コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
父上があの場に顔を出すなんて思わなかった、ディーター侯爵が来たからか。キャスリンの懐妊に夫人はとても喜んでいた。女性にとってそれだけ重要なことを僕はキャスリンから取り上げていた。あのまま待ってくれたら、なんて言っておいて、いつなら可能だったのかと聞かれても答えられなかっただろう。挑んでみないとわからない。トニーには娼館を勧められたが、行く気が起きない。もし、勃たなかったら?娼婦に哀れな目で見られたら…キャスリンの淫らな姿には硬くなった、もう一度見たい。確かめたいが無理だろうな。
自室に戻るとトニーからアンダルの手紙を渡された。封は開いていない、ソーマ辺りが開けると思っていたが。
『カイラン元気か?あそこで別れてから手紙を出さずすまない。兄に伝言は頼んだが聞いているといい。リリアンの僕への不満を父上が知って、彼女は男爵領から出られなくなったよ。未だにお前に手紙を書いて頼めと言っている。消すと言われたのに理解していない。出していないと思うがリリアンから手紙がきたら読まずに燃やせ。夫人の懐妊を聞いたよ、おめでとう。安心だな。僕はリリアンと子を作ってもいいのか不安だよ。彼女はあれで母親になれるのか、子ができたら落ち着くのだろうか。来年の王宮の夜会に行けるかどうかもわからない。次に会うのは随分先になるかもしれない。元気でいろよ。返事はいらない。アンダル』
アンダル、お前も一人なんだな。
「トニー、まさかと思うがスノー男爵夫人から手紙がきているか?」
トニーは執務机を指差す。
「カイラン様宛で送り主の名が無いのが一通、それではないかと。普通ならここまで届きませんが、スノー男爵領の印がありましたから」
笑い出してしまう。彼女はなんて愚かなんだ。あんな女を愛した過去が恥ずかしいよ、愚かすぎる。王家も消せばいいのに。
「お前にやるよ、楽しめ」
なんてことだ。いつリリアンは消えてくれる。
ディーターの家族が帰り、邸へ入った私はハンクに捕まってしまった。抱き上げられ、そのままハンクの執務室へと連れていかれる。ソファに座り私を囲うのはいつものこと。
「楽しかったか」
ええ、と腕の中から答える。
「ゾルダークで大切にしてもらえてると、こんなに早く身籠ることができて安心したと言っておりました」
そうか、と上から声が聞こえる。大きな手は下腹に触れ撫でている。まだ小さい。これからもっと膨れる。
「茶会には俺と行くんだ」
いきなりの話に言葉が出ない。茶会にはマイラ王女が招待した者だけが参加できる。もちろんハンクに招待状は来ていない。
「その日貴族院の集まりがある、時も同じだ」
まさか、それを調整したの?どちらが合わせたのかは怖くて聞けないわ。共に馬車で王宮へ向かうのね、ハンクがいるなら安心だわ。
「共に帰れますの?」
ああ、と返事が聞こえる。ハンクが長引くなら馬車で待てばいいのよね。
「お前の護衛騎士を側から離すな」
そんなに危険かしら…でも平民は王宮に入れないのよ、そんなことハンクは知ってるはずよね。まさか…
「ボイドを使いますの?」
ああ、と答える。調べているとは思ったけど、名乗らせるとは思わなかったわ。手を尽くしてくれるのね。
「ダントルは承知の上なんですね」
ボイドを名乗りたくなどなかったろうに、ゾルダークで私を守るために…私は恵まれているわ。
「守られていろ」
それで安心するなら何も言わないわ。
「王宮にゾルダークを襲う者はいませんでしょう?」
答えは返らない。ハンクにも敵はいるかもしれない。マルタンはなくてもハインスには好かれていないでしょうね。
「騎士を側に置いて閣下を待ちますわ」
ああ、と今度は返事をくれて、顎を掴まれ口に食いつかれる。厚い舌が私の中で蠢き好きに暴れる。流れる唾液を飲み込み舌に吸い付くと、私を持ち上げ、片腕に乗せ下から私を見つめる。濃い紺色を撫で黒い瞳と見つめ合う。
「お前の場所は俺だ」
私は呆けた顔をしていただろう、先ほどの自分の言葉を思い出す。ゾルダークではなくハンクと言って欲しかったのかしら…アンナリアね…全て報告するんだから。ディーターはこの状態を知らないのに。私は頬を撫で額に口を落とす。
「私の場所はハンクよ」
