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天使と少年の話 1話



✴︎天使 何百年も生きており、もう自分が何歳なのかも忘れてしまった 『』


✴︎少年 山奥に一人で暮らしている。16才 「」








神に見放されたのかもしれない。


ただヒトに触れたい。そう思ってしまった私が愚かな者だとでも思ったのだろう。


私は美しい少年に触れてしまった。ただ助けようとしたという言い訳を使って…










私は森の中で水浴びをしようと、川に向かって飛んでいた。

私は川の手前で上空から降りた。そこには少年が倒れていたのだから。



ここらはヒトが居ない。だからこそヒトに見つからないところまで来ていたのに。

私は助けようと思った。


ヒトに触れたくて…………



だが、天使はヒトに触れてはいけないと子供の頃から教わっていた。天使はヒトに触れたら灰になってしまうと教えられて育った。 私は子供の頃にヒトに触れて消えていった天使を知っていた。しかもその天使とは仲が良かった。相棒のような存在_____

アイツは幼い頃、一緒に育った。今ではアイツが消えてしまってから何百年経つのかも分からなくなってしまったほどに昔。もうアイツの顔もまともに覚えていないほどに…



人間というものに触れてみたい ずっとそう思って私は生きてきた。

もしここで私灰になっても、アイツに会いに行ける。ならば消えてしまっても良い…



私は神に見放されても… この人間に触れたい。



私は少年にそっと触れた…

そして優しく、そっと抱き抱えた



___私はこんなにも人間が軽いとは思っていなかった

彼は軽すぎる…………




________人間に触れているのに灰にならない。

そう思った瞬間に私の背中がじわじわと熱くなっていくのを感じた。羽が燃え上がっているのだろう

あまり辛いとは思わない。このまま全部灰になる……


目をつぶって少年を抱いていた。どれくらいの時間が過ぎたことか…


目を開いた。だけどさっきまでと同じ場所に立っていた自分の背中が軽くなっていること以外変わりがない。人間に触れてもて天使は羽がなくなるだけじゃないか…………







少年が目を覚ました。目を見開いて驚いている。

彼の瞳は綺麗な緑色をしていた。とてもキレイだ。



少年は私を不思議そうに見つめる。とても凛々しい外見とは違い、幼い表情が可愛らしい。


「どなたでしょうか…?」

少年がやっと口を開いた。



『名前なんてありません。』

私はそう答えた。名前はあるが、もう“天使”では無いのだから天使の頃の名前なんて要らないと思ったから…



「なら、僕が名前を付けます。」


『ありがとう』


彼は少しの間目を瞑っていた。そして、


「隼人……ハヤト!」


無邪気な笑顔で少年は名前をくれた。


『ハヤト…良い名前ですね…これからよろしくお願いします。アナタはなんと呼べば?』



「僕は刀也です。よろしくお願いします…!」

少年は微笑んだ。頬を花のように染めて…










かがみもち 天使と少年 第二話も公開!

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