ケン「さて、僕達二人だけになったね」
勇者「他のみんなは?」
ケン「…地上に降ろしただけだよ」
勇者「ケン…なんでこんな事を…何がしたいの?」
ケン「僕は復讐したい、それだけなんだ…だからお願い、それが終わったら元に戻すからさ…少し待っててよ」
勇者「復讐…?」
ケン「そう、僕は殺したい奴が何人かいる、そいつらに復讐できればそれで十分なんだ」
勇者「そんな事…ダメだよ…そうだ僕に話してみて…!そしたらきっと…気持ちも軽くなるしさ…ね?」
ケン「無理だ!!僕は…僕は…あいつらを許せない!僕の話を聞いてくれなかった奴も、僕を見捨てた奴も、見て見ぬ振りしてた奴らも…何より僕を虐めた奴を殺すまで僕は止まらない!!………それでも…君には感謝しているよ?だって、あいつらのいる場所を見つけてくれたんだからね…そして丘の場所を教えて丘まで連れてきた…もし僕が城の中で暴れたら…無関係の魔物たちまで巻き添えになる…そんなことはしたくないんだ、だって僕には関係ない人を殺すつもりはないからね、あくまで僕はパパとお兄ちゃんを殺せれば良かったんだ…あの時の人間たちはどうやら…もういないみたいだしね?」
勇者「…!?」
ケン「行くよ」
勇者「クッ…雲でできた鳥が沢山…い、痛い…!ケンやめて!突かないで!話そうよ…話せばわかるって…」
ケン「早く諦めて?さっさと帰ってよ」
勇者「嫌だ!僕は絶対君を止めて見せる!」
ケン「…本気だすよ?いいの?」
勇者「…!?ケンの周りに…キラキラの綺麗な…何…?それ…」
ケン「君には僕のこの技使いたくなかった…『流れ星』!」
勇者「うわ!たくさんの大きな星が…!あ、危ない!当たる…!」
ケン「しぶといなぁ…ならこれは?『六連星』」
勇者「ケン…!お願いやめて!うわっ眩しい!グッ痛い…よ…当たってるよ…」
ケン「………もう一回…『流れ星』!」
勇者「強い…こんなの勝てないよ…力の差があまりにも大きい…そうだ盾!盾で防ごう…!」
ケン「ふーん?盾…か…そう言えば三つ揃えたもんね、だけどそんな盾…無意味だよ!行け!鳥達、あいつを突っつけ!」
勇者「…クッ…やめて…」
ケン「終わりだ『六連星』」
パァン!
勇者「あ…僕の…結晶が…勇気も夢も希望も…全部……砕けちゃった………ケンの出した眩しい星が近づいて来る…ダメだ…僕はもう…ここで…」
ケン「さよなら、勇者君」
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