コメント
1件
ゴールデンウィーク明けの教室は、空気がやわらかくなっていた。
どこか気を張っていた新1年生たちは、校外学習を経て、それぞれが新しい学校とクラスメイト達に慣れてきたようだ。
「ここ来月の中間テストに出すからなー。しっかりノートとれよ」
「げっ!?」
「もうテストか~」
慌てて板書を書き写す生徒たちの中で、海生は黙々と本を読んでいた。もちろん教科書ではない。
──中間テストが終われば、すぐに夏休みが始まる。
あと2か月。それが海生を最悪の事態から救うためのタイムリミットだ。
校外学習の帰りの電車で生まれた、『海生のために何かしなくては』という漠然とした思い。それを具体的な行動に落とし込もうと、必死になって頭を回す。
『君が藤崎くんか。海生の同級生だったんだって?』
思い出した**************************
*********
**************
**************
*********************
**************
***************
*************