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君の笑顔を本物に

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君の笑顔を本物に

6 - 中也と僕は昔から仲良し

♥

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2024年06月05日

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続きです

どうぞ!

⚠太中⚠

⚠暴力表現⚠

⚠リスカ⚠


太宰 「てことで、消毒しよ?」

中也は少し考えてから小さく頷いた。そして 中也は少しづつ服を脱いでいった。

昨日は薄暗くてよく見えなかったが、今ははっきりと見える、中也の傷が。

中也 「…すまねぇな」

太宰 「え?なにが?」

中也 「こんな汚ぇ躰なんか見たくねぇよな…」

僕はいつの間には顔を歪めていたらしい、それを中也の躰が傷だらけだからだと思ったのだろう、急に謝ってきた。

太宰 「別にどうってことないよ、だけどさ」

中也 「?」

太宰 「これは少しやめて欲しいかも」

そう言って僕は中也の腕を指さした。

中也 「あッ…」

そう、中也の腕には沢山の切り傷があった。

中也 「ごめん……なさい…」

太宰 「いいや、怒ってるわけじゃないよ」

中也 「そっか…良かった……」

そう言って中也はふわりと微笑んだ。

太宰 「え…?」

中也 「?どうかしたか??」

太宰 「あ、いやなんでもないよ!」

僕は少し動揺しながら「消毒するよ?」と声をかけた。

何故僕が動揺したか、その理由は…

中也のあの微笑みは”本物”だったから。

中也 「ッ……」

やっぱりちょっと染みたのか中也は顔を分かりやすく歪めた。

太宰 「ごめんね、すぐ終わらせるからもう少し我慢しててね?」

中也は弱い声で「おう…」と頷いてくれた。



太宰 「よし!終わったよ!」

中也 「ふぅ…」

中也は疲れきったかのようにダラァーンとした。

太宰 「中也!今日から毎日一緒に帰ろ!あとあと!これから一緒に登校ね!! 」

中也はさっきと同じく、不思議なものを見るような目をしてから嬉しそうに「おう」と微笑んだ。



太宰 「ただいま〜」

中也 「ただいま……」

院長 「あら、おかえりなさい!2人一緒なんて珍しいわね」

太宰 「僕と中也は何時も仲良しだけど?」

院長 「あら、そうだったわね!」

太宰 「うん、で、僕と中也は疲れてるからもう寝るね〜」

院長 「わかったわ、中也君は明日も早起きかしら?」

中也 「…はい」

院長 「わかったわ」

太宰 「?」

僕は院長と中也の会話に違和感を覚えながら中也を僕の部屋に連れていった。

太宰 「中也明日早起きなの?」

中也 「嗚呼……行かなくちゃならないところがあるから」

太宰 「僕は行っちゃダメなの?」

中也 「ダメ…」

中也の返事を聞いて僕は分かりやすく拗ねると中也は困った顔をしながら「一緒に学校行ってやるから」と優しく言ってくれた。

太宰 「わかったよ…」

中也 「じゃあ、また明日…」

太宰 「何言ってるの?」

中也 「?……何がだ?」

太宰 「中也は此処で僕と一緒に寝るんだよ?」

中也 「……は!?」

太宰 「?」

中也 「いやいやいや、何か問題でも?みたいな顔してんじゃねぇよ!!なんで治と添い寝しなきゃ…」

僕の予想通り中也はすぐに自室へ戻ろうとした。

だから僕は中也を引き止められる言葉を”態と”小さい声で言った。

中也 「……わかったよ」

太宰 「ありがと、中也」

中也 「はぁ、じゃあ早く寝ようぜ?それで朝風呂でもするか」

太宰 「そうだね」

ほのぼのとした会話をしながら僕と中也はゆっくり布団に潜り込んだ。



数分が経って僕は明日の計画を立てるべく、ずっと目をガン開きでいた。

すると急に隣から腕が伸びてきた。

太宰 「え…?」

中也 「”最近寝れない”んだろ?」

太宰 「(あ…そうだった。)」

僕が少し後悔してると中也が僕に抱きついてきた。

中也 「こうしてると、落ち着いて寝れるんだってよ」

中也はとても心地いい体温で、しかも僕に抱きついているからか何故か心まで暖かくなってきた。

太宰 「うん…寝れそう……」

そう呟くと共に僕の記憶は途切れた。

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