テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
ネタがなくてチャッピーに聞いてみたらめっちゃ良いネタ教えてくれたので書きました。
ちなみに今回は📢🍍じゃねぇです。なんなら🎼じゃないです。(ごめんなさい)
最近ハマってるアニメのカップリングを書いてみたので気になる方だけ読んでくださいまし。
・土沖
・少しグロ有
・🔞はないです。
⬇️
今は深夜の23:53
屯所の廊下は、夜更けの静けさに包まれていた。隊員達の部屋とは離れてるここは、見張りとして夜勤する隊員の疲れた声とうっせぇ寝息の声が遠くから聞こえてくる。日中雨が降ったからか、雨上がりの湿った風が障子の隙間から漂い煙草の匂いに混じっては解けるように消えていく。
土方は縁側に腰を下ろし、火の残った煙草を指先で弄んでいた。口の中にある苦い煙を吐き出しながら雲に覆われて見えない月を探してると、後ろから足音を殺すのが上手いアイツの気配を感じた。
「…なんか用か?総悟」
「……チッ」
土方は振り返らずとも分かっている。真選組1番隊隊長の沖田総悟が立っていることを。
「…副長、夜更かしは体に毒でさァ」
「お前に言われたかねぇな」
そう言うと縁側を座ってた俺の隣に座った。こんな夜でも俺を殺す気だったのかバズーカーを俺の反対側に置いた。
「お前、よう飽きねぇよな…」
「だって、副長の座も取りてぇですもん。あと、土方さんのリアクションおもしれぇですぜィ?」
ニヤリと口角を上げていたずらっ子みたいに笑うコイツの頭をぶん殴りたかったが抑えておいた。
それからどちらも話す事がないのか鈴虫の音色を聞きながら夜空を見上げた。
「……今日の隊務、俺がやらなきゃあの下っ端は死なずに済んだかもしれませんね」
ぽつりと沖田が言った。
今日の任務は、人身売買をしている会社の社長の首を斬ることだった。あこは下っ端の数があまりにも多すぎた為、俺と沖田、編成して作った集団で立ち向かった。
だが、俺らの予想と違い敵陣の中に手強い敵が隊員の相手になっていると連絡が入った。他の奴らじゃ手に負えないと思い、手伝いを沖田に任せて俺は社長の首を斬る事にした。
沖田はソイツの方に行ったと思いきや、そこも読まれていたからか、 他の敵陣が沖田の方へと攻めてきて手こずった。そして、隊員の元へ来た時には数人は胸や頭を刺されて死んでいた。何とか敵陣を倒せたものの、数人の隊員の処置をするにはもう遅かった。
「馬鹿言え。あれは俺の判断だし、お前のせいじゃねぇ」
「へぇ、副長らしい。いつも人の痛みを全部背負い込むんだから」
沖田の口元に浮かんだのは、笑みというよりも自嘲だった。
土方は煙草をもみ消し、沖田の方を見る。温かい風に吹かれて茶髪や普段着てる白い著物が小さく揺れる。 暗がりの中、沖田の瞳が僅かに揺れていた。強さと脆さが同居するその色を静かに見る。
「お前、いつも下っ端が死んだって何も思わねぇ癖にどうしたんだよ」
「ッいいじゃねぇですか、 …いつも殺しにかかる可愛い部下が弱音吐くのは、いけねぇことなんすかィ?」
「殺しに来るやつなんか可愛くねぇだろうが」
いつものように彼の発言に対してつっこむが、今は、ほんの少し落ち込んでる雰囲気が隣から感じ取れた。頭に犬みたく耳が生えていないが垂れてるように見える。今までそんな事がなかったから少し驚いた。
「…仲間数人失うより、俺1人で死んじまった方が、効率がいいでしょ 」
「総悟」
土方なりにいつもより優しい声で彼の名前を呼んだ。そうすれば視線だけ土方の方に向けてくれた。
「お前は俺の隣に立ってりゃいい。それだけで充分だ」
そう言い切った土方の声にはいつもの威圧感はなく、不器用な温かさが滲んでいた。 沖田は一瞬目を見開き、小さく息を吐いた。その吐息は雨上がりの夜気に溶け、言葉にはならなかった。俺は、いつになってもコイツには甘いなと、自分を自虐するように心の中で嘲笑った。
だが、そんな沖田は副長の顔を見つめ、ふっと笑った。 その笑みは、いつもの挑発的なものではなく、安心したような笑みで溢れてる幼い 少年のようだった。そのままボソッと呟く。
「……そんなこと言われたら、俺、勘違いしちまいますぜ」
「勘違い?」
土方が怪訝そうに眉を寄せる。どうやら聞こえていたらしく沖田に疑問を投げかけた。仕方なく彼の疑問を答えてやった。
「俺が、あんたに特別扱いされてるんじゃねぇかって」
沖田は土方の肩に頭を乗せた。嫌がるかと思ったが、土方は驚いた顔のまま沖田の顔を見た後に、また夜空に顔を向けた。土方から 煙草の残り香に混じって、血と鉄の匂いがかすかに漂い鼻に霞んでは消えていく。
土方は沖田の発言に対して何も答えずに静かな空間が数分続いた。
「…やっぱり、勘違いでいいでさァ」
この時間が耐えきれないのと諦めの思いでばっさりと切り終えようとした。
「待て」
そんな短い声に、沖田の胸が少し高鳴る。彼を見れば土方は不器用ながらも必死に言葉を探していた。
「…っ俺も、勘違いしてるのかもしれねぇ」
沖田の目が驚きに見開かれる。
夜気に少し混ざっていた冷たい空気が二人の間に張り詰めた熱をより鮮やかに浮かび上がらせた。
やがて、土方は視線をそらしながら低く呟いた。
「…お前が消えちまうことの方が、俺にとってはずっと毒だ」
夜風が二人の間を通り抜ける。黒い雲に覆われてた空はもう消えていて光り輝く月が2人を照らしていた。
「…なんすかィ、それ…w」
馬鹿にするように笑うがさっきまで暗かった心の中は氷が溶けたように消えていき、涙が出そうになるのを堪える。土方も分かってるからか、沖田の腰に腕を回して撫でてくれた。
「…頼むから無茶はすんな。俺をこれ以上、悩ませるな」
「…さぁ?どうしましょうかね」
そんな優しさに甘えるように肩に乗せた頭をぐりぐりと押し付ける。 煙草の匂いはすっかり消え、残ったのは互いの体温だけ。
その夜から、二人の距離は確かに変わった。
言葉以上に強い絆として。
下手くそすぎて草。
好評でしたら短編集的なの作ろうかな🤔
コメント
3件
え?ちょ、好き過ぎるって何回言ったらわかるんですか?
土沖大好きなんです…!ありがとうございます!!
ありがとうございます。 ( 歓喜 )