満足げな顔をして口角を上げ笑んでいる。ソーマが現れるまでハンクの顔に抱きつき離さないでいた。
マイラ王女の茶会まで私は穏やかに過ごしていた。日中はハンクの執務室でゾルダークの家紋を刺繍して、目が疲れたらそのまま眠り、自然と起きたり、いつの間にかハンクの寝台で共に眠っていたり。下腹も膨らみ、ゾルダークは常に厳戒態勢にある。階段を降りるのもジュノかダントルの腕に掴まるよう指示が出され、ライアン様も度々訪れ往診をしてくれる。
安定期に入ったと聞いたときは、ほっとした。出血はなかったけど何が起こるかわからないもの。ライアン様の話では、子の大きさはだいたいカイランの手のひらくらいと言われ、しげしげと自身の手を見つめるカイランに笑ってしまった。時々下腹に軽い衝撃を中から感じ、もしやと、ライアン様に尋ねると、子が中で動いていると言う。愛しさがますます湧いてしまう。カイランはそれを聞いて触れていたけど、感じないとがっかりしていた。腹の中で寝たり起きたりしていると説明され頷いていた。
ハンクは毎晩下腹に手をあてているからすでに感じている。最初は驚き、ライアン様を呼ぶと夜中に言い出してソーマを困らせていたけど、以前、ライアン様から子が動くと聞いていたから説明すると安心したようで、直ぐに私の元に戻り、後ろから黙って下腹に手をあてていた。
私の寝台で今日もハンクと横になる。向かい合うと、少し下腹が邪魔をする。
「茶会のドレスが届く」
いつの間に作ったのかしら。妊婦だから特に着飾らなくてもいいのに。
「マダム・オブレに頼みましたの?」
ああ、と返事をする。妊婦用のドレスをマダム・オブレに頼む人なんて今までいたのかしら。でも、王宮でゾルダークが軽んじられてはよくないわね。貴族の中にはディーターへの妬みが漂っている。王家もよく思っていないと解釈している家も多い。私によくない感情を持つ人が茶会には少なからずいるはず。それでも社交は必要なのよね。
「ありがとうございます。楽しみですわ」
私は目の前にあるハンクの鼻に口を落とし、感謝する。
「痛みは?張りは?」
ライアン様のように聞いてくる。私は微笑み、ありませんと答えると、太い指が下着を脱がし秘所に触れ、突起を撫でる。黒い瞳は私を見つめ、快感に悶える様を楽しんでいる。濡れ始めると指を中に入れ擦る。私が嬌声を上げても見つめ続け、恥ずかしくなる。
「そんなに見ないでください」
指を増やし水音を聞かせるように激しく出し入れする。
「だめか」
「恥ずかしいんです」
話しながらも手は止めず、中が指を締めつける。器用に突起も刺激して楽しんでいる。
「美しいぞ」
口を合わせれば見えなくなるのに合わせてくれない。私はハンクの肩に掴まり首を反らして達していた。中が鼓動のように蠢き、指を締めている。
「俺を見ろ」
仰け反る首を戻しハンクを見る。私が震えている間に片足はハンクの腰の上に置かれ、硬く熱い陰茎が秘所へ入り込む。顔を掴まれ首を反らすこともできない。口からは喘ぎしか出ない。
顔を赤くして、悶える瞳を離さない。小さな顔を掴み逃がさない。この体勢では奥までは届かないが、顔はよく見える。逃げる尻を掴んで固定する。陰茎で浅いところを出し入れしてやると、空色の瞳から涙を流し悦んでいる。美しいな、俺だけが見れる光景だ。赤い唇が喘ぎ開いて俺を誘うが耐える。腰を動かし秘所を擦る。この角度は試していない。いつもと違うところに当たっているのか、善がっている。中は陰茎を締め付け鼓動を繰り返す。腰を押し進め奥まで突くと高い嬌声を上げ達している。掴まれ逃げられない小さな顔は痙攣し震えている。陰茎を締められる。出てしまうぞ。
「ハンクいじわる」
我慢ができず、誘う赤い口に食らいつき舌を突き込む。腰を回すとまた震え出す。起き上がり足を纏めて抱え、激しく中を擦る。頭を振って快感に喘ぐ姿に堪らず、陰茎を出し膨れた腹にかける。子種が下へと流れる。愛しい娘は力なく震え痛ましいが、悦んでいるのだ。腕を震わせ腹に触れ子種を掬って舐めている。
涙を流す瞳を舐める。意地悪ではない、愛しいだけだ。このまま寝たら朝が酷いだろうな。だが俺が風呂に入れるからいい。夜着を直し、掛け布を掛け後ろから抱きしめ、下腹に手をあて温める。疲れさせたか寝息が聞こえる。小さすぎる。これを傷つけずに生まれろと、いつものように腹に伝える。意識のない頭に口を落として目を瞑る。