第十六話
注意書きは第一話をご覧下さい。
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そして、この物語もそろそろ終わりを迎えます。最後まで楽しんでいただけると嬉しいです♪
水side
自分の命が尽きるまで残り1週間。
水「…」
身体の感覚が無くなってきている気がした。
水「手紙…書けてよかったぁ……」
幸いにも感覚が無くなる前にみんなの手紙を書くことができた。
ガララッ
青「水〜……!?」
青「ど、どうしたんや…!?」
水「あはは〜……急に悪くなっちゃって…」
青くんが驚くのも無理ないだろう。だって昨日までいつも通り元気だったのに、今朝起きたら容態が急に悪化。感覚も無くなってきていてお医者さんも悲しそうな顔をしていた。
水「もう、感覚も無くなってきてるんだよ…驚いちゃうよね……」
青「…いやっ…いやや……こんな現実…受け入れたくない……ポロポロ」
水「青くん…」
お願い。泣かないで。私だって受け入れたくないよ。今にも泣きそうなんだよ。
青「なんで……水なんやろうなぁ…ポロポロ」
青side
もうこんな状態になってしまった水を見て、言ってはいけないことが口からどんどんこぼれ落ちていく。
青「世の中にはいろんな人間がいて、自分で命を捨てるヤツだって数え切れないほどいるのに、なんでお前なんやろうな」
青「なんで、水なんやろうな……っポロポロ」
本当に水がいなくなったら俺はどうすればいいん?
青「俺の寿命を半分やる。だから死ぬな。俺を置いて死なんといて……水ポロポロ」
こんな事を水の前では言わないって自分の弱いところを見せないって決めてたのに…涙が止まらない。
そんな俺を水はそっと抱きしめてくれる。俺は長い時間水の腕の中で泣いていた。
水side
今までずっと自分がタヒんでも悲しむ人なんていないと思ってた。だって人とそこまで関わらなかったから。
でも青くんと出会ってから変わった。
私がタヒんでも悲しんでくれる人がいる。
私のために自分の命を差し出そうとしてくれる人がいる。
青くん、私幸せだったよ。貴方に会えてよかったよ。たくさんの愛情をありがとう。
『愛してる』なんて恥ずかしくて言えないけど、私も心から愛してるよ。
だからこそ、私についてこないでね。
今までありがとう。
青「水…愛してる…ポロポロ」
水「…」ニコッ
この愛してるを聞けるのもあと6回。いつか私も言えたらいいな。
貴方にもらった愛を何百倍にもして返すよ。
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