俺、潔世一は最近困っている?というか気になっていることがある
隣の家の“糸師”さん家から夜な夜なものが壊れる音や、女の人の罵声を浴びせるような声が聞こえてくるのだ
確か最初に隣りに引っ越してきた時は糸師さん家には二人の子供がいる、ときいていたので少し…いや結構心配だ
《幼児虐待とかじゃなきゃいいんだけど…》
そんなことを思いながら潔は今日のサッカーの試合が録画されているCDをチームメイトから貰ったので、早速分析をすることにした
試合の動画も残り半分となってきたときゴンガラガッシャン!!!という音がなった
潔は肩をビクッ!と震わせ《えっえっ大丈夫これ?》と結構大きな音がなったことに心配になり糸師さん家に訪問して怪我してないかとか聞くことにした
今は冬真っ只中なので少し雪が降っている
「寒っ…」と潔が声を出して隣の家をみると家の前に子供が二人コツンと頭と頭同士をくっつけて手を握り合っている光景が目に入った
その後玄関からお母さんが出てきて俺のことは見えていないのか大きな声で息子?らしき二人の男の子に罵声を浴びせている
びっくりして固まっていたら糸師母が子どもたちに手を振り下ろして殴ろうとしているのがわかり、俺はすぐに走り出して危機一髪で子どもたちを守ることに成功した
糸師母が驚いた顔をしてワナワナと肩を震わしている
そしてその後「あっ…あっ…うわぁぁぁぁ!!!」と言い出してどこかに行ってしまった
あのお母さんより今はこの二人のほうが最優先だと思って俺は取り敢えずここにいたら冷え込んでしまって死んじゃうかも!という可能性を考え、二人を俺の家に連れて行くことにした
いかにも驚いていますという顔の二人に話を聞くためにも!
「あっあの二人ともだいじょ…ばないね、取り敢えず俺の家くる?
手当もしたいし話も聞かなきゃだからさ」
潔が言うと二人は目と目を見合わせ怪しいものを見る目つきで俺のあとについてきてくれた
二人にはローテーブル(椅子じゃなくて地べたとかクッション敷いて座るテーブル)に座ってもらった
コトリ
と温かいマシュマロ入りココアを前に置いて「どうぞ」と言う
自分用のあまーいマシュマロ入りココアを一口飲んで一息ついてから口を開いた
「えっと…お母さんはいつもあんな感じ?俺糸師さん家からなんか大きい音がするときが多かったから気になってたんだけど」
単刀直入に聞いた
もとよりサッカー一筋の潔世一は子供とまともに関わったことがなく(彼女?できたことねぇよそんなもん)“優しい”聞き方がわからなかった
そんな単刀直入な言葉に小豆色の兄っぽい方の子供が初めて言葉を発した
「父さんと離婚したときからだ、だから…3年前からだな」
「3年ッ!!」
そして潔は思い出したあの女は潔が止めに入る前二人に殴ろうと手をあげようとしているところを
「もしかして叩かれたり、傷があったりする?」
「……ある」
少し小さくなった声で答えた兄、その時のことを思い出したのか深緑色の髪の毛の弟のほうの顔が青白くなっていく
潔はドタバタと音を立てながら家の中をかきまわり救急セットを持ってきた
「怪我みせて」 潔が言うと少し間をおいて服を脱いだ
簡単に言うとえげつない傷だった
顔とかじゃなく服で隠れるところを徹底的に殴られたり切られたりしたあとがあった
潔は二人を無言で手当した後ガバッと二人を抱きしめた
驚いている二人を横に潔は二人の頭に手をおいて優しく優しく撫でてやった
髪をなでてから頬に手をすりおろしいつ出たのかわからない二人の涙を拭った
泣いているときは声を出さずに本当に静かに涙を流す二人に潔は胸がチクチクいたんだ
何分か時間がたった
二人が泣いている間潔は二人を抱きしめながら頭をなでていた
落ち着いたのか潤んだ瞳を俺の胸からはなす
グゥゥゥゥゥ!!!
俺の腹がなった
結構大きい音で恥ずかしくなってガバッと立ち上がり
「よしっ!飯くおう!!飯!!!」
と天井を見ながら言った
《はっずかし〜///》
今回は見てくださりありがとうございました
まだ糸師サンドのイチャイチャや恋愛感情といったものがありませんが“安心してください”激重ドロドロの感情抱かせる予定っス
後まだまだ入れられないとは思うけどカイザーやネスも入れたいなーとか思ってたりします
更新ペースはマイペースなので気長に続きを待ってくれると嬉しいです
(今は小説かくのにハマってるから早くかけそう!…なきがする)
コメント
5件
ドロドロ最高⤴︎
辛い、😭めちゃめちゃ好きです続き待ってます💞
めっちゃこの作品すきです!これからも頑張ってください!