side若井
外を元貴の家の方に向けて走ってると、公園に見慣れた後ろ姿をみつける。
元貴は公園の真ん中で、傘もささずに立っていた。
若井「元貴!」
俺は急いで駆け寄って、自分が持ってた傘を元貴にさす。
元貴は既にずぶ濡れの状態で、水が滴っている。
元貴にじっと見つめられる。その瞳は真っ黒で光が無かった。
元貴「なんでよりにもよって涼ちゃんなの。」
元貴に問いかけられ、俺は言葉を詰まらせる。
しばらく押し黙ってると、 元貴が俺の手を掴み、ぐいっと引っ張る。
元貴「そんなにヤりたいなら、お望み通りここで抱いてやるよ。」
んぇ?と間抜けな声を出す俺を無視して、腕を引っ張り俺は公園のトイレに押し込められる。
ガチャンと鍵を締められ、俺は元貴に壁に押し付けられる。
若井「ちょっと…待って元貴!家戻って着替えないと、風邪引いちゃう。それにここでスるのはまずいって!」
元貴「黙れよ。」
蛇に睨まれたカエルの様に、俺は体が固まってそれ以上何も言えなかった。
元貴の手が俺のズボンのベルトにかかり、下着ごと下ろされる。
そのまま解されることも無く、元貴が俺の中に入ってくる。
さっきまで涼ちゃんとシてたから、元貴のモノもズブズブとすんなり全部収まってしまう。
元貴はかなりイライラとした様子で、俺の腰を掴み激しく打ち付けてくる。俺の腕を引っ張る力が強まり、ギリギリと指がくい込んでくる。
若井「んあっ…元貴痛いっ!!」
俺の言葉は虚しく宙に消える。
奥をガンガン突かれて俺の足はガクガクと震える。
元貴が動く度に、水に濡れた冷たい体が合わさって、ぴちゃぴちゃと音を立てる。
元貴が俺の口を背後から塞いだかと思うと、ガブッと俺の首筋に噛みついてくる。
若井「ーーーーっっあ”!!!」
犬歯を立てられ、俺は声にならない叫びを上げる。
さっきまでの優しい涼ちゃんと違い、まるで罰を与えるかのような痛みを伴う行為に自然と涙がでてくる。
元貴「…また泣くんだ。泣けば許されるとでも思ってる?」
元貴の声には棘があり、俺の心をズタズタと引き裂いてくる。
若井「ちがっ……あぅっ…元貴っごめっ……許してぇ……。」
元貴「涼ちゃんの方が優しいもんね?涼ちゃんに抱かれてアンアン喘いじゃって、相当気持ちよくしてもらったんだ?」
クソがと吐き捨てられ、尻を思いっきりはたかれる。
元貴「めっちゃ締めてくるじゃん。俺に叩かれてきもちーの?」
言葉責めされて、激しく抱かれて、元貴に身も心もドロドロに犯される。
いたい…痛いのに気持ちいい。
自分のビッチさ加減に自分でも吐き気がする。
望んでた元貴との行為のはずなのに、気持ちよがってるはずなのに、なんでこんなに苦しいの??
もうあの頃には戻れないの?
元貴が腰の動きが早まり、お腹の中に温かいものが注ぎ込まれるのがわかる。
俺は力が抜け、トイレの床にへなへなと座り込む。
冷たい床に冷たい体、そして冷えきった心。
恋人である元貴を裏切り、涼ちゃんに甘え抱いてもらった。
そしてその後元貴に抱かれたのに、全く満たされない。
俺はどうすればいい?
元貴が俺の腕を引っ張り立たせる。
元貴「服直したら?」
俺はいそいそと、言われるままに服を直す。
外の雨はまだ止まない様で、まるで俺の心情を移しているようだと感じた。
若井「元貴……ごめん。俺、涼ちゃんと……。」
元貴「待って、話なら後でゆっくりと聞かせてもらうから。こんな状態だし。」
確かにここにこのまま居たらお互い風邪をひいてしまう。
でも、二人ともずぶ濡れだからタクシーも乗れないし、マネージャーを呼ぶにも今の状態を説明するのが困難すぎる。
俺が考えあぐねていると、元貴がスマホを取りだし誰かに電話をかけ始めた。
コメント
7件
大森さんが、イラつきながら激しく若井さんを抱く展開が大好きすぎて…!!!心の中でもっとやれと盛り上がってしまった…… 大森さんの心情が全然読めなくて若井さんも辛いよなぁ…… 大森さん一体誰に電話を掛けていらっしゃるのか……続きが気になりすぎる本当に!!!
うわぁ ツライ…(でも好き) 誰に電話してるの。ドキドキ止まらない〜
辛ぇ… まぁ〜……うぅ〜…… 今のところ三人とも辛い⤵️ 恋だの愛だのは誤解とすれ違いの連続ですが…好きが強いが故に…辛いわぁぁぁ…