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- shp side -
「shpーーー!!」
真上にある太陽がじわじわと俺たちを照りつける、猛暑の日。
俺がいつものように公園に行けば、あいつは、必ずのようにそこにいた。
彼の、よく響く元気な声に反応してやれば、顔を パーッ と明るくし、満面の笑みでいつものブランコまで導いてくれた。
あいつは、毎日のように必ずその公園のブランコにいた。
あいつと出会ったあの日から、あいつに流されるように毎日誘われているけれど、決して公園から出ることはなく、いつもブランコの近くで遊んでいた。
俺は、ずっと疑問だったことがある。
何故、あいつは毎日あそこにいるのだろうか。
何故、あいつに出会ったあの日、見知らぬ俺に話しかけてまで、ここまで仲良くしたがったのだろうか。
俺よりノリの良い奴なんてたくさんいるのに。
そう思った俺は、1度あいつに聞いてみたことがある。
「なんで、毎日公園にいるの?家には帰らないの?」
と。
その時、まだたったの小学二年生だった俺でも分かったほど、場の空気が変わった気がした。
ciは、動かしていた身体を止め、少し俯いてから、
「また今度…話す」
とだけボソッといい、そのまま止まってしまった。
当時、まだ幼かった俺がその場の雰囲気に耐えられるわけがなかった。
二人の間に微妙な空気が流れる。
耐えられそうに無くなった時、ふとあいつが口を開いた。
「せや!shpって、勉強、好き?」
「勉強…?別に、、、どっちかというと嫌いかな。楽しくないし。」
「んふふ。だよねぇ。」
「ねぇ、もし、俺が 死にたい って言ったらどうする?」
「は?」
「あー、いや、まあ…
いや!やっぱなんでもない!気にせんくてええから!」
「聞かなかった事にしといてw」
そう、俺の隣で心から笑っていないような笑みを浮かべていたあいつは、とても小学二年生の同い年には見えなかった。
そんなあいつを見た俺は、何故か鳥肌がたって仕方がなかった。
俺がどうしても忘れることの出来なかった、この夏の思い出。
今思い返せば、この瞬間から、なにかの歯車が狂い出していたのかもしれない。
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝ 2025/3/21 (金) 予定