コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
あの日から、本当のあなたという存在を知ることになった。
✝︎ ーーーー ✝︎
「んん…高いところは落ち着く。」
1年前、親友の菜々葉を失ってから私の人生は色褪せた。菜々葉とは親友…いや恋人だったから失ったことを信じられなかったんだと思う。
「会いたいなぁ…この学校の屋上が好きって変わってるのかな…菜々葉も好きだったっけ…。」
菜々葉が自殺だったと聞いた時、世界が崩れ落ちる音がしたのを鮮明に覚えている。璃梨…と私を呼んでくれる声が忘れられない、菜々葉が自殺する理由がわからない自分に責任を感じて学校に行けなくなった…なんて言ったら菜々葉はきっと怒るだろうな…
「気づけなくてごめんね…死んだら会えるの…?」
その考えが頭を過ぎる、だめだとはわかっている…わかっているんだ。会えるかもしれない…そう考えたら屋上の手すりに足を掛けていた。
「菜々葉…菜々葉…菜々葉…!会いたい…会いたい…!怖い…怖い…いや大丈夫…菜々葉に会いに行くだけ…!」
自分ながらに狂っていると思わざるを負えない。
「あ、死にたい人みーつけたっ!」