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要らぬ誤解を解くため、ドットーレは隊員達に弁解会見をした。
研究室騒動と噂殲滅会見から数日後。
副作用は“任務に支障なし”と判断され、
カピターノは通常業務へ復帰していた。
とはいえ――
体温は相変わらず高め。
神経反応も鋭すぎるまま。
そして何より厄介なのが、
触覚過敏の残存。
博士――
ドットーレが定期的に経過観察していたが……
その日、珍しく不在。
遠征研究任務で本部を離れていた。
⸻
執務室
書類に目を通す隊長の背後で――
扉、無音で開く。
「ねえ隊長」
聞き慣れた、軽い声
タルタリヤ
カ「……何の用だ」
タ「いや?経過観察?」
カ「博士の代理か」
タ「代理っていうか、興味?」
嫌な予感しかしない沈黙。
タルタリヤは机に腰を預け、
じっと隊長を観察。
タ「ねえ、あの噂さ」
カ「終わった話だ」
タ「でも“触ると反応いい”って本当?」
カ「……帰れ」
タ「ちょっとだけ、確認」
止める間もなく――
肩に手が置かれる。
⸻
ビクッ
反射的に肩が跳ねる。
カ「……っ」
タ「お、ほんとだ」
面白がる声。
タ「前より反応良くない?」
カ「任務後で神経が立っているだけだ」
タ「ふーん?」
今度は腕
軽く掴まれる。
カ「……やめろ」
タ「体温も高いね。まだ薬残ってる?」
カ「問題ない範囲だ」
タ「肩、ちょっと震えてるけど?」
カ「気のせいだ」
タルタリヤ、完全にスイッチ入る。
タ「ねえさ」
背後に回り込む。
タ「どこまで反応するの?」
カ「検証は不要だ」
タ「でも博士いないし」
カ「だからこそ不要だ」
タ「減るもんじゃないでしょ?」
次の瞬間――
首元近くに触れられた。
⸻
カ「っ!!」
椅子がガタンと鳴る。
呼吸が一瞬乱れる。
タ「うわ、今のすご」
カ「……やめろと言った」
声は低いが、
わずかに掠れている。
タ「隊長さ、普段あんな無反応なのに」
タ「これ副作用っていうか弱点じゃない?」
カ「戦闘には影響ない」
タ「いや絶対あるって」
もう一度触れようと手を伸ばす――
⸻
ガシッ
今度は逆に手首を掴まれる。
カ「……それ以上は許可しない」
タ「お、怖」
カ「検証遊びに付き合う暇はない」
タ「でもさ」
タルタリヤ、ニヤついたまま。
タ「思ったより反応良くてさ」
タ「ちょっとやばいなって思った」
カ「何がだ」
タ「いや?」
タ「博士、絶対もっと面白がるなって」
カ「……報告する気か」
タ「どうしよっかなー」
わざとらしく視線を逸らす。
⸻
その時。
扉、再び開く。
白衣の影。
ド「ほう」
空気凍結。
ド「私の研究対象に、随分熱心だね」
タ「うわ、帰ってたの?」
ド「予定より早くなった」
視線は、
掴まれたままの手首へ。
ド「経過観察なら、私が行う」
タ「ちぇー」
カ「……勝手に触るなと言っておいた」
ド「当然だ」
博士、隊長の肩に触れる。
反応――また出る。
小さく息が揺れる。
タ「ほらやっぱり」
ド「興味深い」
カ「……お前も触るな」
ド「私は研究者だ」
タ「俺は?」
ド「愉快犯だ」
タ「ひど」
⸻
その日以降。
博士不在時――
タルタリヤ接近率急上昇。
隊長の警戒レベルも上昇。
そして博士の研究メモには一文。
「外部刺激による反応増幅を確認。
私との接触時との比は1.7倍以上の差」
カ「……消せ」
ド「貴重なデータだ」
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旅人
あおじる