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啓祐side二学期の三日目の朝
昨日と引き続き天気は良いが、気温も下がってきて日中でも漸《ようや》く涼しくなってきた。
秋が、近づいてきたってことかな?
学校の校門に入ろうとしたとき後ろから声がするので振り返ると
???「よ!啓祐、、おはよーさん、、今日も晴天で気持ち良いよな、、」
と言ってオレの右肩に腕を絡《から》んでくるこいつは、飛騨誠、、マブダチ、、言いかえれば親友?なんかちげえような
また動悸《どうき》が激しく止まりそうもねえ
そういやいつから絡まれるようになったんだっけ?
だけどこの関係、嫌じゃない、、ずっとこのままでいたい。
嬉しくて払いのけずに、、誠の顔をジッと見ていた。
誠「なんだよ?俺の顔になんかついてる?」
やっぱり可笑《おか》しいと思うよな、、オレは照れ隠しに目を逸《そ》らす。
「何でもねえよ」
段々、顔が火照《ほて》ってきてるのを感じた。
誠、気づいてねえよな?オレの顔赤いの
どうやら気づいてないみたいなので
鈍感で助かった~ハァ~安堵《あんど》の溜め息を吐いた。
誠「そういや、お前、一年の時から全然、身長伸びてねえんじゃねえの?ちゃんと食べてんのか?」
え?なに?////誠が、、オレのお腹や腕を右手で触れてきた
流石にこれ以上は、、ヤバいよ、、更に心臓がバクバクいってオーバーヒート寸前、、思わず、もろに声が出てしまった。
なんて誤魔化そう
「はぅ////」思わず口を抑《おさ》えたけど間に合わず、オレは焦って更に紅潮《こうちょう》してしまう気がしたので
「誠、、いい加減、、離れろよ」
顔が、火照ってきてドキドキが止まらねえ
流石に顔が赤いの隠せねえよな////
誠「嫌だね、、なんだよ、、そんな焦っちゃって、、俺、可笑しな気分になるだろ」
ジッと誠はオレを見つめるから余計、顔が火照る
「////誠~!そんなに、、オレをからかうのが楽しいのかよ、、は////恥ずかしいからオレの顔みるなよ」
誠「やべえ~!その反応~なんで可愛いんだ?お前が女の子だったら、、絶対口説きまくるのによ、、なんで男なんだって思うよ」
可愛い?オレが?やべえ~余計動揺するじゃんか~そんなこと、、お願いだから言うなよ、、オレは心の中で泣きそうに愚痴《ぐち》ると
思ってもいないことを言ってのけた。
「////女顔で悪かったな~どうせ、、お前と違ってチビだよ。だから~いい加減、、離れろって言ってんだろ////」
もう~嫌だ~オレ、いつまで自分の気持ちを誤魔化せばいいんだろ、、突然、誠が懐かしい話をし出す。
誠「そういや、お前、一年の時、校舎の裏庭で柄悪そうな連中に絡まれてたことあったよな?お前、、弱そうだから、助けに入ったら、、次から次へとお前一人で倒していくもんだからあの時はマジでビビったぜ。だけど、、何だか、、俺も引っ込みつかなくなって加勢したんだよな。見た目とのギャップで、、お前、強《つ》ええから」
「////ま、またその話か、、見た目とのギャップってなんだよ。言っておくけどオレ、、れっきとした男だからな。可笑しなことまた言ったら承知しねえぞ////」
誠「わかってるって、、ただ俺が言いたいのはな、、あの事件があったから今の俺たちがいるって言いたい訳よ。お前、顔の話すると直ぐにムキになるよな。わかったよ。今後はタブーだわな~しかし益々顔赤いけどお前熱でもあるんか?」
誠は、心配そうな眼差しで今度はオレのおでこに右手を乗せて熱があるか確かめてくる。
オレの心臓はもう爆発しそうで、全然止まりそうもなくて
そうだった、、あれは一年の時、弓道部の県大会新人戦に向けて放課後部活練習してた時期、女の子たちに声援を貰ったり、数人の女の子たちから告られたりやたらもてたそんな時期に、起きた事件だ。
