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🍁 November
玄関のドアが閉まった音で、キッチンに立っていた大森は振り向いた。
スーツのジャケットを脱ぎながら入ってきたのは、幼馴染で同棲相手の若井。
「ただいま。…待ってた?」
低い声に、大森は思わず視線を逸らす。
「べ、別に。ご飯あっためただけ」
「はいはい、ツンツンタイムね」
若井が笑って、当たり前のように大森の頭を撫でる。
「やめろって言ってんだろ、子ども扱いすんな」
口では拒むのに、逃げないくせに。
若井はそう心の中で苦笑して、腕を引いてテーブルの椅子に座らせた。
夕食を食べながら、若井はふと大森を見つめる。
スーツ姿の自分よりずっと長く残業して、先に帰って来たというのに…テーブルには2人分の食事。
大森は「同棲だから当然」と言うけど、若井にとってはそれだけで胸がいっぱいになる。
食後のテレビの音が小さく響くリビング。
隣に腰を下ろすと、大森が少し体を離した。
「なんだよ」
「いや、別になんでも」
若井は苦笑しながら腕を伸ばし、大森の腰を引き寄せた。
「…っ」
抵抗はない。ただ照れているだけ。
「今日ずっと会いたかった」
低く囁かれた声に、大森のまつげが震える。
「仕事中に何回もLINEしたろ。…会いたかったの俺もだよ」
小さく呟く声。
若井は「聞こえてるよ」と笑って、額に軽くキスを落とす。
大森の耳まで赤く染まる。
若井はたまらなくなって、首元に腕を回すように抱きしめた。
「離れんなよ」
「離れるわけねーだろ…バカ」
そのままソファに倒れ込む形になり、若井が大森を見上げる。
触れようとすると、大森が一瞬だけ指を掴んで制した。
「…先に言っとく。好きだよ、若井」
小さな声。ツンデレが、ほんの一瞬だけ素直になる。
若井の目がやわらかく細められる。
次の瞬間、大森は胸元を掴まれて強く抱き寄せられた。
「それ、もっと言って。聞けるまで離さないから」
照れた大森が何か言い返そうとした瞬間、
息が触れる距離でキスが落ちた——
初めまして!りあと申します!
まだえろシーンは書けないのですが、いつか書けるように頑張るので、よかったらいいねとフォローお願いします、!💕