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3 - 君のせい〈上〉 🐉×🔝

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2025年09月04日

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!アテンション!


攻🐉×受🔝の捏造まみれのジヨタプ小説。

ご本人様たちとは全くの無関係。

ご都合主義の矛盾まみれ解釈違いもろもろですがたくさんの愛はある、たぶん。

🐉×モブ女の描写がありますので注意。

最後にはハッピーエンド予定なのでこのモブ子たちは噛ませ犬。ごめんね。

想像以上に2人を乙女思考にしてしまってはいる。ごめんよ。

覚悟の上読んでくださる方はそのままお進みください…!













side.ジヨン



「君のせいだよ」


俺が今、こんな想いをしてるのはね。







「そういえばジヨンヒョン、最近彼女とはどうですか?」


もう何度目か分からない、空になったグラスを置きながら、可愛い弟が聞いてきた。テソンは自分のことをあまり話さない、そんなところをヨンベに「秘密主義」だって言われてたけど。それなのに自然と、テソンに自分のことは話してしまうのだ、みんな。彼にはそんな不思議な力がある。


「あー…この前別れた」

「え!?」


サラッと言ってのける俺に、3人が驚いたように目を見開いてこちらを見た。

ただ1人、彼を除いて。


「ヒョン〜〜またですかぁ〜?」

「またってなんだよ」

「またって、言いたくなるだろそれは。んで、フッたの?フラれたの?」


聞きにくそうにしてる弟たちの代わりに、ヨンベが率直に聞いてくる。いつも言い回しは優しいのに、言うところはしっかり言う彼のこういうところが結構好きだ。


「フラれた」

「またですか!」


さっきも聞いたな、それ。とは口に出さず、代わりにスンリの頭をはたく。痛いと騒ぐがみんな無視だった。


「でも、なんで毎回ジヨンヒョンフラれちゃうんでしょうね。男から見ても本当にかっこいいですよ、ヒョンは」

「……ありがとう?でいいのか?これ」


気がきかないんじゃないか、女心が分からないんじゃないか、意外とデリカシー0だったりして。と当の本人目の前で、俺がフラれる理由について議論を始める。目の前にいますけど、俺。失礼なことばっかなんですけど。

勝手に盛り上がる3人に置いてけぼりの俺は、チラッと視線を流して彼を見る。最年長なのに自由奔放な彼は、何を考えているか分からない顔でメニューを見ていた。空になったグラスを見るに、次は何を頼もうか模索しているのだろう。こんな近くにいて俺たちの会話が聞こえていないはずないのに。


「……………わかってんのかよ、ばか」


ほとんど音になっていない声で呟く。誰の耳にも届くはずのないそれは、ガヤガヤとうるさい空間に落ちていった。


わかってるの?俺が恋愛に向かないの、君のせいなんだよ。


一瞬だけ、彼もこちらを見た。視線が交わる。一瞬だけ。まばたきをしたら、もう彼はまたメニューを見ていた。


「………わかるわけ、ないか」


首元にあるネックレス。手のひらに食いこんで痛いほど、強く握りしめた。









それは蒸し暑い日だった。8月も終わりに近いというのに、外を歩けば汗が滲むほどには気温が高くて、大きめのTシャツの襟元をパタパタしながら帰路に着く。

BIGBANGとしてデビューしてからもうすぐ3年になる頃。この世界で生き残るために必死に走り続ける中の、明日は久しぶりの休日。1日ベッドとお友達になりそうだと思いながら事務所を出れば、もう夜だと言うのに外は酷く暑かった。


「ジヨン!」


振り返れば、こちらに手をあげながら走ってくるトップと目が合った。そういえば彼とは途中まで同じ帰路だったなと思い出した。仕事終わりだらだらとヨンベやスンリと喋っている俺とは違い、いつもすぐに帰ってしまう彼となかなかこうして一緒に並んで歩くのも珍しい。


「なに?」

「これ、借りてたCD。返そうと思って」

「ああ、どうだった?」

「すげーよかった。特に2番目に入ってた曲の…」


彼とはよく聴く音楽の系統が似ていた。たまにこうしてCDの貸し借りをしては、感想を述べ合う。同じような箇所で共感できることもあれば、言われてみればたしかに…と面白い着眼点に密かに感動することもあるから、彼とこうして音楽について話すのが楽しかった。


「あ、そういえば……はい、これ」

「?なにこれ」

「プレゼント。大したもんじゃないけど、この前誕生日だったろ?」

「え」


差し出された小さな箱を、受け取りもせず思わず見つめてしまう。早く手を出せと言わんばかりに、持っている手の人差し指でトントンと箱を叩かれ我に返った。慌てて受け取る。