部活を終えて帰りの身仕度し、いざ帰ろうとして教室を出ようとした矢先、見知らぬ男子生徒一人がきて校舎の裏庭に来いと言われ、呼び出されたので行ってみると、日頃から妬《ねた》んでいた輩《やから》数人に囲まれ喧嘩《けんか》を売られ
暫《しばら》く、空手や合気道を母さんから封印されてたから、身体を動かすのは久しぶりだったが、勝てる自信はあったので、ビビるどころか正直、一人一人倒していくのは楽しかった。
そんなとき、助けにきたのが誠だった。
あのときの誠は、今と違い髪の毛は漆黒《しっこく》色で清楚《せいそ》な感じで、正義感《せいぎかん》剥《む》き出しで当時のオレにはすごく眩《まぶ》しくてかっこ良くみえた。
それがキッカケで友達になり親友になり、いつしか誠を意識するようになっている自分に気づいていたけど気づいてない振りをしていた。
誠は、あのとき「今日から俺たちマブダチな」って言ってくれてすごく嬉しかったのを昨日のように覚えてる。
あれから三年目になるが、誠が徐々に変わっていった、、髪の毛を黒から赤毛に、、清楚風から喋《しゃべ》り方がチャラくなったり、、オレはと言うと、、誠が執拗《しつよう》以上に女の子をナンパする度《たび》、胸が苦しくなったり、特に生理の日は、無性にイライラする。
オレもあの日から変わった。
自分では認めたくなくても常に目は、誠を捜していた。
こんなにも誠のそばが居心地良いなんて、ずっとこのままで居られたらいいのに
この気持ちは絶対に誠には知られないようにしなければ、、辛いけど、、正直泣きたいけど、、いつでも平常心を保たないと、、
でないとオレ、このままじゃ居られなくなる。
教室に入ると、目の前に公美子がいた。
それに気づいた誠は、
誠「もしかして?オイラお邪魔虫ってか?」
誠なりに気を回したつもりでさっさと自分の席に座ったんだろうけど、何だかすごくさみしい、、もっと出来るものならずっとそばに居たいのに、、
公美子「啓祐、、くん。おはよう、、元気ないみたいだけど大丈夫?」
オレがションボリしているのに気づいたみたいで
「おはよう、、オレはたぶん大丈夫だと思うけど、、それより公美子の方は風邪引かなかった?大丈夫だったか?」
公美子「大丈夫だよ。こうみえて体力には自信があるんだ~自力で治した。はい、わたしのメアド」
公美子はメモをオレにくれた。
ここまでのふたりの会話は万が一のため小声でやりとりしたけど近くにいた誠と???には、たぶん聞こえてないから大丈夫だよな。ホッとしたのも束の間
???「公美子~おっはよ。もしかして?もうふたりは付き合い始めたとか?星占いのラッキーアイテムの効果?」
公美子の親友の黒髪ポニーテール、身長153の坂出《さかいで》楓《かえで》がオレたちの会話に割り込んできた。
公美子「やだな~そんなんじゃないよ」
坂出「またまた、惚《とぼ》けちゃって、、、白状しなさいよ。親友でしょ?」
ラッキーアイテム?何のこと?
「坂出さん?ラッキーアイテムってなに?」
坂出「神条くん、、うふふ、、そんなに知りたい?うちのクラスの女子の中で恋占いが流行《はや》っててね。公美子が中々、神条くんにアタックしないからじれったくなってね。星占いの話を公美子にしたら乗り気だったからふたりで本を見てたの。公美子は乙女座、ラッキーアイテムはイチゴクッキーでポイントは必ずピンクの紙袋に入れて好きな相手に渡し、それを相手が食べ、本人も食べれば思いが相手に伝わるでしょうって載ってたのよ。まさかこんなに効き目があるなんてね~わたしもラッキーアイテム使おうかな~♪ルンルン」
マジかよ、、気持ちが伝わるどころか、危険過ぎてヤバすぎるだろ!
