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🍍「なあ、みことは最近どうなん?」
カラカラと音を立ててストローで氷を追いかけていたなっちゃんは、右腕で頬杖を付いて俺をじっと見つめた。
👑「どうなの…っていうのは?」
なっちゃんの左手に握られたグラスが結露して水滴が垂れている。お酒を飲み干したなっちゃんに慌てておれが与えた冷水。
🍍「誤魔化しやがって、そんなんすちのことに決まってんじゃん」
👑「!?っすちく、……/」
最近どうなのという抽象的な話題をかけられ、勝手に活動方面の話かと思っていたら、なっちゃんの口から出てきた「すち」という単語に思わず肩が跳ねる。
🍍「お、いい感じなん?」
👑「えぇ、いい感じ…って言われるとまた難しいけど…」
頬を赤く染めたなっちゃんは分かりやすく口角をあげて詰め寄ってくる。いつも飲んだらすぐ寝ちゃうのにニヤニヤしてお話をしたがるなんて、本当にお酒飲みすぎなんじゃ…
🍍「…おまえ、いい感じって即答しないあたりなんかあったな」
また動揺を隠しきれず肩が上がるのを自覚する。なっちゃんは更に口角を歪にあげて、ワケを話せと言わんばかりに顔を覗き込んでくる。もお、こんなんなら大人しく寝てくれてる方がマシだった…
👑「その、恋愛…とかしてこんかったから何から何までわからんくて、リードされてばっかりな気がしてて…」
🍍「ちゃんと満足させれてるか不安と?」
👑「すちくんは優しいからきっと野暮なことは言わないでいてくれてるんだろうけど、やっぱ俺男やし…」
なっちゃんは深く何度も首を縦に振って、なるほどな〜、わかるわ〜、と深く共感してくれている。そういえばなっちゃんも一応彼女側だったっけ。
🍍「なら、みことから仕掛ければ?」
👑「ぅ、おれからっ!?」
俺にはどれだけ考えても出ないような発想が、なんの躊躇も前触れもなくなっちゃんの口から放たれた。
🍍「なに今更初心な反応してんだよ、壁かなんかに適当に追いやって舌ねじ込めば?」
👑「ぉ…追いや、る…../」
さも当たり前かのように安易に話すなっちゃんとは違って、俺にとってはいきなりハードルが高すぎる。
おれがすちくんを追いやる?壁ドンというのは自分より身長の低い人にやるものでは?
となれば、尚更キスどころか追いやることもできないのでは!?!…..とひとり内心荒れている俺を気にかけたのか、なっちゃんはちょいちょいと手招きをした。
🍍「…..じゃ、ちょっと今から練習しようよ」
👑「!?、だ…だめやよっ!そんなの浮気じゃ…」
🍍「あー、ちがうちがう。別に俺もらんしか見てねえし、そういうのじゃないから大丈夫」
なっちゃんはそんな心配すんなよ、とグラスを揺らして和かに笑っている。
心配するなって言ったって、すちくんにもらんらんにもなっちゃんにも申し訳ない。
👑「えぇ…..」
ノリ気ではない様子を察したのか、向かいの席に座っていたなっちゃんは俺の隣に座り直しておねがい、と手を合わせた。
🍍「…俺だって思うとこあるし、練習できる場なくて困ってんだよね」
🍍「そんなガチにやんないし軽くだから大丈夫だよ」
👑「え、と…..」
でも、と言いかけた口をきゅっと結ぶ。
きっと、俺のためになっちゃんなりに考えて出してくれた答えなんだろう。無下に扱うのは嫌だし、いつも優しくしてくれるなっちゃんを断るなんて気がひけるし…
👑「…わかった、俺はどうしたら、…?」
🍍「え、いいん?」
鳩が豆鉄砲をくらったように、大きな赤い瞳を丸くして俺をじっと見つめた。
👑「っでも、ほんとちょっとだからね!?」
🍍「わかったわかった、じゃあ一旦軽く俺にしてみて。」
👑「ぇ、お…おれから?」
🍍「みことからやんないと意味無いだろ」
当たり前だろ?と首を傾げるなっちゃん。
まともにすちくんに自分からキスをしたこともないのに、こんな形ですちくんではなくなっちゃんに自分からキスしてもいいのだろうか。
まぁ一応メンバーだし、ちょっと舌を合わせるだけならいいの…..かな。
👑「…目、つぶってて…./」
すちくんはいつもどうしてくれていただろう。
まずはこう、軽く舌を入れればいいのかな…?