「なに、わざわざ買ってくれたの?」

「おう。なににしようかなーって考えてたときに偶然見つけてさ。すげージヨンに似合いそうって思って」

「うわーなんだろ。開けていい?」


少し恥ずかしそうにしながら頷くのを確認してから、ゆっくりと箱を開けた。


「…ネックレスだ!」


シンプルなデザイン。シルバーの細めのチェーンに、小さなペンダントトップ。そこには綺麗なピンクの石が埋め込まれていた。


「なにこれ、すごい綺麗!かっこいい!」

「だろ?普段のジヨンの服の系統とか考えると似合うかなって。デザイン自体はシンプルだからどの服にも合いそうだし」

「え、そんなに考えてくれたの?」


言ってからしまったと思った。そんなに俺のこと思いながら選んでくれたんだ〜って言ってるみたいでちょっと気持ち悪い発言だったかな。思わず冷や汗がたれそうになった俺とは対照的に、トップはその大きな瞳をぱちぱちとさせ、キョトンとした顔をしていた。


「…当たり前だろ?プレゼントってそういうもんじゃん」


正直に言おう。俺は彼のことが密かに気になっていた。暑さのせいで流れる彼の首筋の汗を見つめてしまうほどには。


「……ありがとう。すごい嬉しい」


そんな君のその返しは中々にずるいんじゃない?君にとってはなんともない言葉だったとしても、たまらない気持ちにさせるには十分なんだよ。


「大事にする」


君はわからないだろうけどね。









家に帰ってからさっそくつけた。鏡に写して見ると、ネックレスの良さはもちろんだがニヤニヤとしている自分の顔が見えてなんだか恥ずかしかった。携帯で写真を撮って、再度お礼の文と一緒に彼にメールを送る。少ししてから返信が来た。


『改めておめでとう。よく似合ってる』


絵文字もなにもない、ストレートな言い回しの文面が彼らしい。さらに緩んだ頬を軽く叩いてから、ベッドに倒れ込んでしばらく枕に顔を押し付けた。


それから俺は、ずっとこのネックレスを大事につけていた。ステージや撮影などで用意された衣装に身を包む際は外したが、それ以外は肌身離さず。そしてふと思い出してはそのペンダントトップを見て、顔が緩んでしまうのだった。


こうなってくると、俺も彼の誕生日に何かをあげなければと思った。せっかくならアクセサリーで返したいと思い、可能な限りいろんな店を見て回った。

あまりピンとくるものと出会えぬまま彼の誕生日がきてしまい、その年はワインをあげた。お酒好きの彼はとても喜んでくれたが、本当は違うのをあげたかったんだよと心の中で呟く。だが中途半端なものをあげても仕方ない。あげるならこれだ!と思ったものをあげたい。

君もこうやってたくさん考えて選んでくれたのかな。多分違うだろうけど、その方が嬉しいから、そう思うことにするよ。



これだ、と思ったとものと出会えたのは、俺がネックレスを貰ってから、3回目の彼の誕生日が近づくころ。ピアスにするか指輪にするかブレスレットにするか散々悩んだが、結局ピンときたものは彼がくれたものと同じネックレスだった。ペンダントトップは綺麗なエメラルドグリーンの石がついていて、これをつけたトップの姿が容易に想像できたのだ。もらったものとブランドは違うものの、形もなんとなく似ているしまるで色違いのお揃いのようで、どうしようかギリギリまで悩んだが、結局答えは変わらなかった。


「どうしても、これを君にあげたい」


正直に言おう。俺は彼のことが好きになっていた。これを渡すときに、自分の本当の気持ちも伝えてしまおうと思うほどには。


「……好きだから」


それも悪くないように思えた。拒否されるのは怖いけど、どっちにしろ前に進むためには、この心の中の恋焦がれ燻った感情を吐き出してしまおう。

彼の誕生日も近い。いつどのタイミングでも渡せるように、俺はその小さな箱をカバンにいれいつでも持ち歩いていた。








「タプヒョン!」


番組の撮影が終わり、楽屋についたタイミングで俺は声をかけた。不思議そうな顔で振り返るトップの顔に、今更ながら緊張してきた。


「なんだ?」

「ちょっと話したいことがあって…時間、いいかな」

「?おう、わかった。その前にテソンに借りてたものがあるからそれだけ先に返してきていいか?」

「うん、もちろん」


テソンの名前を呼びながら離れていく彼を見ながら、俺は小さく息を吐いた。なんだか急に心臓が早くなってきた気がする。人に想いを伝えることがこんなに怖いなんて、久しぶりすぎて忘れてた。下手したら今の関係も壊れてしまって、今後の活動に影響が出てしまうのではないか、という不安が余計に怖さを掻き立てているのかもしれない。

それでも決心は揺るがなかった。どちらにせよ影響は出てるのだ、もうすでに、俺に。近くにいると顔が火照りそうになってる、重症だ。


(その前に、トイレ)


トップはまだテソンと話しているようなので、今のすきに済ましてしまおうと楽屋を後にしトイレに向かった。自分のカバンにプレゼントの小さな箱が入ってることを今一度確認してから。


