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居間
居間にはさっきまで本を読み聞かせていた声がなくなり
チリーン、と風鈴の音だけが不規則に響く
こ 「あれ?おばあちゃんどうしたの?」
お 「こさめは今日、お友達と遊ぶんじゃなかったかい?」
こ 「あ!そうだった!でもお話の続き聞きたいよ!」
お 「お話は今度でも聞けるだろう?お友達と遊んできなさい。
ほら、お友達が呼んでいるよ」
い 「おーいこさめ!むかえにきたぞー!」
こ 「わかった、また今度つづききかせてね!いってきまーす!」
お 「気をつけるんだよ〜…今日は、不思議なほどに静かだねぇ」
こさめのいなくなった居間には1人残った祖母の声と風鈴の音、外からの蝉の音
だけが響き、一瞬だったその声は簡単にかき消された
村から少し離れた森
こさめは、夏休みを利用して連れてきた友達4人と、山の頂上へ続いている
長く緩やかな石階段に来ていた
こ 「みんなはやく!この上にとってもきれいな場所があるんだよ!」
い 「分かったから、ちょっと待ってくれッ」
な 「体力ねぇな笑ニートになっちまうぞ?笑」
み 「なっちゃんもあんまり体力あらへんやろ!」
な 「う、うるせぇ!」
す 「元気だねぇ」
そこには、先ほどの話にそっくりな会話をしながら石階段を登る5人の子供の姿
その中には会話に一切の違和感を抱かず石階段を駆け上がるこさめの姿も
5人は他愛のない会話をしながら階段を登っていく
その時、ぶわっと風が吹き上がり子供達の視界を葉が覆い尽くした
す 「すごい風だったね、みんな大丈夫?」
全 「「「「「大丈夫!」」」」」
す 「息ぴったりだね笑」
子供達が安否確認を終えたその時
? 『楽しそうだね』
大人びていて凛とした声が子供達の耳に一切に入った
全 「「「「「「!?!?!?」」」」」」
子供達が同時に振り返ったそこには着物を見にまとい
真っ白な狐の面を被った青年が柔らかい空気を漂わせて立っていた
? 『ねぇ、なんでこんなところにいるの?』
その柔らかい空気に目を奪われていた子供達は
青年の一つの問いにはっとしてその問いに答える
す 「お、俺たちはこの石階段の上にある神社から見えるけしきを
見にきたんです」
み 「あ、あの…あなたは、?」
? 『俺?俺はね…お面くんとでも呼んどいてよ!』
こ 「え、?」
友達からの問いの答えに聞き覚えのあったこさめは
驚きのあまりその場に立ったまま固まった
な 「こさめ?どうした?」
こ 「え、あ…なんでもない!」
? 『こさめくんって言うんだ!いい名前だね!他の子はなんていう名前なの?』
友達に名前を呼ばれた時に聞いていたのか、こさめの名前を褒めた後
お面くんと名乗る青年が子供達の名前を聞く
い 「俺はいるま!よろしくな!」
な 「おれなつ!」
す 「…俺はすちです」
み 「ぅ俺はみことっていいます、!」
? 『みんなかっこいい名前してるね〜!
…ねぇ、俺友達がいなくてさ、一緒に遊んでもいいかな?』
こ 「あ…」
二度目の聞き覚えのある言葉に、こさめは[絵本のセリフだ]と、確信した。
こ 「ど、して、?」
驚きと動揺を隠せないこさめは、無意識にその言葉を発した___
コメント
3件
こさめがおばあちゃんの語っていた絵本のセリフと、目の前の"お面くん"の言葉が重なる瞬間、すごく引き込まれました。まだ2話目なのに、日常と非日常の境界がふわっと揺らぐ感じがたまらないです。風鈴の音や蝉の声、静けさの描写が効いてて、暑い夏の日なのに背筋がひんやりするような…続きがすごく気になります!