👑「っ、…..?」
あれ、あれ…?今一度考えてみたら俺からすちくんにキスしたことないのでは?やり方が全くもって分からない…
👑「ん、…?/」
🍍「っ、くすぐった、優しく舐めてるだけじゃん笑」
ふは、と優しく笑ったなっちゃんは俺を軽く引き剥がしてから、見とけと言わんばかりに口角を上げる。
🍍「こう…絡ませんの、」
👑「っわ、…!?//」
🍍「うぉっ、!?」
ぬるっとした生暖かい触感に驚いて、咄嗟に突き飛ばしてしまった。
👑「あ、ごめ…」
なっちゃんのことはもちろん大好きやけど、好きやけど。すちくん以外の人の舌って、なんだか、なんだか…
👑「っ…なっちゃん、 ごめんなさい、もうお家帰らなきゃ…!お金は払っておくね、お釣りは大丈夫!」
🍍「あ、ちょ、みこと…..っ」
なんだかあの一瞬、なっちゃんがメンバーじゃなくてただの”男の人”に見えてしまった。なんだか異質な感覚で、異様な違和感で。
不意にも、 人生で初めて五千円札をぐしゃっと自分の手で強く握ってしまった。
👑「ただいま、っ…は、ぁ…」
家に入った途端、ぱたぱたと可愛らしいスリッパの音が廊下に響き渡り、エプロンを巻いたすちくんの姿がどんどん大きくなってくる。
🍵「おかえりぃ〜、今日のご飯はね…..って、えぇ、みこちゃん!?なんでそんな息切れしてるの?」
🍵「なんか汗かいてるし、体調悪い?だいじょう…」
純粋無垢な笑顔が、俺の顔を見た途端にぎょっと驚いた表情に変わり果てた。俺の顔を覗き込んだりおでこに手を合わせてみたりと忙しいすちくん。
そんなすちくんをいつもより強く、強く抱き締めた。
👑「…ううん、すちくんに会いたくて走ったの」
👑「ただいま、すちくん…」
🍵「…..みこちゃん、おかえり」
安心する落ち着いた優しい声が上から降ってくる。すちくんが身にまとっているエプロンからは俺と同じ柔軟剤の香りがする。
頭を貴重品を扱うかのように優しく撫でられ、嬉しくなって更に顔を埋めるとすちくんの心音が脈を打っているのがわかる。
あぁ、落ち着く。やっぱりすちくんが、すちくんのことが好き。
🍵「…なんでそんな、かわいいことするの」
👑「ぁ、…../」
頬に手を添えられ半ば強制的に上を向かされたと思ったら、すちくんの顔がすぐ目の前いっぱいに広がる。どんどん近づいてくる、何度見ても見慣れない整った顔。
さっきすちくんではない人とのキスを、すちくんが上書きしてくれるのが嬉しい。
👑「…..っ、」
キス、という単語が脳に駆け巡った途端ハッとした。 そっと瞑ろうとした目を思わず開き、すちくんから逃れるように身体を後ろへと引いた。
思いっきり背中がドアノブに直撃して痛い。じんじんする。
🍵「…..ぇ、なっ、なんで避け…?」
そうだ、だめだ。今の俺の口は、すちくん以外の人に許してしまったもの。そんなものを、悪い事を、すちくんに隠して気持ちよくなろうだなんていう卑劣なこと、する前に気づけてよかった。
👑「…ごめんなさい、今日はすちくんとキスはできない、」
こちらに伸びるすちくんの手を振り払って胸倉を軽く突き飛ばす。いつもは揃える靴も揃えずに、雑に脱ぎ捨てたまま上着も脱がずに寝室へ走った。
ギシ、という音とともに身体が深く沈んだ。
🍵「…キスできないって何?どういうこと?」
👑「…っ、…..」
案の定、すちくんは追いかけてきた。
布団の中に潜り込んでだんまりしている俺に腹を立てているのか、すちくんの声色はドスの効いた低い声になっている。
🍵「…黙ってちゃわかんないよ、なに?俺に飽きたってこと?」
👑「…!ちが、っ」
🍵「じゃあどう違うのか説明してくれるかな?」
畳み掛けるように勢いよく言葉を被せてくるすちくんはおれの布団を乱暴に剥がして、険しい目つきでおれを見詰める。
👑「ぁ、…..えと、…」
今すぐにごめんなさいと言いたい、すちくんに謝りたい、この誤解を解きたい。 でも素直に「なっちゃんとキスしてしまいました」と言ったら怒ることは目に見えている。
👑「…あの、その…..っ」
失望されるのが怖い、捨てられたくない、本当のことを言ったら嫌われてしまうかも知らない。なんて言おう、まずはなんて言ったらいいの、そもそも事実を言わない方がいいの?…なんて色々な事が頭の中でぐるぐると渦巻く。
