テラーノベル
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初心者です、変なとこがあったらご指摘してくれると幸いです🙏
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いつ解放されんだ?俺は何のために…
…何も考えたくない
どれだけの時間が経ったのだろうか
「ン・・・ワンワンワン!」
近くでか細い鳴き声が聞こえ、何事かと思い少し目を開く
意識がもうろうとしていたため開けた目を閉じ、聞くことに集中する
ガブッ
「…ってぇ!」
その瞬間、首に衝撃が走った気がした
目が覚めると体の上に乗っかり、首を舐めながらこちらを見つめている小型犬がいた
「なんだ…?」
犬はあまり好きではない
ただ噛み癖があるという偏見があるだけ、だが…
小型犬は見るからに痩せ細っていて、今にも泣きそうな表情をしている
重たさに気付き、そっと退けた
それも自然と
ふと風が吹いていることに気付く
居心地が良すぎるあまり、ここがどこか気付かなかったようだ
寝ていたのか、はたまた失神していたのかと考えながら辺りを見回す
辺り一面がお花畑のように美しく、あの世なのかと勘違いしそうになった
何度か瞬いてみると、野原だったことに気が付く
噛まれた痛みなど忘れられそうなほど空気が美味しい
「広ぇ…」
と思わず発する
小型犬の方に目をやる
目をキラキラさせ、辺りを見回している
少し、愛おしいなと思ってしまう
また野原に視線を戻すと、奥にビルや家々が見えた
都会の空気が漂っていることに気付いた瞬間
グゥゥゥー
お腹がなる
「…」
小型犬がクゥンと鳴く
何かの経緯があり、ここで横になっていたのだろう
けど…思い出そうとしても記憶が無かったかのように何も思い出せない
とりあえず今できることは…
「…ゴミ箱でも漁るかッ」
と、愛想笑いを浮かべる
小型犬は、正気か?と言いそうな曇った表情で、ジッとこちらを見つめる
小型犬を驚かさないようゆっくり立ち上がり、家々やビルがある方を向く
少しウキウキする
小型犬はまだ歩けそうだ
ワン!と威勢よく吠える
「…ふ、離れんなよ」
と口角が上がりそうになり、一歩踏み出す
…犬も案外、悪くないな
コメント
2件
いい話!!꒰ᐡ˶ᐡ ˙̫ ᐡ˵ᐡ꒱💘