私は、医者から、悲しい現実を教えられた。
私の余命は、2ヶ月だと。原因不明の病で、症状がないまま死ぬ病気。
私は、普通の人と変わらない生活を送れる。残り2ヶ月の命だということ以外は。
今日も学校へ。誰にも…言ってない。あと少しの命だと言うことは、誰にも。扉を開ける。誰も私のことを見ない。ただ1人を除いては。
「おはよう。蓮花。」
「うん…おはよう。蒼良。」
蒼良は、私の幼馴染で、教室内、唯一の友達。でも、余命のことは言わない。これ以上、心配かけたくないから。そして、これからは、嫌われよう。皆に。嫌われれば、きっと、私が死んでも、誰も悲しまない。嫌われるような発言は、きっと、思ったことを、すぐに口に出すこと。皆、笑って生きてほしいから。苦しいのは、私だけで良いから。
……そういえば、私、誰にも…話しかけられないんだった…もともと……ま、まぁ、好都合かな…
「蓮花。」
あ…忘れてた…蒼良がいるんだった…でも…彼には、嫌われたくない…最後まで…仲良くしていたいなぁ……。
「蒼良…」
「お前、一人で、寂しくないのか?」
「寂しくない。」
だって、もう——–
「…そうか…俺がいるもんな!」
「何それ。」
と言い、吹き出した。馬鹿みたいに、笑っていた。私には、この一瞬が、心地良かった。
「それじゃ、帰りますか。」
「うん。」
ずっと、一緒だった。この関係は、ずっと、ずっと、続くと思っていた。これからも、続いてほしい。でも、そんなことはもう、叶わないことは、私が、一番、知っている。
家は、近い。ずっと、小さい時から、遊んでいた。
「それじゃ、また明日。」
「ああ。また明日。」
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