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「」せりふ ()こころ
桃 side .
「ねえ、すち。この人、すっごく邪魔なんだけど」
すちの膝の上に座り、俺はスマートフォンの画面を指差した。
監禁されてからしばらく片付けられていたスマホは、俺が『共犯者』になってからは、あっさりと俺の元に戻されてきた。
もちろん、外の誰かと連絡を取るためじゃない。
すちと一緒に、俺たちの『セカイ』を美しく剪定するための道具としてだ。
画面に映っているのは、学校のクラスの連絡網。
そこに並ぶ、ある男子生徒の名前。
高校を休みがちになっている俺のことを心配して、何度も実家に電話をかけてきていたらしい、お節介な元・委員長。
「らんらんがそう言うなら、すぐに消してあげる。この男、らんらんに余計なお節介を焼いて、俺たちの邪魔をしようとしてたんだね」
すちは俺の腰を後ろから強く抱きしめ、うっとりとした瞳で画面を見つめた。
人を殺す計画を立てているというのに、すちの顔には世界一優しい恋人の笑みが浮かんでいる。
その素直な従順さが、俺の胸にぞくぞくとするような甘い全能感を満たしていく。
「うん。俺、すちと二人きりの時間が一番大事なのに、この人がいるとノイズがうるさくて。……お願いね、俺のすちっ♡」
その言葉を聞いた瞬間、すちは歓喜に身体を震わせた。
俺に名前を呼ばれ、役割を与えられることが、今のすちにとって最大の快楽なのだ。
「らんらん……っ!♡俺はらんらんのものだから、らんらんの言う通りにするよ。らんらんの綺麗な世界を汚すゴミは、一つ残らず俺が綺麗に処分してあげるねっ」
すちは俺の首筋に何度も、何度も、まるで忠誠を誓うように深く熱いキスを落とした。
人を何人も消した凄惨な男の、俺の笑顔ひとつにすべてを捧げる従順な姿。
そのギャップがたまらなく官能的で、俺はすちの頭を愛おしげに強く撫で回した。
「早く消してね、すち。おれらのセカイには、おれら以外いらないんだから」
「うん、分かったよ、らんらん。明日にはもう、その名前は消えてるからね」
窓の外では、また一人、俺の周囲にいた人間が不自然に日常から消し去られようとしている。
社会的な混乱や、警察の捜査の影が少しずつ近づいていることなど、今の二人にとっては些細なノイズに過ぎない。
この部屋の中にあるのは、狂気によって塗り固められた、二人だけの完璧な箱庭だ。
俺の言葉ひとつで動く怪物を抱きしめながら、俺たちは濁った笑顔のまま、次の「剪定」の計画に耽っていく。
それは救いのない、けれど二人にとっては世界で一番幸福な、終わりの始まりだった。
【カ】
episode 17 . fin_
コメント
5件
コメ失礼ッ!! らんらんとすっちゃんが共依存してるの好きぃぃぃいっ!! 感情の表現上手すぎないッ、!? 次のお話楽しみにしてますっ!!
🌾失っ.ᐟ.ᐟ いやぁ、朝からごちそ~さまっすよぐふ(( 好きすぎるんだよぉぉぉぉ.ᐟ.ᐟ.ᐟ.ᐟ もぉ何なのよっ 叫びたいじゃないのよっ ご飯食べてる最中に見るもんじゃないじゃないのよっ ご飯食べてたら読み進めて口角が消えたじゃないのよっ(( ひたすら好きですこの作品っっ ししょぉぉぉぉぉぉぉ
もうやばいやばいやばい!!!😭💕💕 翠の「お願いね、俺のすちっ♡」からのすちの忠誠キスの流れ、完全に狂愛の完成形じゃん…!? すちが翠の笑顔ひとつで人を消す怪物になってるのに、そのギャップが美しすぎて震えたよ。二人だけの完全な箱庭、終わりの始まり…この背徳的なエモさ、たまらんのです ⋆♡ 続きが気になりすぎて今夜眠れそうにない…!!
奏.KaNaDe
28
仁名
524