〜紫くんside〜
今日は学校帰り、呼び出された。
誰にって?
いじめっ子。
俺がいじめられてる訳では無い。
橙くんがいじめられてるんだ。
この前、止めにかかったら目付けられたみたい。
橙くんは先に帰ったから安心…かな…
紫『えーと……』
いじめっ子1『来たきたw』
紫『用はなんですか?』
その時、いじめっ子に腹を殴られた。
紫『ゔっ……』
いじめっ子2『あははwウケるw』
その後も次々と俺を殴る
紫『やめてっ…ポロ』
いじめっ子1『辞めるわけないじゃんw』
いじめっ子2『あんな”障害者”と一緒にいんの?w』
紫『っ……!』
1番言われたくなかった。
そう、橙くんは障害を持っている。
交通事故で足を失って車椅子生活。
だから、『普通じゃない。』ってみんなから距離を置かれて……
でも……全部…
俺のせいなんだよな……
昔から橙くんとは仲が良かった。
でもある日……
橙『紫くん!信号!!赤だよ!!』
紫『え……?』
目の前にはトラック。
もう、死ぬと思った。
その瞬間。
ドンッ
紫『え……?』
次に……目の前にあったのは……
足が潰れて血まみれの君。
橙『紫くん……ゲホッ大丈夫……?ゲホッゲホッ』
紫『橙……くんポロ』
紫『なんで……ポロポロ』
橙『紫くんを…助けたかったから…ゲホッ』
そう言って、橙くんは目を閉じた。
なんで……?俺は無傷なの……?
橙くんを失ってしまうと思ったら怖くなって1年くらい自分の部屋にひきこもっていた。
橙くんが無事って聞いた時、すごく嬉しかった。
でも……俺のせいで車椅子生活になって……
合わせる顔がなくて……
紫『……な…』
いじめっ子2『なんて?w聞こえないんだけどw』
紫『それを言うなっ!』
ドンッ
俺はいじめっ子を強く押し返した。
そしたら……
いじめっ子は壁に頭を打って頭から血が出ていた。
紫『そんな……っ……!』
振り向くと……
そこには君がいたんだ。
〜橙くんside〜
橙『紫くん……何やって……!』
紫『……』
何も言わずに震えながらうつむいている君。
橙『なんか言ってやぁ!ポロ』
車椅子を降りて歩けない足で紫くんに近寄る。
橙『なんで……紫くんが……こんなこと……ポロポロ』
橙『ちゃんと……謝ってや……ポロポロ』
紫『……』
きっと……いじめっ子になにかされたんだよね……
俺の障害のこと……話に出されたの……?
それでカッとなったんだよね……
わかってる……
わかってるよ……
通行人『キャー!!』
通行人『こ、子供がっ……!』
通行人『誰か救急車を……!』
警察『君、ちょっと来てくれるかい?』
紫『……コクッ』
橙『紫くん……?ポロポロ』
紫『ニコッ』
君は優しく笑った。
橙『待って……!!紫くんは……!悪くないっ!』
警察『君。家に帰りなさい。ほら、手伝ってあげるから』
橙『嫌だ!嫌だ!!』
紫『……』
君は一瞬だけ口を開いて俺にこう言った。
紫『ごめんね。』
紫『生きてね。』
橙『……!』
それからずっと紫くんに会うことはなかった。
学校も退学。批判が多すぎて遠くへ引越し。
君は今、どこにいるの?
なんで答えてくれないの?
俺は今……幸せ……って言ったら嘘になっちゃうな。
いじめっ子はもう居ない。
紫くんのおかげだよ。
でも……
紫くんがいない方が……
いじめられてる時よりも辛いな。
またいつか……会えるかな。
守れなかったこの約束。
この言葉。
橙『ごめんね。』
橙『紫くん。ニコッ』
車椅子を降りて、道路へと飛び出した。
コメント
13件
もうほんとにこんなこんな神作品を作って頂きありがとうございます泣 苦手だったらごめんなさい! 続きとかってあ、あ、アリマスカ(
あ、めっちゃ好きです。ありがとうございます今日も頑張れます(?)