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注意事項

・人外の表現があります。

・基本、コメントは大歓迎ですが、迷惑を掛ける事はしないで下さい。

・アンケートの結果、最終的に魔物の全員の生存は約束しますが、ストーリー中の貴方の解釈によっては死ネタを連想させるかも知れません。

・極度の年齢操作があります。

・これは愛情に満ち溢れた物語となっています。BLの意図は決してありません。

・この物語はフィクションです。史実や本人とは一切関係がありません。

・もう一度言いますが、最終的に魔物の全員の生存は約束します。誰も殺さず、最終的には登場キャラクターを全員幸せにします。

これらを理解した後に次のページに進んでください。



悪魔とかくれんぼ

「遊びは何にするの?」

「…かくれんぼで」

そう言って始まったかくれんぼ。チーノが鬼で俺が隠れる側。今は近くにあった小屋の裏に隠れている。

「もういいかい」

「もういいよ」

チーノがかくれんぼではお約束の言葉をを言ったので、その言葉に返事をした。

…ここは穴の中、詳しく言うと密閉空間だから大体は湿っぽいはずなのだがここはそうでもなく、風が吹いていて妙に心地いい。

「お前ここでは見かけへん奴やな、何者や」

油断していた。知らない魔物に声を掛けられた。

「俺はらっだぁといいます」

「へぇー…種族は?」

まさかそこまで詰められると思わなかった。俺はどういう設定にするか考える。

「種族は鬼です」

「そうなんや、見ない顔やからてっきり人間かと思ったわ」

危なかった。もし正直に答えていたら死んでいただろう。

「で、今何してんの?」

「今はチーノという懐中時計がトレードマークの男の子と一緒にかくれんぼをしています」

「そうか…」

知らない魔物が俯き何かを考えている。

「俺はシャオロンや。オレンジのニット帽と豚のヘアピンがあるから直ぐに覚えれるやろ」

何故か自己紹介をしてくれた。さっき言ってくれた他に赤と白の縞々シャツの上にオーバーオールという、もっと分かりやすい特徴があるだろと突っ込みたくなったが敢えて黙っておく。

「あとチーノと遊ぶのはええけど絶対に危害は加えるなよ、大人である俺との約束な」

…それは出来ないな、政府の命令だから。

「チーノは…遊び相手が欲しいだけなんや。最近分け合って遊び相手そんなにいないんよ。同年代なら尚更、だからお前が遊んでくれてるだけでも嬉しいんやで」

シャオロンはまるで独り言をするかの様に言って去っていった。



今度は俺が鬼

「見つけた!」

暫くして俺はチーノに見つかる。まあ手加減して家の裏に隠れていたから当たり前か。俺が本気出したらさっき見つけたホップみたいな植物の裏にあった、丁度子供が入れそうな通り道に入っている。

「じゃあ今度は俺が鬼だ、30数えるからその間に隠れろよ」

俺は木を見つめて数える、そして…

手鏡を取る。

(へぇーチーノはここに隠れているのか)

チーノは俺がさっき見つけた植物の裏に隠れていた。これは隠れて殺すのに丁度良い。

ただ、一直線にあそこに行ったら怪しまれるから適当に隠れられそうな場所を探して少し時間がたってから行く。

植物の裏は一直線の通り道、辺りは薄暗く、さらに進むと遂には真っ暗になった。

もっと進むと急に明るくなる。俺はあともう少しの辛抱だと思って前に進む。

(わぁー綺麗…)

一番奥は発光した石が天井にぶら下がっていって、床には俺が(ある意味)お世話になっていた所にも見た事がある薔薇とか菊とか胡蝶蘭とかの高級な花が咲いている、壁は大理石の様な…これはまるで宮殿だ。

「み~っけ」

チーノは真ん中に佇んでいたので直ぐに見つかった。俺はナイフを手に取る。

「らっだぁ…大丈夫?何だか様子が可笑しいよ」

俺を見ると酷く怯えていた。俺はチーノの左頬を触り、逃げられない様にする。

「何かに取り憑かれている、正気に戻れ!らっだぁ」

もう片方の手で心臓を突き刺そうとする。その時、何故か辺りが真っ白になった。



あの悪魔の過去、俺が見たくない過去

「チーノさっさと逃げるんや。これ以上、上に利用されたらあかん」

シャオロンだろうか…その人がチーノに向かって手を差し伸べて行っている。

「え、何で?今まで上層部は優しくしてくれたじゃん」

「いや違う、お前は悪魔であるが故にその大量の魔力を利用されたんや。お前の魔力はお前の憎にっくき人間にも利用されている。これ以上渡すとあのシェルターがバレるのも時間の問題やぞ」

どうやらチーノも政府のような組織に利用されていたらしい。

(まるで俺みたいだな)

