「明日死のう」
これが俺の口癖だ。
理由?
別になんだっていいだろ。
ただ人生に疲れただけだ。
ん?あぁ、気づいたのかい。
そうだよ…俺は毎日死のうって言ってんのに死ねてないんだよ…
あ”?なんでって?
質問攻めか?嫌いだよ、それ。
そーだな……簡単な答えだよ。
怖いんだ
笑えるだろ?
こんな曖昧な奴。ムカつくだろ??
俺もムカついてるよ、こんな自分に…
だからこの世界から消えたい。
でも恐怖に勝てない。
俺は変われなかった。
変わった先が地獄だとしても、今が地獄なんだから同じだ。
借りてるアパートの1K。
質素な俺の部屋。さっき片付けたから綺麗な方だと思う。
いつ吊るしたかも分からないロープ。
外してみたらそこだけホコリが被ってないから綺麗なんだろうな…いや、綺麗ではないか。
まあ外さないんだけど。
さて……
椅子に足を付けて、ロープの前に立つ。
足と共に息が震える。
まだ怖いんだ……
落ち着け、俺。
もうこの地獄から解放されるんだ。
楽になれるんだ。
……あ
そういえば、今日新刊が出るんだっけな。
仕方がない。
「明日死のう」
コメント
27件
出来れば没にしないで欲しいですね… 良い作品だと思ったんです
舞さんの小説、終わり方が本当に上手いから読んでて楽しい
生きる理由は些細なことで良いと思うな