🍵「…吃るんだ、ふーん。やっぱ俺のこと冷めたんだね」
👑「っだから、冷めてなんか…!」
🍵「みこちゃんは俺にだけは嘘つかない人だと思ってた。」
魂の籠っていない虚ろな赤色の目が、何故かいきなりぱっと光を集める。下がりっぱなしだった口角が元に戻って、眉間に寄っていたシワも無くなっていった。
🍵「…そういえば、今日はひまちゃんとふたりで遊びに行ったんだっけ。 楽しかった? よかったね。ひまちゃん優しいもんね」
👑「ぁ、ちがぅ、すちく…..」
🍵「わかるよ、ひまちゃんかっこいいよね」
“ひまちゃんはね、人一倍情に厚くて本当に素敵な人なんだよね”と、突然淡々となっちゃんの良いところについてすっちーが喋り始める。
👑「っすちく、ちがうの…!」
🍵「…..もういいよ、俺が悪かった。」
👑「っおねがい、きいて…!」
🍵「…..な、に」
俺に背を向けて部屋を後にしようとするすちくんに思わず後ろから抱きついた。
👑「ちがうの、ちゃんとすちくんが好きなの…誤解させてごめん…っ」
👑「なっちゃんと飲んでて、すちくんの相談してただけなの、どうやったらすちくんにも良い思いしてくれるかなってきいてもらってて…」
口から出てくる事実も、すちくんにとってはもう既にどうでもいいことなのかもしれない。ただの言い訳にしかきこえていないのかもしれない。案の定、すちくんは露骨に顔を顰めて表情を曇らせた。
🍵「…..おれ今いい思いしてないし、」
👑「…っあ、ぇと…それは、その……」
ごもっともな回答だ。貴方のために浮気まがいなことをしたけれど本当なんだよ、と言われて気分がいいはずが無いだろう。
言葉に詰まって、また吃ってしまう。
🍵「…….ごめん、意地張った…よかった、好きでいてくれててよかった…」
👑「っ、すちくん…..」
俺の肩にぐりぐりと押し付けてくるその頭をわしゃわしゃと犬みたく撫で回す。お互いにごめんねを何度も言い合っているうちに、むず痒くなったのかすちくんは顔を上げてやんわりと俺の手を退けた。
🍵「…髪の毛くちゃくちゃになった」
👑「っふふ、かわいい笑」
いやみこちゃんの方がかわいい、いいやすちくんの方が!…と何度も続く意地の張り合いに目を見合わせ、ふたりして吹き出した。
🍵「じゃあ…..仲直り、ね。」
🍵「…俺、みこちゃんの為にハンバーグ作ったのにもう冷めちゃったよ」
👑「ごぇ、なさっ…ぁう、♡」
🍵「…浮気したんじゃないかって思って、おかしくなりそうだったんだよ。」
👑「すちく、ごめんなさっ…ぁ、ゆび、そこだめ、っ゙ぁ〜〜〜…?♡」
心配をかけられた分いつもよりも少し乱暴に善がらせたい、けれども謝罪もして欲しいから喋れる程度に肉壁を刺激したい。いつもより少し荒目の指使いから、そんなすちくんの作為を感じる。
🍵「なあに、謝ってる途中でしょ?もっと真剣になってよ」
👑「やって、すちくんが…っ、ぅあ゙…♡」
すちくんの長くて細い指が、おれに大きな異物感と快楽を与えてくるせいでもうなんだか頭は追いつけていない。何度経験したって慣れないこの感覚が苦しいはずなのに、下腹部が疼くような高揚感が止まらない。
🍵「俺、冷められたんだって思って怖かったなあ…ずっと好きでいるって約束したはずなのにって怖かったなあ」
涙で視界がぼやけて顔がよく見えない。けれど、楽しそうに喉を鳴らすすちくんの声質はなんだか上擦っていて弾んで聞こえる。
👑「っも、しないから…あっ、!?♡」
🍵「なにをもうしないの?」
またひとつ、おれのでいやな水音を立てて暴れる指の本数が増える。思わず、すちくんの手を握って絶頂を迎える。
👑「すちくん以外と、っもう…きす、しないから、ぁ、゙…〜〜〜っ、 ♡」
頭の中でぱちぱちと白い火花が散る。朦朧とする意識を飛ばさないよう精一杯肩で息をして、ぐったりとすちくんにもたれかかる。
結局は優しいすちくんだから許してくれるだろうなという浅はかな甘い考えを抱いていた俺の視界が、突然ぐわんと大きく揺れた。
🍵「…..は?ちょっとまって、なにそれきいてないんだけど。どういうこと?」
気づいたら俺は天井を向いていて、すちくんの髪の毛が重力に従って垂れてくる。全身がベッドに深く沈んでいると理解して初めて、押し倒されたことを自覚した。
👑「ぇ、…あ…?」
🍵「キスしたの?ひまちゃんと?」