「ショッピは?あの子はどうなるの?」

「さあ、分からん。ごめんな、今はチーノ以外の魔物を逃がす余裕がない」

これは…この城に脱出する所か。

「でも…」

「でも言うとる場合ちゃうぞ!本格的に時間がないなってきた。さっさと俺の方に乗れ!」

シャオロンからの強い圧にチーノは怯えながらも肩に乗った。そして窓を突き破って大胆に脱出する。

「俺の肩を離すんじゃねえぞ」

シャオロンは鳥の様な黒い羽を生やし、豪勢な白から離れていった。

ああ…なんで俺はこの能力の存在を忘れていたのだろうか。素肌に触れるというこの能力の発動条件を忘れたせいで他人の過去を見てしまった。今までなら発動してもどうでもいいと思って切り捨てれたのに…魔物の温かい思い出なんぞ何とも思わなかったのに…なんで心も体も温まるんだ。

(無理だ…状況がまんま俺じゃねえか。感情輸入するな俺、政府の命令だから逃がしたところで結果は変わらねえんだよ)

無理やりにでも感情を抑えようとした時。

『フフッ大丈夫?助けてあげようか?』

今ここにいる者ではない声がした。



正体不明の魔物からのお願い

『君、人間でしょ』

その発言に少々動揺したが、そんなこと気にせず手元のナイフを振るおうとする。が…

『ダメだよ、物騒な事をしちゃ』

何故か体が動かない。一応眼球の動作や声出しは出来るがそれだと意味がない。

「何で…動けないの…?」

こんな敵には会ったことがない為、俺は恐怖してしまった。

『うーん、それは言えないなー。強いて言うならこのシェルター…君はそれを巣窟と呼んでいるかな?まあ、その巣窟に住んでいる魔物は君が今まで戦った魔物よりも段違いに強いよ』

嘘だろ…

「じゃあ姿を見せろ、お前だけ見せないのは不公平だろ」

本当は見せている隙に殺りたいのだが。

『えー、それは出来ないねぇ。今はとある事に忙しいから』

心地よい男性の声につい頭がフワフワする。でも同時に

(もしかして…いよいよ死ぬんじゃかいか?)

と思ってしまう。

『そうだ、君にお願いがあるんだ。このシェルターの魔物全員を救って欲しい』

「俺は魔物達からすれば罪人なのに何故?」

『そりゃぁ俺たちは色々な事があって逃げて来た者の集まりだからね。寧むしろ君には感謝している…まあ一部から反感も持たれるかもしれないけれど、それを払拭する程の恩を売って欲しいっていう訳。』

『適任は君しかいないっていうのが本音なんだけどさ(小声)』

どうやらこの魔物は俺を利用したいらしい。まあ信用できないけど俺の思惑がこいつに分かった以上、従うしかない訳だ。

『責任は俺が保証するから…ね?』

もうこれはお願いというより命令だろう。

「ハイ、貴方様ニ従イマス。」

『…すっごい棒読みだけど大丈夫?』

大丈夫ですよ。全責任は貴方様が保証するのならば、それで俺の不満が晴れるのならば…いいですよ。(すっとぼけ)

『じゃあまずはチーノを救ってね。一番近くにいる者を救う方が手っ取り早いでしょ?』

俺に姿を見せなかった魔物は俺の返事も聞かずに俺から離れた様な…そんな感じで俺の視界は暗転した。



煌めくその目はガーネット

目を覚ますと小屋の中にいた。壁の素材や窓の配置を見てみると、さっきかくれんぼで隠れていた場所だと分かった。

「らっだぁ…よかった!シャオさん、らっだぁが目を覚ましたよ!」

少し待ったらチーノが小屋の中に入った。俺が目を覚ましたのが嬉しかったのか、シャオさん(シャオロンのさん付けだろうか)を呼ぶ。

「らっだぁ、お前を運ぶの色々あって大変やったんやぞ。それとチーノ」

「はい?」

「はいやないねん。あんな場所あるんやったら俺にも紹介しろや」

なんか…俺のこと一ミリも心配してなさそうだな。

「そんな事よりらっだぁ、なんでここにいるか分かるか?」

「いや、全然」

「ああそうか。実は後ろから黒い靄みたいな物に取り憑かれて、急に様子が可笑しくなってナイフを振るおうとしたからチョップで気絶させたんよ」

…俺にとってすっごく都合のいい展開になったなこれ。てっきり殺そうとした事について(特にシャオロンから)怒られるのかと思ったが。

やはりあの魔物の力は凄いな。

「それと…ごめんな、お前を疑って」

どういう事だ?何で勝手に謝ってんだ?状況が理解できない。

「始めらっだぁが来た時の方角からこいつ俺らを狩りに来た人間やなって悟って例の場所に誘導して殺そうと思ったんよ。でも俺の頬を触った時、何故かナイフを落としたんよな。それでさっきまでナイフを持った手でもう片方の頬を触ったのかと思ったら急に涙を流して抱きしめたんよ。」

