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え、好き~ ロレやるやんദ്ദി^._.^) 続き楽しみにしてます!
春も終わり梅雨がまだ終わらない頃
今日も保健室に顔を出すが先生は居ない
小部屋も覗くが‥‥ここにも居ない
放課後だしもう帰ったのかとも思ったが、壁にかけられたハンガーにはまだ背広がかけられてあった
小部屋に戻り棚に置かれた小さな引き出しを上から順に引き出した
その中には先生のベイプ
それに口をつけ、ひと吸いする
今回のはミント味
でもやっぱり物足りない
机の上にある、先生が飲んだコーヒーの空き缶を手前に持ってくる
ポケットから自分の煙草を、箱の中に押し込んであるライターと共に取り出した
一応カーテンを引き、外から見られないようにして煙草に火をつける
口に広がる煙の苦さとニコチンの重さ
これがないとやっぱり煙草とは言えない
「‥‥美味っ」
背もたれに思い切り持たれながら煙を吐き出す
煙草を持つ俺の手に背後から手が重なる
あっという間に煙草が取り上げられた
「ローレン‥‥」
「あ‥‥‥‥」
まだまだ帰って来ないと思ってたのに
そこには俺の煙草を取り上げて睨む先生の姿
「まったく‥‥」
カーテンの閉まった薄暗い部屋で、煙草の火だけが鮮やかに浮かぶ
そして先生は俺を見つめながらゆっくりと煙草を自分の唇で咥えた
俺はその唇から目が離せない
小さく紫煙を吐き出し、コーヒー缶へと煙草を捨てる為に背もたれから俺の背中越しに手が伸ばされる
「‥‥先生って煙草吸えるの?」
「吸わないよ‥‥口に入れただけ」
俺の背後にいる先生が、耳元でそう呟く
気付くと俺はそのまま後ろに下がろうとする先生のネクタイを掴んでいた
「おいっ!何す‥‥」
「美味しかった?煙草」
「美味しくないよ」
そう言った先生の頭の後ろにもう片方の手を回す
「先生の‥‥味見させて?」
「ローレンっ‥‥んっ!‥‥んんっ!」
数秒の出来事だった
先生の中に入り、舌を絡ませた
先生が後ろに離れ、下にしゃがみ込むと唇が離れていった
落ちた眼鏡をかけ、立ち上がり扉を大きく開ける
「‥‥もうここには来るな」
「ここって‥‥この部屋?それとも保健室?」
俺が話してもこっちを見てくれない
「‥‥‥‥両方だ」
「嫌だ。俺先生が好きだから」
先生の前に立ちそう答えた
先生がこちらを真っ直ぐ見返して口を開く
「だったら尚更だ」
生まれて初めての痛み‥‥
酷く心が痛み出した
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