テラーノベル
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04 嬉
バンッ!
聞き慣れない爆発音に釣られて上を向く。
色とりどりどりの紙吹雪が空中をスローモーションのように舞っていた。
「___え?」
それがクラッカーだと理解するのに時間は要らなかった。
それも、おどろくに向けられたクラッカーだということも。
「おどろくさんおはよ。」
凸さんがいつも通り挨拶をしてくれたけど、今はそれどころじゃなかった。
「えっと___これ何?」
「歓迎会?お祝い?的な。」
さもさんが少し照れ隠しをするように言った。
「ほら、おどろくさん座って!ケーキあるよ!」
ななっしーさんに促されて椅子に座る。
机には大きめのイチゴケーキが載ってあって息をのむ。
そういえばこの前、凸さんに「いちごを見たことはあるけど食べたことがない」って言ったっけ?
覚えてくれてたんだ___。
それに、こんなに自分のことを受け入れてくれてることがすごく、嬉しかった。
こんなに自分のことを受け入れてくれてるのは初めてだったからすごく嬉しい。
「〜っ!」
そう考えると自然と涙が出てきて腕で隠すように涙を拭った。
でもその涙が悲しくて出た涙じゃないってことはみんなもわかってたみたいで、少し驚いた顔をした後、目を細めて笑ってくれた。
「ほら、食べようぜ」
凸さんの言葉に頷きながら取り分けてくれたケーキに目をやった。
今日は凸さんが日記帳を買ってくれた。
今日の日記
みんながおどろくのためにパーティーを開いてくれた。
とっても嬉しかった。
苺って甘酸っぱくて美味しい。
凸さんが日記帳を買ってくれた。
____怖いな。
コメント
3件
最高すぎる…!続き楽しみにしてます!
クラッカー!お祝いいいですね〜 でも最後の言葉が引っかかる…気になる〜