僕の名前は中島敦。僕には最愛の恋人がいる。
芥川龍之介という男だ。
僕は今まで、他人に罵られ、生きている価値すら無いと言われ続けてきた。
でも芥川は違う。僕を大切にしてくれて、誰よりも愛してくれる。
僕を愛してくれている。
だから、芥川さえ居れば良いと思った。
芥川が居れば、僕は一人にならない。
芥川だけが僕を愛してくれる。
芥川は僕を愛してくれているから…。
そう信じていたのに…。
芥川は…、僕を裏切った。
「…今日一緒に居た人、誰?」
「…しつこいぞ人虎。任務で共同になった部下だと言っているだろう…!」
「…何で怒るんだよ…!?」
「…貴様が重すぎるからだ…!」
「…またそれ…。」
「…重いってなんだよ…。僕が異常みたいに…。」
「…お前が軽いだけだろ…!?」
「…芥川は…、他とは違う…。僕のことを愛してくれてるって信じてたのに…。嘘つき…!」
「…嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき…ッ!」
グッ…(首を絞める
「…僕の事…、愛してよ…ッ!」
「…ぐ、…はな…せ…ッ。」
「…僕の事拒絶するんだ…。そんなに僕のこと嫌い…?」
「…芥川まで僕の事嫌うの…?」
「…なんで…ッ…!!!」
グゥ…)
「…か…は…ッ”。」
「…ッ!ぁ、…ご…め、なさ…ッ…。」
「…嫌いにならないで…ッ…!」
「…僕だって…、好きでこんな事してる訳じゃ…ッ…!」
「…だ、だって…、芥川が…!芥川が僕を愛してくれないから…!!だから不安になって…、それで…ッ…。」
ギロッ…)
「…ッぁ…。」
「…行かないで…ッ!」
ガチャン…)
(…僕は何時からこうなったんだ…?)
昔はこうじゃなかった。
芥川と出会ってから、僕の性格は豹変した…。
…芥川だけは僕を好きでいてくれたから。
…そう、執着だ。
そんな事わかってる。
…だからって芥川を傷付けたい訳じゃない。
でも自分の思い通りにならないと、あぁやって時より暴力を振るう様になってしまった。
もうこれで3回目だ…。
(…このままじゃ芥川に捨てられる…。)
(…何とかしないと…。何とかして、また僕を好きになってもらわないと…ッ…。)
(…じゃないと僕は……。)
(…僕はもう…、生きていけない…。)
ー芥川が居ないと。