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リクエスト答えて頂きありがとうございました😊ryoちゃんとってもかわいかったです!
素敵な続きのリクエスト頂きました、ありがとうございます🤤前回からの続きです✍️
「っ……気味悪い……。」
僕がスマホを閉じようとした途端、背を向けた扉の先から機械の音がする。恐怖を畳み掛けるような現象に、もう頭の中が混乱していた。
怖さで上手く力の入らない指先を必死に動かし、元貴に電話をかける。数回コール音が響くが、応答してくれない。時刻はまだ19時。パニックで指先が震え、わけも分からず勝手に涙も出てくる。
「もしもーし、涼ちゃーん。どうしたの?」
スマホから聞き慣れた声がした。
「…!元貴っ、!変な音して、スマホにも通知きて…、!」
正直自分でも何を言っているか分からなかった。ただ目の前のことを伝えようと必死で、安心が欲しかった。
「わかんないけど…とりあえずそっち行くから待ってて。若井ー!車出してー!」
そう言った元貴の声と同時に通話が切れる。いつの間にか機械も止まっていたのか、家に静寂が訪れる。力の抜けた身体でぺたりと床に座り込み、頬を伝う涙を袖で雑に拭う。家には僕しか居ないはずなのに、ひたひたと濡れた足音が聞こえてくるような気がして耳を塞いだ。それなのに、まるで頭の中で響くように音が鳴り止んでくれない。
どれくらいそうしていただろうか。蹲る僕の背中に温かい何かが触れる。怖くて顔を上げられずにいると、落ち着く声がした。
「…涼ちゃん?大丈夫?」
「……元貴…っ……、?」
恐る恐る顔を上げる。そこには、心配そうに僕を見つめる2人の姿があった。
「立てる?」
安心からか、どっと力が抜けた。若井からの問いかけに小さく首を振ると、丁寧な手つきで身体を横抱きにしてくれた。
「変な音って何?もしかして涼ちゃんストーカーとかに付きまとわれてたの!?」
「…違うよ。」
勝手に変な想像して怒り出す元貴に、少しだけ頭の中が冷静になる。若井の温かい体温を感じながら、事の経緯を話した。
「……つまりお化けが居ると?」
「うん…………。」
「ふーん…お化けね…。」
あからさまに信じていないような表情を浮かべる元貴。そりゃあ僕だってお化けなんて……。……少しだけ信じてるけど。
「よし、若井。ゴーストバスターズ!!」
「とうばーつ!!!」
「え!?ちょっと!」
元貴が発した掛け声と共に、僕を抱えたままの若井が勢いよく扉を開けた。光がないからか、ひんやりとした冷気が肌を刺す。つい今日の朝まで自分が使っていた寝室なのに、酷く不気味だ。
「……何も起きないよ?」
電気を付け、部屋の片隅に置かれているルンバを目にした元貴がそう呟いた。
「久しぶりに涼ちゃんの寝室入った〜。」
そう言った若井が、ベッドの上に僕を下ろし部屋を見渡す。確かに最近は僕の家で泊まりもしていなかった。
「んー…1回付けてみたりすれば…」
ルンバの傍に座り込み何かをぶつぶつと呟く元貴。そんな背中をじっ、と見つめていると、ベッドに座っていた僕の隣に若井が座ってきた。
「今バスターするからね!」
自信満々の笑みを向けられ、思わず笑いが零れる。
「あははっ、でも若井座ってるだけだよ?」
「……よし元貴!!お化け退治やるぞー!!」
笑った僕に満足そうな表情を浮かべ、何やらルンバを弄っている元貴の背中に声をかける。
「ちょっと今真剣だから黙ってて。」
ぴしゃりと言い放たれた言葉に黙り込んでしまった若井に苦い笑みを向ける。
「ごめんね元貴、ありがとう。」
「んー……いいんだけどさ…。これルンバ置く位置変えた方がいいんじゃない?」
くるりとこちらに振り向いた元貴がそう発する。意味が分からず首を傾げると、言葉の意味を説明してくれた。
「この隣に置いてある棚のせいで引っかかっちゃってるっぽい。ほら、こうやって初期位置から動けない。」
元貴が起動してくれたルンバに目を落とせば、確かに棚に引っかかって変な音を立てている。何となくその音に聞き覚えがあった。
「棚横にずらしておくね。」
棚を退けてくれようとする元貴の姿を見つめていると、ピンと来た。
「……さっき鳴ってた音!」
聞き覚えの正体は、元貴達が来る前に僕を怯えさせていた要因だった。不安を煽るような無機質な機械音。この音だったとは。
「えぇ…じゃあ解決じゃん。」
確かに、と言いそうになって言葉が止まる。
「でも、このルンバ勝手に動いたよ?」
音の原因は分かったが、ルンバが1人で動き出した理由が分からない。元貴と顔を見合わせて悩みこんでいた時、こちらの出来事に全く興味を示していなかった若井の声が響く。
「これ涼ちゃんの前のスマホだよね。もう壊したの?」
いつの間にか部屋を散策していたのか、そう言った若井の手には前に僕が使っていたスマホが握られていた。最近買い換えたばかりで、使わないから机の上に適当に置いておいた。
「…?僕壊したっけ? 」
「ほら、なんか勝手に色んなアプリ開かれるし操作効かない。」
若井が向けてくれた画面を覗き込む。確かにウイルスが入ったような変な動きを繰り返している。
「えー……まあ使わないしいいよ!」
もう新しいスマホもあるし、と目線を外した時、突然の元貴の声が耳に届く。
「……あ!今勝手にルンバのアプリ開いた!」
「え、ガチじゃん。」
画面を覗き込んで驚く2人と一緒に画面を見る。
「……つまり?」
「「ただの偶然。」」
全然最後締まらないですね😔わりと全体的にグダグダですごめんなさい𓅟⸒⸒
ルンバに障害物避ける機能あるのは内緒です🤫