jkside
毎日涙が出ていた
ヒョンに分かって貰いたいのに、どうしていいか思いつかなかった
僕はあまり人と揉めたことがない。というか、揉めるほどの深い人間関係なんか築いたことがなかった
だから、戻り方も分からなかったし、気持ちの整理の仕方なんか分からなかった
ヒョンもそれは同じみたいで、僕のことで困りきっているのがよく分かった
でも僕がこうしている間は、ヒョンが外に出てしまう様子はなくて、それならそれでもいいと思っていた
お腹は空いていたけれど。
ヒョンのご飯とか、ヒョンの温かさとかが恋しくてたまらなくなっていたけれど。
僕を認めて、連れてくと言うまでは折れないつもりだった
jkside
その日は雨だった
気圧が下がってるからか頭がじんわりとした痛みに侵されている
その気だるさと空腹を忘れるために寝続けて、今が何時か分からなくなるような1日を過ごした
切れ切れした記憶の中で、またヒョンが、ドアをノックした気がしたけれど、返事はしなかった
水ばかり飲んでいるからか、トイレに行きたくなって困る。
でもトイレはリビングを通らなくて済むから、行きやすいんだ
🐰「はぁ、、、」
ため息をつきながら、ベッドから立ち上がる
なんだかフラフラした気がした
ちゃんと食べてないからかな〜とかぼんやり考えながら扉を開け、
リビングからヒョンが出てこないかを少し伺う
そーっと部屋を出た
でも、トイレの扉の前にたった時、急に視界が歪み、立っていられなくて、ドアノブにしがみつきながら、もたれるようにしゃがみこんでしまった
長すぎる立ちくらみのような感覚で、頭ががんがんして目をつぶってうずくまる
はやく、、はやく部屋戻らなきゃ、、
ヒョンに見つかってしまうのが、なんとなく悔しいし、申し訳ないから嫌だった
ご飯を食べていない体は、感覚が麻痺していただけで、限界がきていたらしく、気持ちが焦るばかりで立ち上がれない
僕、捨て子だったから、これくらい食べなくても平気なはずだったんだけどな、、
お腹が空きすぎて動けないなんて、かっこ悪くて、涙が浮かぶ
しばらくそのままでいたら、リビングの扉が開く音がした
ああ、ヒョン、、ごめん、、
きっとトイレに来たんだろう。また迷惑かけちゃう、
こちらに近づいてくる音を聞きながら僕は心の中で謝った
jmside
グクがトイレに行った音が微かにしたけれど、戻ってきた音がしない
僕もトイレに行こうとしていたから困っていた
でもまあご飯を作っていたし、戻ってくる所を聞き逃しただけだと思って、トイレのある洗面所に向かった
僕の家は、トイレとお風呂は扉でしっかり分けられているものの、洗面脱衣所、という感じで全部一緒になっている
廊下に直接扉が向かっているわけじゃないから、人がいるかは、そこに行かないと分からない
廊下を通って、洗面所に入ろうとした時
トイレの扉に寄りかかってしゃがみこんでいるグクを見つけた
🐣「グガ?!」
慌てて傍らに膝付き、腕で支えるようにすると、顔色の良くないグクが体をもたせかけてきた
🐰「、、、っ」
こちらを見てくれないその目には、うっすら涙が滲んでいる
🐣「めまい?」
グクは微かにこくんと頷いた
🐣「ご飯食べないで動くから、、血が下がったんだよ、、もう、、なんでそんな無理するの、、」
拗ねたように顔を俯かせるグク
🐣「ほら、、ご飯食べに行こ、」
がっしりした体のグクはもう僕には抱き上げられない
ゆっくり立ち上がらせて、足がふらついてるグクに肩を貸しながら、リビングに戻って、ソファに座らせた
気が抜けたのか、グクはさらにしんどそうにしている
ささっとお粥を作って渡すと、一瞬躊躇ったあと、素直に食べ始めた
🐣「全部食べれそう?」
グクは黙ってこくんと頷く
微笑ましくなって横にそっと座り、彼の背中をさすった
🐣「ゆっくり食べな、お風呂入ってくるからね」
グクは、しっかりお風呂には入っていたみたいで、微かにいつものシャンプーの香りがした
だから今は夕方でちょっと早かったけれど、僕もお風呂に入りたくなってしまったんだ
久しぶりに落ち着く香りを近くに感じて、グクと同じ香りになりたいとか思ったのは恥ずかしくて言えた話ではない
jkside
僕はもやもやしながら、お粥を食べていた
やっぱり僕は幼稚だ。
ヒョンが作ってくれたお粥は、やっぱりあったかくて美味しくて、それだけで少しうるっと来てしまうから。
でも、足でまとい、と言われたことと、子供だと真顔で言われたことが頭をぐるぐる回っていた
このまま戻ったら、またヒョンに置いてきぼりにされる、、
お粥を食べ終えて、時間を見ると、まだ夕方
僕はヒョンが洗面所から出てくる音を微かに聞きながら、
無理矢理でもヒョンに、僕が大人だと、男だと、理解してもらうことにした
コメント
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続き早くみたいです
えっ!?🐰ちゃん! まさか!!いや!違うよな… でも、私の勘が外れてますように……💦💦