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🥺※スランプ中

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『嫉妬』
(校舎裏)
カチャ。
美菜の手の中。
体育倉庫の鍵。
美菜
「……。」
ぎゅっと握り締める。
さっきまでの甘ったるい声はない。
美菜
「なんなのよ、あの女……」
イライラしたように壁を蹴る。
美菜
「昔は私のこと見てたくせに。」
でも今。
ゆあんの視線は全部えと。
えとしか見てない。
美菜
「意味わかんない……」
脳裏に浮かぶ。
えとの顔。
笑顔。
無防備。
誰からも好かれる存在。
美菜
「そんなのずるいじゃん……」
美菜、自分の爪をぎゅっと握る。
美菜
「なんで私じゃないの。」
静かな声。
でも歪んでる。
⸻
一方。
(体育倉庫)
えと
「……っ。」
暗い。
静か。
スマホもない。
えと、扉を叩く。
えと
「誰か……!」
返事はない。
怖い。
えと
(ゆあんくん……)
その時。
外から走る音。
ゆあん
「えと!!!」
えと
「!!」
ゆあんの声。
えと
「ゆあんくん!!ここ!!」
ガンッ!!
扉が揺れる。
ゆあん
「離れてろ!!」
えと、慌てて後ろへ下がる。
次の瞬間。
ドンッ!!!
扉に衝撃。
えと
「!?」
ゆあん、鍵かかってるのに無理やり開けようとしてる。
ゆあん
「チッ……!」
でも開かない。
ゆあんの顔がどんどん危なくなる。
ゆあん
「誰がやった。」
低い声。
その時。
後ろ。
美菜
「……私だけど?」
ゆあん、振り返る。
美菜、鍵を指でくるくる回してる。
美菜
「そんな怒る?」
ゆあん
「……開けろ。」
美菜
「やだ。」
ゆあん
「開けろ。」
空気が凍る。
でも美菜は笑う。
美菜
「なんでそんな必死なの?」
ゆあん
「……。」
美菜
「私の時はそんな顔しなかったじゃん。」
ゆあんの目が完全に冷える。
ゆあん
「えと怖がってる。」
美菜
「だから?」
その瞬間。
ゆあんの理性が切れかける。
でも。
扉の向こう。
えと
「ゆあんくん……」
震えた声。
それ聞いた瞬間。
ゆあん、深呼吸する。
えと優先。
まず助ける。
ゆあん
「……鍵。」
美菜
「ふふ。」
美菜、一歩下がる。
美菜
「嫌って言ったら?」
『勘違い』
(体育倉庫前)
美菜
「嫌って言ったら?」
ゆあん
「……。」
空気が張り詰める。
でも次の瞬間。
ゆあん、心底意味わからないみたいな顔をする。
ゆあん
「てか何言ってんの?」
美菜
「……え?」
ゆあん
「俺、昔からえと愛してるんだけど。」
美菜
「っ……嘘!」
美菜、声を荒げる。
美菜
「じゃあなんで私が困ってる時助けてくれたの!?」
ゆあん
「は?」
本気で理解できてない顔。
ゆあん
「それ、えとが任されてる業務をお前が手間取ってて。」
美菜
「……。」
ゆあん
「えととの時間減るから仕方なく手伝っただけ。」
美菜
「……え。」
ゆあん
「何勘違いしてんの?」
静か。
でもめちゃくちゃ刺さる。
ゆあん
「バカ?」
美菜
「っ……!」
美菜の顔が歪む。
ゆあん、一切表情変えない。
ゆあん
「俺は何度何億度生まれ変わってもえとしか愛さないから。」
体育倉庫の中。
えと
「……っ。」
顔真っ赤。
外でも修羅場なのに。
ゆあんの愛が重い。
⸻
美菜
「そんなの……」
ゆあん
「あと。」
ゆあん、一歩前へ。
美菜が思わず後退る。
ゆあん
「えと怖がらせた時点で終わってる。」
美菜
「……。」
ゆあん
「鍵。」
低い声。
圧が怖い。
美菜の手が震える。
美菜
「……っ。」
カチャ。
鍵を渡す。
ゆあん、即受け取る。
そのまま体育倉庫を開ける。
ガチャッ!!
えと
「ゆあんくん!」
えと、すぐゆあんへ駆け寄る。
ゆあん
「怖かったな。」
即抱きしめる。
えと
「う、うん……」
ゆあん
「ごめん。」
えと
「来てくれたから大丈夫……」
ゆあん、えとの頭を撫でる。
めちゃくちゃ優しい。
さっきまでの冷たい顔が嘘みたい。
その光景見た美菜。
完全に理解する。
あぁ、この人。
本当にえとしか見てない。
『最優先はいつだって』
(体育倉庫前)
えとを抱きしめたままのゆあん。
えと
「……。」
まだ少し震えてる。
その時。
美菜
「あんたなんか死んじまえ!!」
叫び声。
空気が張り詰める。
でも。
その言葉がえとに届く前に。
ぎゅっ。
ゆあんがえとを強く抱き寄せる。
両手で耳を塞ぐ。
えと
「……?」
ゆあん
「聞くな。」
低い声。
優しい声。
えとはゆあんの胸に包まれたまま、美菜の言葉をちゃんと聞けなかった。
⸻
一方。
ゆあんの目。
完全に危ない。
静かに美菜を見る。
ゆあん
「……。」
頭の中。
一瞬。
本気で消したいと思った。
えとを泣かせた。
怖がらせた。
閉じ込めた。
“死ね”なんて言葉まで向けた。
理性が削れる。
でも。
胸元のえとが小さく服を掴む。
えと
「ゆあんくん……?」
その瞬間。
ゆあん、深く息を吐く。
……ダメだ。
ここで何かしたら。
えとが悲しむ。
それだけは嫌。
ゆあん、ゆっくり目を閉じる。
そして。
えとの耳を塞いだまま。
ゆあん
「……もう二度と近づくな。」
声だけが冷たい。
美菜
「っ……。」
ゆあん
「次えとに何かしたら許さない。」
本気。
美菜、顔を青くする。
⸻
ゆあんはもう美菜を見ない。
視線は全部えと。
ゆあん
「帰ろ。」
えと
「……うん。」
ゆあん、耳を塞いでいた手をゆっくり外す。
その代わり。
優しく頭を撫でる。
ゆあん
「もう大丈夫。」
えと
「……。」
えと、少しだけ安心したようにゆあんへ寄る。
その瞬間。
ゆあん
(……守る。)
何があっても。
絶対に。
コメント
1件
うわあ……体育倉庫のシーン、めっちゃ重くて切なくて一気に引き込まれたわ。美菜の嫉妬が歪んでて怖いけど、それだけゆあんへの執着が強かったんだなって伝わってくる。でもゆあんの「えとしか愛さない」発言、あれガチすぎて笑ったし、倉庫の中のえとは真っ赤になってて可愛かった。最後の「守る」って言葉、ゆあんの覚悟がひしひし伝わってきて胸熱だった🔥