そうか…過去を思い出した時にあった温もりはあれだったのか。

「俺を殺そうとしたって事はじゃあシャオロンさんもそれの共謀者って事?」

「いや俺はそこら辺に関しては何も知らない一般人やで。人やないけど。まあチーノが人を倒したい云々は言ってたな」

一応知ってたんだ

「その後黒い靄に取り憑かれて(以下略)という訳や。で、今はお前の処遇をどうするか決めていた所」

「え、殺されるのは止めて欲しいかな」

「そう思ってシャオさんに相談した結果、生き残らせることにした。まあかくれんぼが楽しかったというのもあるしな」

「せやぞ。久しぶりに同年代と遊んでた時のチーノ、バリ楽しそうやったで」

なら良かった。でも他の魔物はそれを許してくれるのだろうか。不安しかない。

「でもたった二体だけで…」

「?…ああ、大丈夫やろそこら辺は、なあシャオさん」

「まあ面白そうな奴だからグルッペンやしんぺいも興味持って許してくれるやろ」

その後がとても雑な気がするが…正体不明の魔物が保証は俺がやるみたいなこと言ってたし…大丈夫だ…うん!

「最後にらっだぁ…」

「何?」

「遊んでくれてありがとう」

心なしかチーノのオレンジ色の虹彩が輝いていた。



魔物ファイル


発見番号44

悪魔

特徴:山羊のような角が生えており彼ら又は彼女らの体を形成するのに必要な物の一部である魔力がどの悪魔も平均より多く、個体によっては魔王(発見番号1)よりも多い。個体によっては蝙蝠の様な羽を生やしている。

主食:人を含む肉、野菜、果実など

能力:個体によってバラバラな為、細かい説明は難しい。共通の能力は魔法を扱えるという事。

強さ:レベル7~8(最大レベル10)

討伐方法:大体の悪魔は言葉が通用しないといっても過言ではない為、説得は控える事。一番楽な方法は、銀粉と檜の粉と小麦粉(悪魔にとっては猛毒)を配合した薬を食事に混ぜる。尚、ナイフだけで太刀打ちできるらっだぁという人間がいるがとても褒められた行動ではない為真似をしない様に。


発見番号85

特徴:二本角、稀に一本角が生えている。生えてない鬼を見かけたという事例も多いがこれは鬼が自主的に隠しているというだけである。魔物の割には珍しく魔力を必要としない為、生えていないと見分けがつかない。

主食:人を含む肉、清酒などのあっさりした酒

能力:怪力。魔力はない事が多いが、個体によっては魔法にたけている者もいる。

強さ:レベル4~8(最大レベル10)

討伐方法:真っ向勝負ではまず勝てない(魔法を扱える〈公開できません〉や〈公開できません〉は除く)為先ず避ける。大人数で囲い、後ろから刺すというのが現実的な方法だがそれでもかなりの死者が出る。我々政府の人間取っては好ましい方法ではない為、発見次第報告し、直ぐ逃げる事。




隊員ファイル


隊員番号1400

らっだぁ(本名:青木雷)

性別:男

生年月日:2024年4月8日

出身:不明

所属:内閣護衛隊→派遣隊

階級:副隊長

ランク:A級(最小F級500位、最大A級1位)2位

以下経歴

20XX年:千葉県のとある森の中、派遣隊により発見され保護される。

2032年:類稀なる身体能力により、早くも内閣護衛隊に抜擢される。

2034年:首相の殺人未遂により派遣隊に異動。派遣隊の副隊長に就任。

2037年:新たな魔物の巣窟の発見により、政府の命で一人で派遣される。



質問コーナー

私個人の質問や物語の根幹に関わる事まで何でも質問して下さい。

お答えできない質問は正直に答えれないと言います。はい、いいえ、答えられないという回答をしても意味深にとらえられてしまうような質問は答えれません。

pixiv小説のみで投稿されているシリーズの質問も含みます。テラー民の方すみません。

質問はチャットやpixivのメールにて。

今回は私の小説を見ているリア友や、架空の質問を抜粋。


Q.小説始めたきっかけは?

A.自己満足と自給自足。


Q.誰が一番好き?

A.いや、あの、それは…ちょっと…


Q.じゃあリア恋してる?

A.ああ、それはしてないですね。これはハッキリと否定が出来ます。


Q.(○○だった様ですシリーズにて)なんできりやんは初対面のはずのぴくとに情報を漏らしたの?

A.白いやつが〈検閲不可〉だからです。


Q.○○だった様ですシリーズは何のゲームを基にしたの?

A.ヒント、「いっしょにあそぼうよ」。といってもこの要素は時空の旅人と呪文と古代魔導しかない。


Q.レパロウを入れる予定はある?

A.かなり先だが一応ある。


Q.人間と 魔物、何でスペースを入れたん?

A.そのスペースに言葉が入るからです。


Q.コメントで考察していい?

A.じゃんじゃんして下さい!

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