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【 ナンパ 】※ 葵(→→→→→)←←←茜♀



「あの、辞めてください。僕人待ってるんで。」

「え〜、いいじゃん。お姉ちゃん可愛いしさ、待ってる子が来るまで。ちょっとだけだから!」


最悪。僕がナンパされるなんて思ってなかった。

チッ、力強いな……。こんなところで蹴りなんか入れるわけにいかないし……。


「っ、 ちょっとだけでも迷惑です」

「ひどぉい。ていうかさ、お姉ちゃんずっとここいたじゃん?どしたの、もしかしてすっぽかされた?笑」

「それは……僕がちょっと早く来すぎただけで、そんなんじゃないです。」

「へー。まあいいや。ほら来て、遊ぼうよ」

「っだから、やめてくださいってば!」

「……何してるんですか?」


アオちゃんだ!かわいい服……じゃなくて、こんなところに来たら危ないよ!


「あ、アオちゃん!あぶな、」

「えー!待ってたのってこの子?かわいー♡ ねえねえ、一緒にあそ」


次の瞬間、ぱちんっと乾いた音がした。アオちゃんがナンパしてきたやつの手を叩いたらしい。さすがアオちゃん、かっこいい!でも危ないよ。叩かれたナンパ男は、驚いたのか固まって動かない。


「あんまり汚い手で、茜ちゃんに触らないでください。じゃ、私達行くので。さようなら。……茜ちゃん、行こう♡」

「あ、う、うん!」


アオちゃんは僕の手を引いて、スタスタと早足で、でも僕がつっかからないように気を使いながら歩いてくれた。後ろからナンパ男たちの怒鳴り声らしきものも聞こえるけど気にしない。好き!さすがアオちゃん!






「……もうそろそろいいかな。茜ちゃん、大丈夫?怖かったよね。助けるの、遅くなっちゃった。」

「ううん、大丈夫!助けてくれてありがとう!」


ショッピングモールに入って、直ぐにアオちゃんは広場にあるベンチに僕を座らせてくれた。その上僕のことも気遣ってくれるなんて!なんて優しいんだアオちゃんは!ふふん、いいでしょ。これ僕の幼馴染で大親友なんだよ。


「……ね、茜ちゃん。もし良かったら、今日は手繋がない?」

「え。えっっっ!?!?」

「だめ、かな…?」

「えっ、だ、ダメじゃないよ!!」


どうしよう、うれしいし繋ぎたいけど……。手汗とか大丈夫かな…。距離も近くなるよね、変な匂いとかしてたらどうしよう……。


「よかった♡ じゃあ行こう、茜ちゃん。 」

「へぁっ、う、うん!……あっ、あの、 アオちゃんっ!」

「ん?なあに?」

「その……今日の服…髪型も!すごい可愛いよ!」

「本当?うれしい♡この服ね、ここのショッピングモールで買ったんだよ。もし良ければ茜ちゃんにも見て欲しいし、そのお店行ってもいい?」

「……!!  うん!行く!」


華奢で女の子らしい彼女に似合うような服が、僕みたいなのに似合うだろうか。……まあでも、楽しそうに僕の手を引いて歩いていく彼女を見てたら、なんだかなんでも良くなってきた。僕も彼女も女の子だから、彼女のことが好き、なんて絶対に言えないけれど。せめて彼女の隣に入れる権利は無くなりませんように。







「……アオちゃん、この服はさすがにフリフリ過ぎるし、僕みたいなタイプには似合わないんじゃ……」

「似合ってるしかわいいよ♡あ、こっちもかわいい!ねえ、着てみてくれない……?」

「うっ、うう……わかった……」

やりたいことやりたいだけやる部屋

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