「ただいま」
嫌なくらい静かな家の中
おかえり、なんて返ってきやしない
それもそうだ
お袋は2年前に交通事故でタヒんだ
親父は認知症が酷く、介護施設に預けた
本当は親父を施設に預けたくなかった
でもそうするしか無かった
俺は社会人になったばかりで
充分な稼ぎがない
それにお袋がタヒんでからは不調続きだ
だから、仕方なく施設に預けた
静かな家の中、1人で食べる飯
これ程苦しいものは無い
それに、最近寝不足なんだ
毎晩毎晩、お袋が夢に出てきて
「う、うぅ…っ」
って泣くんだ
抱きしめてやりたいし
大丈夫だよ、って言ってやりたいけど
俺の体は金縛りにかかったように動かない
食事を済ませて、風呂に入って
ベットに潜る
明日もこんなことが続くのか、と思いながら
俺は眠りに落ちた
─お願い…目を覚まして….─
深夜0時、
頭が割れるほど痛くて目が覚めた
何だか冷や汗も出てきて、
最悪な気分だった
足も思うように動かない
手は痺れている
視界は何だかぼやけていて、
変な感じだった
水を飲みに行こうとして、起き上がった時
膝から崩れ落ち、泣き出すお袋と
認知症で施設に入ってるはずの親父が
俺の視界に入った
何故だ?、お袋はタヒんで、親父は施設に行ったはずなのに
怖くなって逃げようとした時
窓に反射して俺の姿が見えた
俺は患者服を着ていた
コメント
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なんか、本で読んだやつ?かな、って思って。イレスっていう治る方法が分からない病気で、世界で事例が400しかなく、治療法も確立してないめちゃムズい病気。それにかかると、全然目覚めなくて、ずっっと夢見てるんだよね。夢ってかなり矛盾してるやん?だからよく分からないことも有り得て、だから見えた、って思た。すんばらしい発想よ。さすがね!!(誰目線やねん)
カイセツゥ(?) 主人公をAとして解説しまぁす 事故にあったのはAでは無くAの母 父親も施設には入っておらず、健康 実はAは、事故にあった後、意識を失い、ずっと生死をさまよっていた、 不思議なことに、Aは意識を失った中で、夢のようなものを見ていた、それが先程のすとーりー(?)
意味怖系?かな?