またこの、全てを見透かされているような鋭い目付き。俺を疑っている顔。
まずい、説明し切る前にはじめてしまったから言えないままで後出しの形になってしまっている。
👑「ぁ、ちがう…っすちくんを思って練習を…..」
🍵「…またそうやって、俺のためって言えば逃げれると思ってるんでしょ 」
おれを押さえつけるその手がギリギリと肩を強く圧迫する。
🍵「本当は許せなかったけど、反省してるって言うから優しくしようと思ってたのに」
👑「す、ちく…いたいっ、…」
すちくんはそっかそっかと一切感情の籠っていない顔で小さく頷く。刹那、俺の身体を抱き起こして肩に顎を乗せてすちくんは低い声で呟いた。
🍵「もういい、優しくなんてしないから」
👑「ぁ、あっ♡…ぇ、ゔ、…?♡♡」
👑「ぅ、あ゙…っ、゙….. 」
🍵「どう?初めてやる体位は」
すちくんの上に向かい合うようにして座らされてから、快楽という名の奈落へ突き落とされた。
👑「うしろにっ…落ちちゃ、っう…っ、…♡」
すちくんの首に腕を回して捕まっていないと今すぐにでも振り落とされてしまいそうなほど視界が上下に揺れる。
そのせいで顔を覆う手段がなにもなく、今まで表情だけは見せまいと培ってきたプライドも水の泡。 普段から後ろから挿れるよう頑なに頼んできたのに。
今となっては涙でぐちゃぐちゃな酷い顔を晒し、開いたままの口からは下品な喘ぎ声が漏れ出る。
🍵「落ちない落ちない、だってこんなにしっかり繋がってるんだもん 」
👑「っあ゙!?♡…っ、〜〜〜…?♡♡」
この体制、ほんとうにだめだ。自身の体重でどんどん奥まで沈んでいく、串刺しにされてるような圧迫感が苦しい。
死んじゃう、くるしい、くるしい。
👑「すちく、っすちく…っあ、…♡」
👑「とま、って…止ま、…っ゙♡」
もう何度達したかわからない。白濁液を勢いよく吐き出してはすっちーの身体を汚してを繰り返し、今となっては半透明になったどろどろの液体しか出てこない。
🍵「なあに、そんなにおれの名前呼んで。ちゅーしたいの?いいよ」
👑「!?っま、そんなこと言ってな、…..んっ …/」
おれの否定も虚しく、すっちーは容赦なく舌をねじ込んでくる。 ただでさえ酸欠で苦しいからと逃げようと逃れようとするが却って逆に捕まってしまい、熱い舌を絡められる。
👑「ん、…っ、んん…゙♡ん、…ぁ、♡」
🍵「…..っ」
未遂とはいえなっちゃんにもせっかく手伝って貰ったのに、結局またすちくんのペースに踊らされる。だってわかんないよ、すちくんが初めてなんだもん。
👑「…っん、…ぐ、…♡」
👑「ん…..っ、/(泣)」
すちくんはこんなに慣れた舌使いで、正常位以外のえっちの方法だって知ってるし、もしかしたら初めてなのは俺だけなのかな。そう考えたらなんだか…..
🍵「…!?ぁ、ご…ごめんっ、泣かせたいわけじゃ…」
👑「ぇ、?あ…..ちが、うっ…」
すちくんは俺の顔色を伺った途端、ぎょっと目を見開いてすぐに舌を抜いた。
おれはまた、勘違いさせてばかり。
🍵「ついカッとなっちゃって…強引にやり過ぎちゃった、ごめん…みこちゃん」
👑「そ、そうじゃなくて、っ…」
すちくんは肩をすくめて、分かりやすくしょんぼりと眉を八の字に下げた。さっきまで獲物に喰らいつく狼のようだったのに、今となっては子犬みたいだ。
🍵「ごめんね、恋愛とか初めてだからどう歯止め効かせるのかわからなくて…..」
👑「…..ぇ、はじめて、なの?」
🍵「え…うん」
👑「…..っ、よか…よかった、ぁ…」
さっきとは違う種類の涙が溢れ出る。兎にも角にもうれしくて、改めてすちくんを強く抱きしめようとした瞬間だ。
👑「ぁっ、ひ、…っ〜〜〜…?!♡」
🍵「…あ、まだ挿れっぱなしだったね、」
👑「っも、もぉ…..!//」
🍵「…続き、してもいいの?」
できれば今度は正常位で善がっているみこちゃんがみたい、とすっちーがボソボソと小声で解せないことを放った。
👑「…..はれんち、」
と呟くと、すちくんはにんまりという擬音語が似合う、やな笑顔を浮かべた。
コメント
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好きです((( 神様と呼ばせて貰っても 大丈夫ですか......?