#3
「瑠季くんと双子なのに、なんでこんなに違うの?」
「瑠季くんは、明るいし話しやすい!…でも、あの子は… 」
「…紫恩、頭はいいけれど_ 」
😊「…は…」
嫌な思い出が蘇ってくる。
😊「…今、何時…」
…外を見ると、もう真っ暗だ。
😊「瑠季は、勉強会だったっけ…」
ピコンッ
スマホから通知が来る。
『今日はきりやん家で食べてくるね!』
…なら、今日は作らなくてもいいか。
お腹空いてないし。
『OK』
😊「…はぁ~…」
「ただいま… 」
😊「…えっ!お父さん?!」
😊「ごめん、まだご飯作ってなくて…」
「いや、大丈夫だ。今日は俺が作ろう。」
「いつも俺達は帰りが遅いからな。」
「…瑠季はまだ帰ってきてないのか。」
😊「…勉強会に行った。」
「…そうか。」
「…何がいい?」
😊「…俺は…う~ん…パスタ。」
「そうか。じゃあカルボナーラを作るな。」
😊「…あ、後、瑠季は食べてくるって。」
「そんなんでテストは大丈夫なのか…」
…まぁ、瑠季は力也君と仲が良いし、大丈夫だろう。
😊「…多分。」
「…そうか。」
「紫恩はいつも点数がいいもんな。父さんも嬉しい。」
😊「…最近はあんまり忙しくないから、読書と勉強に集中出来る。勉強もいいかんじ。」
「分からないことがあったら、何でも聞くんだぞ」
😊「うん。…俺、ちょっと読書してくる。」
「腹が減ったら降りて来るんだぞ。」
😊「笑…分かってるよ」
…部屋には、参考書、小説、漫画…様々な種類の本が積み重なっている。
父さんが早く帰ってきてくれたのは嬉しい
…嬉しいが、未だに夢の事…いや、昔の事が忘れられない。
…俺が好きな本の内容は、”家族愛”だ。
兄弟もみんな仲が良くて、母さん達も、当たり前のように家にいる。
😊「…昔の俺からすれば、こんな家族が理想だったもんな」
😊「…瑠季…」
なんであの時、悲しそうな顔したんだよ。
俺が場違いなのは、誰から見ても分かるような事じゃんか。
😊「なんか、気が狂うな…」
ピコンッ
😊「…?今度は何だ…?」
『ここの問題って、どうやって解けばいい?』
『ここは~を~やってすればできる』
『ほんとだ!ありがと!』
…この問題だったら、教科書にも載ってた気がするのだが…
「紫恩~!出来たぞ!」
😊「は~い。」
少しお腹も空いてきたし、丁度いい。
😊「いただきます。」
…父さんのカルボナーラなんて、何年ぶりだろ…
…美味…
「…美味いか?」
😊「うん。凄く美味しい。 」
「そうか。良かった。」
「…」
「…あ、紫恩_」
😊「ごちそうさまでした。」
…いつの間にか、カルボナーラを平らげていた。
😊「…?なんか言った?」
「…いや、何でもない。」
😊「じゃあ、少ししたら俺はお風呂入って寝る。」
「そうか。…おやすみ。 」
😊「うん、おやすみ」
…それにしても、父さんは何を言おうとしたんだ…?
…分からないな。
コメント
2件
めっちゃ良いですね…!続きが楽しみです!