あのクッキー、理由は言えないがなんとか占いを真に受けないように阻止《そし》せねば。
「やめた方が良いぞ」
公美子「やめた方が良いよ」
ふたりで偶然に同時にハモったもんだから益々誤解されたままで、、
坂出「うふふ、、なんでふたりとも息がピッタリなの~」
公美子「だから違うって言ってるじゃないよ~茶化さないでよね~どうしたら信じて貰えるのかな~ホントにこの占い危険なんだから親友の言うこと聞いてよね!あんな怖い思いもうごめんだわ~死ぬかと思ったんだからね~一瞬、三途の川が見えたかも?」
坂出「おー怖っ、、ちょっと三途の川って怖すぎるんだけど、、はいはい、、わかったわよ。じゃあ占いの本、ゴミ箱に棄《す》てるか、焼却炉に放り投げて燃やそうかな?懐《ふところ》にあると気になるじゃない。ホントにふたりともなんでもないのよね?」
公美子「うん!思い切り振られたし、だけどあることがキッカケで親友にはなれたよ。いつかは話すけどその経緯《いきさつ》は話せる時期が来たら話すよ」
坂出「異性の親友って、意味わからないんだけど~そうなった経緯?なんかすごく奥深い訳がありそうね。わかった、、今は聞かないであげる、、でもいつかは教えてよね?」
「オレからも言わせて、マジ付き合ってないから、それに親友ってのはホント」
坂出「あっそ、、そこまでふたりが否定するんだから信じるしかないわね。神条くん?親友の親友何だから私も親友よね?だからメアド交換しない?」
「え?少し考えさせてくれ」
坂出「考えすぎだよ~そんなに構えなくても大丈夫だって」
公美子が両手を重ねてお願いポーズを取ってくるので観念したオレは、上着右ポケットから二枚のメモとボールペンを取り出すとメアドを書きそのメモをふたりに渡した。
坂出「これでわたしも正式に親友よね?神条くん?わたしも呼び捨てするからね」
「別に、好きなように呼べば、、オレも呼び捨てするけどな、、楓」
楓はなんだかすごく嬉しそうに微笑んだ。
スマホの着信音が鳴るので、液晶画面でメールが届いたのを確認するとメールのアイコンにタップしてみた。
《≪公美子「もしかして?無理させちゃったかな?面倒なように感じてたらごめんね。でも楓はとても優しくてわたしが落ち込んでいた時とか凄く励ましてくれてとても良い子なの。だからきっと啓祐の味方をしてくれると思って、彼女、ああ見えて口は堅いから啓祐の困る事は決してしないと思うけど、決めるのは啓祐だしね。知られたくないなら黙ってるけど、親友になったからには遠慮しないでね。楓そう言うとこ気にする人だから、いつかは打ち明けてあげて欲しいかなって思うけど」≫》
受信メール確認後、メールを打ち込む、すると横目で楓が羨ましそうに、メールのやりとりを見ていた。
楓「良いな~なに話してたの?わたしにもメール見せて欲しいなあ~なんか駄目っぽい雰囲気をふたりとも出してるよね~なんか~さみしい~もしかして?経緯に関係あるのかな?」
「楓、、わりーもうすぐチャイム鳴りそうだから返信させてくれ、、頼む、、そのうち、落ち着いたら経緯話してやるから」
楓「わかった~絶対だよ~♪」
漸《ようや》く楓が黙り静かになったところで打ち込みを再開。
《≪「ありがとう。とりあえず今は暫《しばら》く黙っててくれるとたすかる、、うん、、楓にも落ち着いたら秘密を打ち明けるよ。そろそろ授業だからまたあとでな」≫》
送信タップすると送信完了と表示された。
後ろで何だかそわそわする気配を感じ後ろをみるとふてくされた顔の誠が口を開いた。
誠「ムスッ(不機嫌)おい!そこのふたり!メールでおあついとこ、わりーんだけど、なんでおれっちは女の子のメアド一つも持ってねえんだ~なんで啓祐ばっかり女子とメアド交換ずりー、、俺と啓祐ってなにが違うんだよ~マジ凹むし~そう言や、俺たち親友同士なのに、啓祐のメアドも知らねえってマジでありえなくねえ?おー神よ!何故にこんな仕打ちを」
チャイムが鳴る。
呆れ顔で誠を見る、公美子と楓。渋々メモを誠に渡すふたり。
誠「おー女神が、、ふたりも、、サンキュウ、、かわいこちゃんたち♪」
相変わらずのチャラ男ぶりの誠を見ていた他の女子達からの白い視線は、痛々しくオレには映って見えた。
誠「て、訳で頼む、啓祐~俺にもメアド教えてくれ。俺たち親友だろ?」
「わかった。もうすぐ先生来るからあとでな」
オレは、なんだか嬉しくて口角が上がってしまう。
ガラガラ、、ドアが開く音、いつもと変わらない光景。
矢吹桃先生が教室に入ると出席をとる。
そして本日のホームルームが終了。
待ってましたとばかりに誠が嬉しそうにオレが書いたメアドのメモを受け取る。
成り行きとはいえ、ふたり(楓、誠)にメアド教えてしまったけど、大丈夫かな?
なるべく目立たないように気をつけよう。
コメント
1件
読了!第9話「秘めた思い」、めっちゃ良かったよ〜😭💕 啓祐sideで誠への想いがひしひし伝わってきて胸がぎゅってなった…! 「ずっとこのままでいたい」って気持ちと、隠さなきゃって葛藤が切なすぎるよ🥺 しかも誠が「可愛い」とか言っちゃうから余計ドキドキしちゃうじゃん!笑 公美子と楓とのやり取りも微笑ましくて、でも誠が拗ねてるとこもツボだった〜♡ 続きが気になる…!次の話も楽しみにしてるね🌸
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