〈ごめんなさい、熱が出てしまったので今日の予定、次に持ち越しでお願いします〉
《承知しました。》
既読だけつけて、布団に横になる。
仕事を断れず、残業続きだった最近。そのせいなのか、否か、体調を崩した挙句、熱をだす始末。そして、狐さんとの予定とガッツリ重なった。
「はぁ…最悪…」
久しぶりに会って、デートする予定が無くなってしまい、申し訳なく思う。しかし、睡魔に勝てず、そのまま寝てしまった。
カチャカチャ…
キッチンからの音で目が覚め、扉が開く。
『おはようございます、体調はいかがですか?』
「き、つねさん?…ゆめか…」
『違いますよ?』
「なんでいるんですか…移っちゃいますよ…」
『風邪ではないので、移らないとみてきました。頑張りすぎですよ。最近なんか、私より帰るの遅かったじゃないですか』
「うっ…それは、まぁ…」
『断ることも大切ですよ。それと、微力ながらお粥の方を作らせて頂きました。食べれますか?』
「お粥まで…すみません、ありがとうございます…」
『いいんですよ。ゆっくり、たくさん食べてください』
狐さんが作ってくれたお粥を頬張る
「おいし…。ぐすっ…」
『〇〇さ…?!大丈夫ですか?』
「ごめんなさい…迷惑ばっかりかけて…心配までさせてしまって…」
優しく頭を撫でられ、手を握られる
『心配くらいさせてください。俺は〇〇さんの彼氏なんですから。頑張り屋さんなのもいいですが、休むことも必要ですよ』
「ぐすっ…ありがとうございます…」
お粥を食べ終え、解熱剤を飲んで横になる
「狐さん…」
『なんですか?』
「わがまま言ってもいいですか…?」
『もちろん』
「そばにいてください…どこも行かないで…」
『いきませんよ、ずっとここにいますから。さぁ、もう眠って、治すことに専念しましょう』
「は、い…」
そこで意識が途切れた。
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返事をして眠った〇〇さんを見て微笑む。
『〇〇さん…頑張りすぎですよ。頑張りすぎなのに、俺に迷惑かけないようにって甘えないで1人でやろうとするんだから…。』
起きないように、優しく髪の毛を梳く。
『俺の支えになってくれてるように、俺も〇〇さんの支えになりたいんです…。早く良くなってください。次の休みは一緒にお出かけしましょうね。』
そう呟いて、前髪を寄せて〇〇さんの額にキスをした。
コメント
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ふへもう大好き💙