トキ達はしばらくお城の中をお散歩していた。薔薇の咲き乱れる庭や、キッチン、様々な所を見て回っていた。
「すごい!!私もこんな建築建てたいなぁ〜」
「銀子ちゃんは建築家目指してるの?」
「うん!お父さんみたいになるのが夢なんだー!」
と、楽しく話していると、
「トキ王子!」
ふと、王子を呼ぶ声が。振り返ると、恐らく家来の服を着ていた為、家来なのだろう。
家来の人は焦るように口を開く。
「今、会場に輩が侵入してきました!早くお父様の元へ!!」
の、家来は焦るようにそういう。だが、トキから出た言葉は
「・・・“君、だれ?”」
と、疑問の声だった。家来は慌てて答えた。
「な、何をおっしゃいますか。バナナ王の家来ですよ!」
「僕、お父様の部下を見たことあるよ。でも、君は“見たことない”」
家来は言葉を詰まらせた。すると、トキは驚くべきことを告発した。
「・・・僕、“1度見た記憶は忘れない体質なんだよ?”」
「・・・ッ!?」
「僕は、“瞬間記憶能力”ってのがあるらしいの。だから、1度見た人の顔も、服も、何もかも覚えている。・・・でも、君は“僕の記憶の中には居ない”ねぇ、君はだれ?」
すると、その家来は突然ナイフを取り出した。
「“生かして連れてこい”と言われたけれど、手足の一二本無くなっても大丈夫だよなぁ?」
と、男はナイフをトキ目掛け、振り下ろす。すると、
トキの前にカネリが飛び出す。そう思ったのもつかの間、カネリは思いっきり足で家来の顎を蹴りあげる。
「がっ・・・ッ!!」
男は脳震盪を起こし、倒れた。
「うわっ!つい蹴り上げちゃったけど・・・大丈夫かしら・・・」
カネリは苦笑し、銀子と天満はその倒れた男をツンツンしていた。すると、
べりっ
「・・・なんか剥がれた」
「何してんのよ!?」
銀子の手には肌色の膜のようなものを手にした。ふと、見ると、その銀子が破いた所からは赤い肌が見える。トキはそれを見て気がついた。
「・・・この肌の色・・・旧リンゴ帝国の人たちの肌の色だ・・・でもなんで?」
そうトキは呟いた。すると、
『はいはいみなさーん!!』
ふと、声が聞こえた。スマホを見ると、ひょっこりとクロネが顔を出す。
『実はさっきカネリさんが倒した男のスマホをハッキングして内容を覗いたんですけど!なんと!!この男、リン・ゴメスと繋がっているらしいです!!』
「リン・ゴメス?確か、旧リンゴ帝国を支配してた男よね?どうして?捕まったって聞いたわよ?」
すると、トキが答えた。
「・・・逃げたんだって」
「「「「え?」」」」
「・・・僕、お父様とレッドさんとブルーさんの話聞いていたのだけど、そのリン・ゴメスは逃げて、もしかしたら復讐しに来るかもしれないって・・・」
その言葉に、皆目を丸くさせた。
「・・・てことは、今、会場に?」
『どうやらそうのようです!どうやら息子くんを人質にして、バナナ王に復讐しようと企んでいるようです!!』
「・・・そうか」
「トキくん?」
ふと、トキのぽやんとしていた雰囲気から一変殺気のような気配を感じた。
「・・・僕の大切な両親を、大切な人たちを傷つけるなら・・・僕は許さない」
と、トキはどこか行こうとした。それをカネリ達が止めた。
「あなただけじゃないわ。私たちもお父様やお母様がいる。きっと、人質に取られているわ。なら、私たちも手伝うわ」
と、みんな同じ気持ちだった。トキは驚いたように目を丸くしたが、コクリと頷く。
「でもでも!どうやって倒すの!?相手は大人だよ!?」
「そう、大人ね。だから、“ここ”で戦うのよ」
と、カネリはニヤッ自分の頭を指さした。
「いい?作戦は──・・・」