
ただキヨは、俺のことを嫌っているのかもしれない。
「…よし、録画終わりー」
そう言い、キヨが録画機器を止めた。
「飯でも食いに行かねー?」
フジが言う。
「おおいいじゃん」
キヨが乗っていた。
「ヒラは?」
フジの声は聞こえていたが、なぜか口が動かなかった。
ぼーっとしてしまうのは、俺の悪い癖だった。
「ヒラ?」
もう一度問われる。俺を見つめるふたりに視線を合わせた。
「…ごめんごめん笑 俺はパス」
今はいち早く帰って休みたかった。
「そうか…」
「んじゃ行こーぜー」
フジは少し寂しそうにしてくれた。
でもキヨはフジを押してさっさと部屋から出ていってしまう。
「…はぁ」
2人の背中を見て小さくため息を漏らした。
「なあキヨ」
俺は店で向かい合わせに座ってるキヨに問う。
「んあ?」
彼はスマホを片手でいじりながら適当な返事をする。
「最近ヒラ、様子おかしくね?」
俺は気になっていることを聞いてみた。
「そうか?」
「うん、元気がないというか、ぼーっとしてるっていうか」
「ぼーっとしてんのはいつものことだろ」
「まあな」
言われてみればそうだ。
「うん」
また適当な返事がこちらに返ってくる。
「どうしたらいいんだろ… 」
さっきまで平気だったのに、家に帰ってきた瞬間涙が溢れてきた。
キヨと仲良く実況したいのに、一定の距離を置かれている気がする。
そうだ、もう1人のメンバーにすこしLINEで相談してみよう。
『ねぇ、こーすけ』
俺は困ったらこーすけに相談する。
これが当たり前になっていた。
そして数秒もしないで既読がつく。
(ん?)
俺は震える手を抑え、相談したいことをゆっくりと打つ。
『最近感じることがあって』
『キヨって俺に対してすこし冷たくない?』
手が震える。
もし、“そんなことない”なんて言われたら、俺の味方は完全ゼロに等しくなる。
(それ、思ってた。)
(なんでなんだろうな)
この文章を見て、ほっと肩を撫で下ろした。
『分からない』
『俺なんかしちゃったかな』
どんな返事が来るのか考えると、心臓がやけにうるさかった。
でも送られてきた返事は、俺が予想していたものと違っていた。
(俺ん家来いよ)
(一緒に飯食おうぜ)
その二言に、涙があふれるような優しさと 安心感があった。