テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
シュメール
656
あろくーす
48
11
KOKUGA
634
コメント
1件
あらすじの重厚な空気感、すごく好みでした。ギャングが消えた世界ってところからもう惹かれるんだけど、「虫みたいに群れる」「馬鹿げた正義」って一文がもう、作者さんの世界観への距離感がひしひしと伝わってくる。プロローグだけで「この後どうなるの?」って思わせる力、本物ですね。煙草のイメージと『Heavy Smoker』のタイトルがどう絡むのか、すごく楽しみです。
『プロローグ』
ギャングという存在が、つい最近まで人々を恐怖に陥れていた。
何も、市民に実害を与える者だけでもないが
脅威であったことは確か。
強盗に薬物に殺人に、許されざる行為を繰り返す。
組織規模で動いているあいつらは、虫のように群れて規則性のもと動き回り
見るも滑稽な様子で馬鹿げた正義を振りかざす。
各地に何個も集団が現れ、時にぶつかり合う抗争は、ひどく近隣住民に危険を及ぼす。
怪我人だって少なくない。
だが、あいつらはそれを気にも止めず、冷徹な心で人をいたぶりつける、それがまるで生きる術かのように。まるで、それしかないと言わんばかりに。
しかし、そんな時代もいつかは終わりを迎える。
その時は唐突に
一体何があったのか、新聞の報道も追いつかないまま
ギャングは消滅した。
どこもかしこもギャングで溢れていた、それは語弊があるだろうが
いつの間にかいなくなったあの大きな嵐を
人々の記憶からは次第に消えていった。
ひとまず、ギャングなんて関係ない、
死体だって見なくて済んで、痛い思いもしない
そんな穏やかな空気を求めて、
大きく外の空気を吸う。
—————第一章「Heavy Smoker」——-
投稿開始