無意識に、入念に手を洗っていた。緊張からくる手汗で洗っても洗っても手が湿っている気がする。

先週誕生日だった彼にプレゼントを渡すだけだ。俺にくれたとき、彼は自然な姿だったじゃないか、あれが普通なのだ。だからそんなに気張るなクォン・ジヨン。

気合いを入れ直すように自分に言い聞かせながらトイレを出た。


「ぉわっ、」

「わ!いたいたジヨンヒョン!」


一歩出たところで、死角から目の前に現れた人物に思わず身体が仰け反った。そんな俺などお構い無しに笑顔を向けるのは可愛い弟。


「見つけた!探したんですよ」

「なに?どうかした?」

「この前ヒョンが言ってたお店あったじゃないですか。そこなんですけど…」


いつものようにベラベラと話すスンリの右耳に視線が止まる。少しゴツいゴールドのピアス。スンリ、こんなピアス持ってたっけ。もう私服に着替えてるし、用意されたものじゃなくて私物だよな。そんなことを考えていると、もはやBGMと化して右から左へ流れていた声が止まった。


「…どうかしました?」

「……いや、そのピアス初めて見たなって思っただけ」


そう言った俺の言葉に、スンリの目がキラリと光る。よくぞ言ってくれました、とばかりの顔だ。


「あ、気付きました?実はこれ、タプヒョンにもらったんです!」

「え、」


目の奥がぐっと縮まったような感覚がした。多分実際にはそんな現象は俺の体内で起きてないのだろうけど。


「だいぶ早いですけど、誕生日プレゼントって!」


うん、そうだよね。誕生日にプレゼントをあげたりもらったりって、普通のことだよね。実際俺ももらってるし、誰かにあげたことだってあるし、これからあげようとも思って買ったしさ。別に普通のことじゃんね。


「……へぇ」



なのになんで俺、今こんなにガッカリしてるんだろ。



「………ヒョン?」

「…なに?」

「大丈夫ですか?すごい苦しそうな顔してますよ?」


眉を下げ、本気で心配している顔のスンリから思わず目を背ける。


「あー……なんかお腹、痛いかも?もっかいトイレ行ってくるわ」

「あ、どうぞどうぞ」


ガチャ、と個室の扉の鍵を閉めたと同時にしゃがみこんだ。抱えた膝に顔を埋める。


「…っ、」


正直に言おう。俺は彼のことがかなり好きになっていた。胸が締め付けられるほどの切なさに、泣きたくなるほどには。


「………ばっかじゃない、?」


馬鹿だ。なに俺だけだと思ってんの?俺だけ特別だって思ってんの?勝手に期待して、舞い上がって、勝手に落ち込んで。ほんと馬鹿だろ、俺。

先程までの緊張も胸の高鳴りも、気づけば全部なくなってどこかへ行ってしまった。残ったのは、やるせない気持ちと、それでも消えてなくなってくれない彼への気持ち。


「……君のせいだよ」


今日の衣装はタートルネックの、首がほとんど見えないものだった。だから彼からもらったネックレスは外さずそのまま、洋服の下につけていた。それがしゃがんだ膝に圧迫されて、鎖骨あたりにくい込んで痛い。


「…いったいなぁ」


痛い。嫌になるほど。

君は知らないだろうけどね。









結局、プレゼントは渡せなかった。

トイレから戻ってから、俺を待っていたタプヒョンを誤魔化してそのままいつも通り帰宅した。渡せなかったけど、捨てるわけにもいかず。そっと棚に置いた、俺の気持ちと共に。



そんな時期に1人の女性に声をかけられた。顔はなんとなく覚えていたが、名前もあまり記憶にない人だったけど、どうやら数ヶ月前の仕事で少し関わっていたらしい。


「……じゃあ、付き合う?」


気づけばそんなことを言っていた。言ってから、自分で一番驚いていた。嬉しそうに顔を綻ばせる女性を、他人事のように見つめていた。


これはチャンスかもしれない。

君を、忘れる。


そう思った。誰かほかに好きな人ができれば、この想いもいつかなくなるだろう。そう思い、俺は目の前の女性を愛していこうと決めた。

しかしどうにもうまくいかない。手を繋いでもキスをしても、俺の胸は高鳴らなかったし、気持ちも変わらなかった。そんなんだからキス以上のことも進まなくて、結局フラれて終わった。


『あなた、本当はわたしのこと全然好きじゃないんでしょ?見ててわかる。わたしのことを愛しているふりをして、誰か違う人のこと見てるもの』


そう言われた言葉だけが今も残っている。そしてそれは自分の中でその通りだなと思ったからだ。彼女を好きになろうとしていても、いつだって彼の顔がチラついてしまうのだ。キスだってしたことないし恋人として手を繋いだことだってないのに。彼の手はもっと大きくて骨ばっているのにな、とか、体温が高いから抱きついたときあったかくて気持ちいいのにな、とか、キスをしたらどんな顔をするのかな、とか。そんなことばかり考えてしまう。


「……サイテーだな、俺」


自分の想いを誤魔化すように、相手を利用しているのと同じだ。それからも来るもの拒まずで付き合っては、しばらくしてフラれるを繰り返していた。いつも最後は同じようなことを言われる。なんて最低なんだろう。メンバーにもからかわれる始末だ。「またか」、と思われるのも仕方ない。

でももう、どうでもよかった。


「……君のせいだよ」


俺が今、こんな想いをしてるのはね。


「…………………ちがうな」


君は悪くない。全部、自分のせいだね。

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