テラーノベル
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「…どゥ…だ、だいじょ、ぶ……ハイ……」
カッと耳が熱くなるのがわかって焦る。
「よかった。じゃあ、デートできるな」
ポンポン……頭の上で彼の手が弾む。
「で…ぇ……と?」
「マンションの内覧とカフェ」
――ああ、ああああ、内覧ね……
「お休みなんでしょ?」
少し落ち着いて聞けたけど
「だからデート」
と、早川さんはまた私をドキドキさせる。
――きっと私の反応で遊んでいる
「……リュックだけどね」
「菊の全財産を守るためな。リュックを持ってデートをしてはいけないルールはない。ゆっくりと着替えて降りて来い。ラウンジカフェで待ってる」
【待ってる】
と言われて、ゆっくりと準備の出来る人はどのくらいいるのだろう。
私は5分でメイクと髪を整え、1分で部屋着からハイネックニットとスカートに着替える。
そして、リュックを背負い、コートを鷲掴みにして
――10分で降りて行ったら、ウキウキし過ぎ?
と、スイートルームの真ん中で仁王立ちになり、しばし悩む。
「早く部屋を決めたくて、前のめりなだけよ……いこ……」
私を見つけた早川さんは、早かったな、と言うわけでもなかった。
駐車場で、当たり前のように車の助手席ドアを開けてもらって
【デート】
と頭の中で繰り返す。
――この前は自分でドアを開けたもの
少しドキドキはするけれど、早川さんが業務外で行き過ぎたことをするとも思わなかった。
それが今の私には、ちょうど心地よく感じた。
――信頼出来て、頼れる人
それだけで、今の私には十分だった。
コメント
3件
デートだって、待ってる、だって… 菊ちゃんどゥ…だ、だいじょうぶ? スィートルームの真ん中で仁王立ち🤭その姿想像するだけで可愛すぎて笑っちゃう🤭 希輔サンはフリーの日だから内覧だろうが仕事じゃないもんね!気に入ってる好意を持ってる菊ちゃんとお出かけだもんデートよね〜💕言葉の使い方が上手い✨さすがだな〜! 菊ちゃんこの騒動が落ち着くころにはきっと、きっと今の気持ち以上になってると、そんな予感がしてる☺️
そうそう、今はまだ…🤩 デート楽しんで〰🥰

今はね🤭 そこから気持ちがどんどん変化していくのよ〜😍