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仁人(受):表では明るくてしっかり者のリーダー。でも裏ではヤリまくってる。男好き。それをグループには隠している。
舜太(攻):ちょっと無邪気で素直な性格。けど、見たものは見過ごせない。仁人の裏の顔を偶然知ってしまう。
仁「あー……ばったり会っちゃったね」
路地裏。
ピンクの看板の灯りがにじむその場所で、仁人は軽く笑った。
腕にはまだ、ついさっきまで一緒にいた男の香水が残っている。
その真正面に立っていたのは――曽野舜太。
舜「……さっきの、人。男、やんな?」
舜太の声が震えていた。
驚きか、それともショックか。
仁人は、あえて軽く笑った。
仁「そうだよ? てか、今さらそんなの気にするの? おれ、昔からそういうの抵抗ないし」
舜「……せやけど、それ……」
仁「“気持ち悪い”って言いたい? それとも、“裏切られた”?」
仁人は一歩だけ近づいた。
夜風が、舜太の髪を揺らす。
仁「ごめん。でも、これが本当の俺だから。舜太には、関係ないでしょ?」
舜「……関係あるわ」
その言葉に、仁人は目を細めた。
仁「……え?」
舜「メンバーやからとか、そういうんちゃう。……オレ、前からちょっと、仁人のこと気になってたんや」
その一言で、空気が変わった。
仁「……は?」
仁人の笑顔が、ピクリと揺れる。
舜太の瞳は真剣だった。けれどそれは恋愛感情というより、何かに火がついてしまったような、強い熱。
舜「見てもうたから……知ってもうたから……、もう後戻りできへんって思ってん」
仁「待って舜太、それって――」
舜「確かめたいだけやねん」
次の瞬間、舜太は仁人の手首を掴んだ。
ぐいっと引かれた身体が、コンクリの壁に押しつけられる。
仁「っ……、冗談でしょ……?」
舜「冗談で、そんな顔せえへんで」
舜太の目が、真っ直ぐで怖かった。
仁「……俺がそういうことしてるのって、ほんとに知りたかったの?」
舜「うん。……仁人が、誰にでも抱かれてるのが、どうしても信じられへん。自分で確かめたいんや」
仁人は、初めて言葉を失った。
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